「森と水とロマン」を求めて・・・(後編)

さて、「初」SLに心躍る・・・事は無かったが、やはり観光列車だけあって、ある意味やりやすい。これから貴重な体験になっていくであろう地上時代の新潟駅を出発する。沼垂辺りがやたら線路が多くて喧しいくらいだが、沢山の車両も留置されており我々を楽しませてくれる。しかしながらレールファンを再開したばかりの私にしてみたら、見た事のない車両も多くあり若干戸惑いを隠せなかった。だが「昭和」の車両も多く見かけ、なんだか懐かしさがこみ上げたのも事実である。

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(新潟駅にて。地上時代は間もなく見納めか・・・)

そういえばこの私が乗っている車両、乗車前からすぐに「12系客車」とわかった。かつて急行「八甲田」等に使用されていて散々お世話になっており懐かしい。現在はこの12系客車が全国各地の観光列車などで見かけるようになった。と言ってもほぼ全て改造されてはいるが。しかし14系や50系の客車はめっきり見かけなくなったが、いったい今頃何をしているのか・・・と言っても長い年月とJRの「方針」によって「客車」という概念がほぼフェイドアウトしている現在だが、何らかの形で残っている事と思っていたが、果たして・・・

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(映画「男はつらいよ」では、第5作で寅二郎が「釜炊きかぁ~」のシーンでお馴染みのSL。職員の姿が凛々しい。)

列車は新津に到着。四方から路線が集まる「ジャンクション」であり配線も複雑である一方、新潟近郊とあって乗降客も多い。ホームには「ばんえつ仕様」の駅名表や撮影用ボードなどもありなかなか観光ムード満点だ。だが、私にしてみればこの新津より「西線」に入るためとても重要な「ジャンクション」となる。制覇の証も欠かせない。
そういえば、前回の西線訪問の際も「客車列車」であった。もちろんSLではなくDLであるが、この西線では気動車や電車に乗ったことが無い。今もこうしてSLながら客車に揺られていると、なんだかとても懐かしくなってくる。とは言え「観光列車」のため若干雰囲気が独特であるが、それはそれで楽しめばいい。

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(恐らく野沢と思われる。12系客車の改造と一目でわかる。ちょうどリニューアル間もない頃で、以前とはカラーが異なる。)

五泉に到着すると、以前から気になっていた事の確認作業に気が逸る。そう、2000年を待たずに去ってしまったあの「蒲原鉄道」の痕跡を確認するためだ。だが、私が想像していた以上に「何もない」状態で、更地になった空間だけが、かつての歴史を無言で語ってくれた。本当に何もない・・・せめて村松まででも乗っておけばよかった。

そんなかつての思いが募りながらもSLばんえつは会津若松目指す。津川などを過ぎると日出谷に停車。日出谷と言えばかつてのSL時代は中継所として栄え機関車の給水などが行われていたが、現在はすっかり寂しくなってしまった。しかし「SLばんえつ」が運転されると停車駅となり弁当なども販売されるようになり、かつての盛栄を若干取り戻した感じだ。だがこの駅弁も現在は無くなってしまったらしく非常に残念であるが、是非とも再開して欲しい思いだ。

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(どこの駅だか記憶にないが、恐らくこちらも野沢だと思う。「列車交換の為停車します」のアナウンスで一斉に乗客がホームにあふれた。)

そうこうしているうちに喜多方に着く時間帯となった。下車するのはおそらく私たちくらいであろう。途中「展望車両」では子供向けにじゃんけん大会などの催し物が行われるなど、観光的には飽きさせない内容となっている。しかしなんだか様子が変だ・・・列車の様子ではない。そう、私の「様子」だ。
「ムーンライト」での訪問で若干睡眠不足的な要素もあるであろうが、それとは違った何か・・・おそらく「観光的」なところであろう。観光列車は観光列車で楽しいし楽しめるのだが、やはり私は観光仕様ではない「旧型客車」の方が、私の体質的にはあっているようだ。通常の列車で旅をすると、非日常の中に「日常」を感じ取れるが、観光列車だと「非日常の中の非日常」となり若干「灰汁」が強い。

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(車内では「じゃんけん大会」等のイベントが行われた。子供たちは大喜びだ。)

喜多方では、郷土料理(?)の「ラーメン」を、駅前の食堂でいただいた。なかなかシンプルで懐かしい味。なんだか「おふくろの味」とでも言おうか、飾り気のない「ラーメン」という文字が一枚の紙に書かれ店内のメニューとして貼ってある・・・そんな「下町的な」味わいの印象であった。「仕込では何時間も煮込んだりして灰汁も丹念に取ったりしているんだろうなぁ」などと考えてしまったが、そんな事全く感じさせない主(あるじ)は普通のおばちゃんであった。私たちの見えないところで「職人魂」がしっかりとスープに「闘魂注入」されている事であろう。
そんな事を考えながら、次の只見線制覇に向けて会津若松に向かった。

あっ、この会津若松に向かう際に磐越西線で初めて気動車に乗りました!ヨロシク!


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「森と水とロマン」を求めて・・・(前編)

2007年10月・・・秋も深まりいささか過ごしやすくなったこの季節に、私はレールファン再開の時を迎え「いい旅チャレンジ20000km」の「再チャレンジ」を心に誓った。2013年現在、私は沖縄の「ゆいレール」を残し全線制覇した。厳密に言えば「残し」なので全線ではないが、5年後の延伸にあわせて訪問予定なのでそのときに「全線」は達成できるであろう。
2007年時点では恐らく日本の鉄道路線の半分にも満たなかったであろう制覇路線も、気づいたら上記の状態にまでついに来てしまった。
そんな中、この2007年に乗車した「SLばんえつ物語号」は地味に新鮮だったりしたが、私は特にSL好きという訳でもない。しかしながら「こんなところにもSLが走るようになったんだなぁ」と、ある意味関心していた当時の私であった。

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(画像提供はミックマテリアル様より(いつもお世話になってます)。1979年の会津若松にて。昔はこんな感じでした。やたら編成が長いのが考えられない・・・)

磐越西線は1983年8月に郡山~喜多方までは制覇していた。当時は「日中線」の訪問がそもそもの目的であったため、喜多方~新津は未乗車線区のままであった。そこで時は流れた2007年に残りの喜多方~新津を制覇する目的で「SL」に目を付けた訳である。プラス、喜多方といえば・・・そう、あの「〇ー〇〇」である!SLの乗車は会津若松まで行かず、この喜多方で下車することにした。
思えばこういう「観光要素」みたいなものを、かつては取り入れる旅の計画を組んだことが無かったため、私にしてみれば実に新鮮な旅になったと思う。そう、日本全国鉄道で駆け巡る・・・と言ってもその「土地」には郷土料理や文化が存在し「営み」がある。そういうものの「再発見」をする旅があっても良いではないか。

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(1981年、日出谷~豊実にて。私はこの2年後に訪問。画像提供はミックマテリアル様より。)

などとやたら理屈っぽくなってしまったが、2007年10月、私が新潟駅に着いたのが朝9時半である。新幹線で来たわけではない。そう、あの「月明かりえちご」に乗って遥々やって来たのだ。と言っても新潟には未明の5時前に到着してしまい9時43分発のSLまで「何してろ!」ということになる。しかし心配はご無用。未乗車線区の羽越本線・新津~坂町と弥彦線を制覇する計画を組み込んでいたのだ。それらを制覇すると新潟に9時半に到着しちょうど良い時間になる。と言ってもハッキリ言って「ギリギリ」ですな・・・

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(新潟駅にての「バンモノ」。私の乗車した「初」SL牽引列車である。)

で、実は私の「初」SLがこの「SLばんえつ物語号」である。しかし「ギリギリ」のため新潟駅ではあまり写真を撮影する時間が無く、もっと余裕を持った計画を組めばと思ったが、やはり「詰め込む」のは癖なのか・・・
ホームでは既に人だかりが見られ更に撮影に苦労する。特に家族連れが多数を占め、それこそ「鉄道の日記念きっぷ」を握り締めた乗客が大半であろう。私もその中の「約1名」となってSLに乗り込んだ。


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「SLやまぐち号」初体験!

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「SLやまぐち号」は山口県の山口線「新山口~津和野」までの蒸気機関車牽引の客車列車です・・・などと説明するまでもなく一般の認知度は高く、全国各地から観光客がやってきます。新山口のかつての駅名「小郡」。雰囲気出てます。

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列車は客車を押しながら入線。最後尾は展望車である。とりあえず「下り」のみのお約束です。


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車掌さんもこの日ばかりは大サービス。記念撮影など気軽に応じてくれます


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ヘッドマークは、かつての「ブルートレイン」などでよく観られたが、現在は機関車牽引の列車が殆どなくなってしまったため貴重なものとなってしまったが、これからもバックの鶴のように元気よく羽ばたいていただきたい。


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入線の際の運転手の表情は実に穏やかだが、これから観光客を乗せ津和野へ向かう「シゴナナ」も気合が入る。

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写真を観て初めて気づいたが「昭和12年製造」とは!もう70年以上もたっている。人間で言えば晩年の部類に入るが、メンテナンスが行き届き、とても「ご高齢」とは思えぬボディだ。



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国鉄時代に最初に観光用としてSLが復活したのがここ山口線であった。あれから20年以上経っていると思うが、私は乗車する機会に恵まれなかった。今回乗車の際にも切符が手に入らず「キャンセル待ち」の状況。発売日翌日に団体客のキャンセルが入り無事ゲットできた。


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私の乗車座席は「欧風」。「昭和」や「大正」などの座席が用意され乗客を飽きさせない。


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SL弁当」なるものを購入。中身を見ると・・・「どこがSLじゃぁー!」とでも言いたくなるような彩だが、何かの番組で「SL見つけました!動輪~っ!」とレンコンを翳していた。



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と思ったら、あっという間に津和野着。早速「新山口」から同じ顔ぶれの面々が記念撮影を行っていた。


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津和野駅舎。コインロッカーに荷物を入れようと思ったら・・・満室!バッグが入らない小さなロッカーのみ若干空いていたが・・・観光名所なんだからもっと増やしてくれようなぁ~、JR西日本!仕方なく駅前のレンタサイクル屋さんで荷物を預け自転車にて街に繰り出す・・・と思ったらしばらくして「雨」!即座に自転車を返却・・・最悪の展開だ!


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しばらくすると雨もあがってきたため街を散策。映画「男はつらいよ」のロケ地にもなった津和野は、やはり観光名所と言って差し支えない。私も観光客のひとりとなって街並みを堪能した。

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鉄道全線完全制覇の旅

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プロフィール

ダイヤモンド☆トナカイ

Author:ダイヤモンド☆トナカイ
創設:1969.03.09
所在地:神奈川県湘南地区

〇2013年6月11日、北陸新幹線長野駅にてJR全線制覇いたしました。
国内の鉄道は、沖縄の「ゆいレール」を残し全線制覇しました。(とは言うものの、2015年3月の北陸新幹線延伸によりJR全線制覇は「ベルト返上」しました)

★ ブログ記事の「リメイク版」は、以前にホームページで紹介した旅日記をブログでリメイクしたものです。


◎ブログの登場人物

★ ダイナミック☆トナカイ
・・・中学時代の後輩で、2013年に約30年振りに再会を果たした。数多くの写真を提供していただいた「盟友」でもある。

★ おさる・・・かつて私がバンド活動をしていた時のメンバーで、鉄道復活のきっかけを作ってくれた人物。彼とは「秘境駅」を数回訪問した「親友」でもある。

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