川西国鉄前

「能勢電鉄」と聞き、皆様はどういう印象をお持ちであろうか?特に若く新しいレールファンなら迷わず「阪急」のイメージであろうと思われる。ほとんど「阪急能勢線」と言っても過言ではないくらいに阪急カラーに染められた能勢電鉄であるが、私の場合は「川西国鉄前」のイメージが非常に大きい。小学校時代などに「私鉄全線全駅」等の書籍を通じてこの「川西国鉄前」のイメージが完全に植えつけられ、いつしか訪問してみたい気分であった。だが私が中学に入学すると廃止の噂が流れ、とうとう「その時」を迎えてしまった。

799px-能勢電車川西国鉄前駅
(画像ウィキぺディアより、川西国鉄前駅に停車中の能勢電鉄車両。営業最終日の様子らしいが、バックには橋上駅舎化された川西池田駅が見える。まさにここは「国鉄前」。)

そんな川西国鉄前は、実は妙見線の起点であった。しかしながら私の知る能勢電鉄は川西国鉄前~川西能勢口間を単行が往復するイメージであった。そして日生線が開通したものの「開発途上(と言うよりは衰退途上か?)」のイメージがかなりのウェートを占めていた。2012年7月、私は関西私鉄全線制覇を果たすために能勢電鉄の地に降り立った。事前にはわかっていたものの、かつてのイメージは全くない。まず川西能勢口であるが、完全に高架化されイメージを一新。川西国鉄前までの路線の廃止跡を使い西側に改札を設けた時期もあったが、現在は高架下に改札が移されスッキリした感がある。そして何より阪急と相互乗り入れが頻繁に行われ大阪方面へのアクセスが飛躍した事が最大の変化であろう。しかしながら近年は若干利用者が減少気味なのが気になる所だ。

PIC_2540.jpg
(能勢電鉄で、川西能勢口を除くともっとも利用者が多い日生中央にて。私の場合、阪急の車両だとかなりイメージが狂うが日中は閑散とした雰囲気。)

そして能勢電鉄の「生命線」は日生線であろう。終点の「日生中央」はおそらく能勢電鉄で一番利用者がある駅である。1978年に開業した日生線は、こちらが「本線」と思うほど立派な設備となってる。それこそ「日本生命」が中心になり開発したこのニュータウンは「日生エクスプレス」がラッシュ時に運転されている事に象徴されている様に「生活」が常に営まれている印象であり、日生中央~川西能勢口は複線化されている。
そして隣の山下で妙見線と日生線が分岐するが、ここ山下にはCTCセンターがあり、全駅のポイントなどを遠隔操作している。

PIC_2542.jpg
PIC_2543.jpg
(能勢電鉄の運用的な中心駅、山下。3面4線のホームがあり、日生線と妙見線は川西能勢口方面でホームに入る手前で分岐する。)

と、ここまではかなりな都会的華やかなイメージであるが・・・山下から本来の「本線」である妙見線の末端区間になると景色が一転する。確かに山下付近まではだんだんと「それらしい」景色になるが、山下より先は単線になりそれこそ「箱根登山鉄道」とは言わないが、私たちのような「その道の人」の好むような景色に変身する。日生中央とは全く違う異次元の空間・・・古館伊知郎的に言えば「四次元」のような空間的匂いを醸し出す。その証拠に終点の妙見口の駅舎はおそらく開業当時とほぼ同じと思われるような空間は何とも素晴らしいではないか!阪急カラーの車両が全くマッチしていないように思えるのは私だけであろうか?

PIC_2549.jpg
(昔の能勢電鉄のイメージを保つ妙見口。休日ともなればハイカーが多く訪問してきそうであるが・・・)

歴史を繙いてもかなりの変遷がある能勢電鉄。結果的に今回の訪問では川西池田まで足を伸ばしての廃線跡訪問はできなかったが、私のイメージは「川西国鉄前」に停泊するあの古めかしい車両がいる砂利が盛り上げられたホームが今でも頭の中に投影される。もちろん妙見線なども知っていたが、それよりも興味を引いた川西国鉄前駅。あの独特の雰囲気は、もし現在まで健在であったら「川西JR前」とでも改称されていたのであろうか?そして川西池田駅前にあの阪急車両が現れたのであろうか?私の能勢電鉄は今も変わらず活き続けている。



FC2 Blog Ranking


にほんブログ村

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道乗車記録へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

テーマ : 鉄道旅行
ジャンル : 旅行

伊豆急への想い・・・(後編)

800px-Izukyu_104_RoyalBox.jpg
(創業以来活躍した伊豆急100系。現在は1両を残し全て現役を退いた。画像はウィキペディアより。)

まず、伊豆急で思い浮かべるのが「100系」であろう。あの絶妙な車体の色は、他の私鉄の追随をゆるさない独特のものであった。また近年では「リゾート21」に象徴されるように伊豆急の車両水準は高く、国鉄車両と全く引けを取らない。また、かつての1000系時代には普通列車でもグリーン車が連結されており、さながら「東海道線」を思わせる印象であった。と言うより、東京からの直通列車が頻繁に乗り入れていたし、普通列車も伊東線と相互乗り入れをしているせいか、起点の伊東では「起点」「終点」の境目や区別が全く付かず、むしろ伊東線でさえ「伊豆急」ではないかと錯覚してしまうほどだ。そんな伊豆急100系は既に現役を退き、変わって東急8000系が活躍していた。

800px-Izukyu-1501.jpg
(100系と並んで伊豆急で活躍した1000系。伊豆急の車両水準は高く、グリーン車も連結されていた。画像はウィキペディア。)

正直言って「8000系」となると伊豆急「らしさ」が若干失われてしまった感を否定できない想いであるが、リゾート21を普通列車として開放している伊豆急は「太っ腹」の印象が強い。そんな車両群であるが、なんといっても先ほどから述べている引退したはずの100系が「貸切」と言う名の「限定商品」で復活していたのだ!現存している100系はなんと1両で、全世界、いや、全宇宙探してもこの1両しかないらしい!かなり貴重な100系であるが、今回の訪問時に、なんと片瀬白田で偶然遭遇したのだ!!私の乗った列車との列車交換であったため「良い絵」は収めることが出来なかったが、間近で見た100系は実に新鮮で懐かしい!まさか遭遇するとは思わなかったため、事前に分かっていれば予定の組み方も違っていたであろう。やや残念な気持ちにもなったが、やはり遭遇できた喜びの方が大きい。

DSCF6883.jpg
DSCF6884.jpg
(2013年訪問時に偶然片瀬白田ですれ違った100系。まさか出会うとは思っていなかったのでノーマーク!精一杯車内からカメラを向けた。)

そして帰宅の列車は、185系「踊り子」に初乗車。1981年に185系デビューと同時に特急「あまぎ」と急行「伊豆」が統合され登場したL特急「踊り子」であるが、185系自体は普通列車や「湘南新宿ライナー」等で散々乗車していた。しかし「踊り子」では全く初めてであったが、やはり「ライナー」に乗っているような錯覚に陥ってしまう。出来れば「ビュー」や「マリン」の方が断然よかったが、時間的に列車設定が無く、泣く泣く185の「湘南メッシュ」であった。

DSCF6925.jpg
(伊豆急下田から乗車した「踊り子」の臨時便。登場から32年が経過しているが、いまだ現役!しかしながら「特急」としての運用は、いささかクエスチョン気味の印象。)

さて、この記事が今年最終のアップになります。今年も「鉄道全線完全制覇の旅」をご覧いただきましてありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

新年より早速伊豆急の各駅を紹介していきたいと思います。お楽しみに!




FC2 Blog Ranking


にほんブログ村

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道乗車記録へ
にほんブログ村

テーマ : 鉄道旅行
ジャンル : 旅行

伊豆急への想い・・・(前編)

DSCF6521.jpg
(伊豆急を代表する車両「リゾート21」こと2100系。伊豆高原にて。解放感ある車内は海側に座席が向いていて、完全に「リゾート気分」であろう。)

伊豆急行・・・皆様はどのようなイメージをお持ちであろうか?「温泉」「観光」「リゾート」等・・・ひとそれぞれの思いがあるであろう。私の場合、かねてからこのブログで散々紹介してきたが、私は下田に親戚があるため「観光」という感覚が全くない。幼少のころから頻繁に親戚宅に訪問していたし、このブログでも紹介したが、単独では「急行伊豆」に乗って小学生の少年がひとりで親戚宅に訪問したりと何かと馴染のある鉄道である。しかしながら「鉄道」としてはじっくりと向き合ったことが無く、伊豆急行の「味」と言うか「素顔」を見つめた事もない。そう考えると、もしかしたら「未制覇」だったのかも知れな。

DSCF6486.jpg
(現在の伊豆急の「主役」である熱海に停車中の東急8000系。伊豆急の「ローカル」にしてはやや物足りない気もするのは私だけであろうか?)

そういう思いもあって、一度はじっくりと訪問してみたかったが、なにせ「フリーパス」みたいなものが見当たらず、「いつかは」の思いばかりが先行していた。しかし「今度行こう」とか「来年にしよう」という考え方は、必ずや「達成」に結びつくとは言えない。ならば「行く」の決断をする以外に方法は無い!と言う事で「南伊豆フリー乗車券」を使い、なかば強引に伊豆急を巡ってみた。しかしいざ計画を立てる段階になると「全駅訪問してみたら・・・」という思いが段々とこみ上げてきた。ならばと早速頭を捻ってみて・・・出来なくもないではないか!こうなったら「全駅制覇」してみようと思い2013年10月、決断から一週間後の旅であった。
伊豆と言えば東京からは日帰り圏内であるが、私は湘南地区在住の為もっと日帰り圏内である。1日で全駅制覇は余裕でできる。さすがに親戚宅には寄れないが、ちょっと観光気分で伊豆を旅してみることにした。

DSCF6683.jpg
(251系「スーパービュー」。伊豆急はJRの特急が乗り入れてくる。観光路線を象徴するかのようだ。伊豆稲取にて。)

南伊豆フリー乗車券は、小田原からだと4300円で、小田原から下田までの往復料金とほとんど変わらない。そして伊豆急行線内と伊豆急行各駅から出ている主要路線バスも「フリー」である。特に石廊崎や七滝などに行くには大変重宝するであろう。もちろん特急料金をプラスすれば「踊り子」にも乗れる。そんな切符を握りしめ、私は「私なり」の使い方で、つまり「全駅下車」の為に早朝より小田急で小田原に向かったのである。

DSCF6594.jpg
(富戸を通過する「157系色」の185系。かつての「急行・伊豆」の格上げバージョンだ。)



FC2 Blog Ranking


にほんブログ村

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道乗車記録へ
にほんブログ村

テーマ : 鉄道旅行
ジャンル : 旅行

尾盛の逆襲・アゲイン

かつて「尾盛の逆襲(リメイク版)」で紹介した尾盛駅であるが、同行の友人の写真が若干残っていた。私の写真と共に「蔵出し」してみよう。かなりの秘境度が伝われば幸いである。


大井川鉄道 041
大井川鉄道 045
大井川鉄道 046
かつては列車交換が行われたであろう広い構内は、レールの無い更地のみが面影に残る。主役となるホームでさえレールが撤去され、別枠の、現在レールがある場所に新たにホームを設置。と言っても若干盛土しただけであるが・・・


IMG_1089.jpg
大井川鉄道 039
IMG_1088_2013091219562597f.jpg
駅舎&ホーム群。本来のホームがあった場所は全く機能していない・・・というより若干の待合スペースがあるのみ!建屋の中には関係者以外入れない。


IMG_1087.jpg
大井川鉄道 043
私(上)と同行の「おさる(下)」。蜂の威嚇にやられながらも、頑張って構内を撮影。真夏の太陽が容赦なく照りつける。


大井川鉄道 044
IMG_1084.jpg
蛇の抜け殻に狸の像・・・外界からは完全に閉ざされた空間は、いったい何のために駅が存在すのか?


大井川鉄道 040
駅に通じる外部からの道が全く無い。一体、鉄道以外の交通手段でどう訪問すればよいのか?ひとつは「登山」。もうひとつは「ヘリ」。しかし前者は遭難の恐れあり、後者は経済的にもあまり現実的ではない。


列車がダイヤ通り運転されていないと、本当に「命がけ」の訪問となる。いつ野生の生き物に襲われるかわからないし、万が一列車が来なかった場合、一夜を過ごす「場所」が無い。あまりの孤独感や恐怖感に気持ちの持っていく場所が無いであろう。某演歌歌手の「オラこんな村嫌だ~」の歌よりはるかに「何もない」。訪問の際は是非天候と季節と列車運転状況を確認していただきたい。そして少しでも身の危険を感じたら、直ちに「延期」「中止」等の措置を取った方が無難であろう。決して「観光気分」で訪問してはならない!

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村


にほんブログ村

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道乗車記録へ
にほんブログ村

テーマ : 鉄道旅行
ジャンル : 旅行

黒部の太陽④

いよいよクライマックス。終点・欅平まで一気に峡谷を堪能する。と言っても鉄道を堪能するのがメインであるが・・・ナローゲージで華奢な車両は想像以上に力強い。


DSCF4495.jpg
DSCF4496.jpg
鐘釣は旅客駅の為か、設備が異彩に映る。お土産屋さんもあり、観光ムード満点だ。



DSCF4497.jpg
DSCF4499.jpg
DSCF4500.jpg
次の小屋平では上り列車との交換がある。「専用駅」であると同時に信号場としての役割もしている。


DSCF4501.jpg
DSCF4509.jpg
DSCF4508.jpg
DSCF4507.jpg
DSCF4505.jpg
DSCF4503.jpg
そして終点・欅平に到着。乗客全てが下車(当然か)。乗客を降ろした後、機関車を機回し線で先頭に連結し乗車ホームに向かう。



一般客はここから祖母谷温泉目指すか、折り返して宇奈月温泉などを訪問する事となる。だが私は「裏」アルペンルートで黒部湖を目指す。この黒部ダム建設を描いた映画「黒部の太陽」は石原裕次郎や三船敏郎が熱演し話題を呼んだが、関西電力黒部見学ルートに参加すると、その壮絶な難工事の模様をダイレクトに伝えてくれる。
黒部に繋がる「峡谷鉄道」は、観光するにはもっとも素敵な鉄道であろう。特に紅葉の季節などは各方面からの観光客でごった返す事と思われ、渓谷美を堪能するには一番のおすすめである。しかし私は、列車に揺られながら全く違う事を考えていた。「どうやって橋を架けたのか」「どうやってレールを敷いたのか」「どうやってルートを決定したのか」など、景色よりもそちらの方に気が向いてしまう。そして、工事を手がけた方々の「人間臭さ」や黒部にかける「情熱」などがヒシヒシと伝わってきた。その「思い」は、上部軌道にある「見学ルート」で更に「肌で感じる」事となるが、これは選ばれた人にしか体験する事が出来ない。そういう意味では、この今回の旅は「人間」として日ごろから何気なく生活を営む事が出来るのは実に幸せな事だと再確認させられた旅でもあった。


にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村


にほんブログ村

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道乗車記録へ
にほんブログ村

テーマ : 鉄道旅行
ジャンル : 旅行

プロフィール

ダイヤモンド☆トナカイ

Author:ダイヤモンド☆トナカイ
創設:1969.03.09
所在地:神奈川県湘南地区

〇2013年6月11日、北陸新幹線長野駅にてJR全線制覇いたしました。
国内の鉄道は、沖縄の「ゆいレール」を残し全線制覇しました。(とは言うものの、2015年3月の北陸新幹線延伸によりJR全線制覇は「ベルト返上」しました)

★ ブログ記事の「リメイク版」は、以前にホームページで紹介した旅日記をブログでリメイクしたものです。


◎ブログの登場人物

★ ダイナミック☆トナカイ
・・・中学時代の後輩で、2013年に約30年振りに再会を果たした。数多くの写真を提供していただいた「盟友」でもある。

★ おさる・・・かつて私がバンド活動をしていた時のメンバーで、鉄道復活のきっかけを作ってくれた人物。彼とは「秘境駅」を数回訪問した「親友」でもある。

最新コメント
最新記事
カテゴリ
カウンター
月別アーカイブ
最新トラックバック
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR