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鉄道全線完全制覇の旅

昭和から平成へ・・・全線制覇の旅紀行!

よろしく哀愁。よろしく九州⑦ 有家

行政施設、つまり旧・有家町役場にほど近い有家駅は、現在バスターミナルを併設している。というより現在はバスターミナルのみである。私は行政施設の駐車場に車を止めさせていただいたが、冗談抜きで「この近くに駅があれば便利だなぁ」と思わず思ってしまった。いや、私はこれから駅に向かうのだが・・・駅に行くために車を止めさせていただいたのであるが、なぜか私は建物の路地裏のような細い道に吸い寄せられてしまった。そう、その先には「駅」があったからだ。広告の立看板に仕切られた相対式ホームが顔を見せた。その手前がバスターミナルみたいになっていて職員が何やら洗車のような作業をしていた。駅とバスターミナルが一体となっていて便利であるが・・・そう、もう列車はやってこないのだ。そんな現実を、私はレールの無いホームを見て改めて実感してしまったのだ。
しかしながら島原外港~加津佐間の廃止区間はかなりの場所で現役当時に近い形で施設が残っている。この有家もそうであるが、やはり8年経ってもこれほどまでに遺構が残っているという事が、逆に島原鉄道の無念さを感じてしまう。特に安徳でもそうであったが、これほどまでに立派なホームがあると今にも列車がやってきそうな感じである。
先ほどのバス運転手に話を聞こうと思ったが、時間の制約があり「次行ってみよう~」となってしまった。遺構は駅に留まらず、駅以外の場所も普通に車から眺めると「あそこに線路があったな」とすぐにわかるくらいにハッキリと遺構が残っているので、むしろ遺構と感じるのが難しいかも知れない。

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行政施設からバスターミナルへ向かうとこんな路地があった。やや見づらいが、突き当たりには駅のホームが見える。そう、それこそが有家駅だ。


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そして有家「駅」に到着。今にも列車がやってきそうだ。だがしかしレールが無い。


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ご覧のように、既に空は黄昏てきた感じであった。行政施設も近いし利用者も多かったと思われる。確かに行政施設には多数の車が止まっていたが・・・


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なんとなく千歳飴の断面に似てはいないであろうか?変な話、このアングルからみてどこから切っても同じ絵が出てきそうな感じがする。そして隣にある駅舎はバスターミナルの待合室として利用されていることであろう。


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よろしく哀愁。よろしく九州⑥ 安徳

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島原鉄道の廃止区間で最も「もったいない」という世界共通用語が当てハマってしまうのがここ安徳である。1997年に災害復旧の際に高架化されたが、その命もわずか11年という短い営業期間で幕を閉じてしまった。いわゆる普賢岳の噴火による災害復旧であったが、その災害を期に利用者が減少していくという結果から廃止となってしまった島原外港~加津佐間であるのが何とも皮肉な話だ。
かつては交換可能駅であったが、1960年に棒線化されたと聞いている。そして災害復旧で高架化されたわけであるが、その高架下には民家があり、私の訪問時にはちょうど高校から帰宅したと思われる学生がその建物の中に消えていった。そして体操服のような姿で再び玄関から姿を現したが・・・私のような「部外者」がいては落ち着かなかったであろう。その民家の目の前にちょうど安徳駅のプラットホームへと続く階段があったが、その入口は固く閉ざされていた。付近を流れる水無川には、安徳から続く高架より鉄橋も残存しており、並行する道路から見ると普通に列車がやってきそうであった。


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ナビに案内された道では国道からかなり複雑な生活道路を通らされたが、実際にはもっと簡単な道があったであろう。と思ってしまったが、どちらにしても到着できたのだから良しとして、このアングルから見た安徳は(というよりどの角度から見てもであるが)実に普通に営業していると思ってしまうくらい立派な造りである。

antoku (7)
高架化されて11年、廃止されて8年、合計で19年経っている事になる。だが、完全に普通の風景で、とても廃止されたものとは思えないであろう。


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そしてこちらはホームへと続く階段である。少々見にくいが「立ち入り禁止」の看板の文字がやや掠れているあたりに時間の経過を感じる事ができる。ちなみに写真右側は民家の敷地内であり、ちょうど帰宅したその民家に住む学生には私の訪問に少々戸惑いを感じた事であろう。この場を借りてお詫び申し上げます。


antoku (5)
ドライビングスクールが付近にあるらしいが、まさか写真下に写っている廃タイヤは・・・もちろん違うであろう。


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そして並行する道路と共に島原鉄道の鉄橋もしっかりと残っている。というより、現在でもメンテナンスを行っているのであろう。と思ってしまうくらい保存状態が良い。いや、実際にメンテは行われているのであろう気がする。



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よろしく哀愁。よろしく九州⑤ 秩父が浦

titibugaura (9)

私のブログの現在にて、しばらく廃止駅訪問の記事が続いて申し訳ないが・・・今回の旅では島原鉄道の廃止区間も訪問した。2008年4月に島原外港~加津佐間が廃止されたが、前回の訪問は2008年1月、まさに廃止直前の訪問であった。であるが、当時は普段の風景であり、いわゆる同業者的なギャラリーには遭遇しなかった。世間的には正月も終了し仕事始めで正月休みボケながら生活が普段にもどって間もなかった時期に私が訪問した事もあったためであろう。もちろん私は正月からの労働であったので、この島原鉄道訪問時期が一応「正月休み」となっていた。そして今回2016年1月の訪問は、まさに8年ぶりの訪問となった。もちろん列車での訪問は不可能であるためレンタカーとなったが、むしろレンタカーではなくレンタサイクルや時間をかけて徒歩などで訪問した方がより確実にその歴史に触れることが出来るであろう。

そしてその廃止区間であるが、8年経った現在でもしっかりと痕跡が残っており、むしろその気になればいつでも営業できるような保存状態であった。しかしながら営業を再開しても利用者がいなければ・・・であるが、やはり今回訪問した私の印象は「もったいない」であった。ちなみに全く関係ないが、この「もったいない」は世界共通用語であるのはご存知の方もおられる事であろう。この世界共通用語が実に相応しい島原鉄道の廃止区間であるが、特に次回紹介の安徳で更にその気持ちを倍増させられる事になる。

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国道から1本生活道路に入ると秩父が浦が登場する。駅前には商店が1軒。しかも代替バスのバス停に「旧」が冠されているのが何とも悔しい。


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早速中へ入ってみた。とても廃止駅とは思えない保存振りに、思わず「列車が来たら危ないな、どうしよう」と心の中でつぶやいてしまった。少し経ってから冷静になり撮影を続行。レールが無い事以外、何ら普通の駅と変わりはなかった。


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やはり周期的にメンテナンスされているのであろうか。というより、今でも島原鉄道所有の不動産であるなら当然固定資産税などがかかってくる事であろう。その対策のために「放置」だけはしていないのではないか、という理由なのか。どちらにしてもレールを敷けばいつでもOK状態である事はご覧になってお分かり頂けるであろう。

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しかしながら旧踏切を見ると厳しい現実が待っていた。やはり列車はやって来ない。しかし、沿線風景的にはそれなりに営業できる事であろうと思うが、もちろん鉄道が無くても生活できる体勢が整っている事であろう。



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よろしく哀愁。よろしく九州④ 肥後小国

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宮原線の終点であった肥後小国は、先述の通り「道の駅」として第二の人生を送っている。ある意味「ここに駅がありました」という事がとてもわかりやすくて良い。そしてその道の駅構内では旧・肥後小国のモニュメントが展開され、鉄道がかつて存在した証として現在も無言で語りかけてくる。そしてなにより、なぜここが終点であったのかという事が、街の反映具合を見れば一目瞭然であろう。小さいながらもひとつの集落が形成されており、ある意味終点として相応しい。そしてこの道の駅から阿蘇方面と菊池方面へ道が別れるひとつのジャンクション的な役割もしているため非常に重要な位置でもある。その菊池方面へはかつては延伸の計画があったが、当然ながら頓挫しているであろう。
私は旧・肥後小国訪問後は菊池方面へ向かった。もちろんその未成線というか計画線の部分をレンタカーで体験したわけであるが・・・ハッキリ言って、カネ儲けをすると考えた場合においては相当の厳しい戦いになる事であろう風景であった。逆に言うと、私たちが好む「ローカル線」的風景がフンダンに盛り込まれている魅力あふれる景色でもあった。恐らくSLでも走らせたらとても絵になる事であろう。いや、下手に観光化せず、キハ20辺りが単行で運転されていると想像以上の風景が展開される事であろう印象であった。


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宮原線方面から来ると、というよりどの方向から来ても道の駅がある事が分かる。もちろん当然の事であるが、そこがかつて「鉄道の駅」であった事をどれくらいの来訪者が知っているであろうか・・・


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そして巨大な建物が登場する。これぞ「道の駅小国 ゆう・ステーション」だ。


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かなり構内は広い。かつての肥後小国駅構内もこれくらいの広さであったのだろうか。現役時代に訪れてみたかったものだ。


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そしてモニュメントが敷地内にある。ブログをご覧の方でもしこの場に訪問した方がおられたら必ずやったであろう転轍機(ポイント)操作。残念ながら操作する装置の安定が悪く、ポイントを動かすことができなかった。だが、やはり誰でも触れたくなってしまう物件であろう。


higooguni (1)
ハッキリ言って失敗作であるが、逆に幻想的な絵になったのであえて掲載してみた。こんなところにも「遺構」があって嬉しさ倍増!


ひとつ残念だったのが、施設内の店舗営業時間が11時くらいからのスタートであった事。私は10時頃に到着したが、妻がやたらソフトクリームにこだわっていたためこの地に行けば必ずあると思ったが・・・もちろん、ゆう・ステーションは営業していたが、お目当ては無かった。まぁ、人ぞれぞれこだわりはあるが、私の場合、モニュメント的なものは24時間営業なので何の問題も無かったから良しとして欲しい。


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よろしく哀愁。よろしく九州③ 北里

同じく宮原線にあった北里は、前回紹介した町田とは違いモニュメント的な形で残されていた。それはそれで「形がある」という事で納得できるし残されている事自体が証となり、そして嬉しいものだ。だが、何よりもこの駅を紹介したい理由が「登録有形文化財」がある事である。つまりかつての宮原線の線路跡であるアーチ橋が登録有形文化財として現在もしっかりと保存されているという事だ。北里付近以外にもその文化財的な場所は多数あるが、ここ北里が一番訪問しやすい物件であろう。そしてなによりその文化財はなんと旧・肥後小国駅付近まで遊歩道として開放していると聞いた。その遊歩道を歩けば、当然かつての宮原線に乗っている気分になる事であろう。

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今回の旅では残念ながらこれから先に乗る島原行きのフェリーの時間などの制約から遊歩道散策は見送ったが、やはり再訪、再々訪しても飽きない物件である。遊歩道散策は、後述する肥後小国跡に造られた道の駅に車を置いてタクシーや代替バスなどで北里などに出向きそこから道の駅まで遊歩道を散策するか、道の駅から遊歩道を往復するのが定番的な訪問の仕方であろう。
さて、この北里であるが、モニュメント的に保存されているのは前述したが、屋根や駅名標は後付けであるものの、ホーム自体は現役時代のものらしい。そして、いわゆる「鉄柵」的な役割をする柵までも有形文化財的なアーチで作られているのが憎い。そこまで手間暇かけて作ったにも関わらず、その営業期間が短いのは非常に残念であった。だが、現役時代の素晴らしさからこうして現在でも残されているという事がひとつの証であるように、その人気度の高さを改めて思い知らされた印象であった。


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例の旧・宮原線を転用した道路を肥後小国方面に向かうと、こんなドライブイン的な建物が現れる。そう、ここがかつて北里があった場所だ。わかりやすくて良い。

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そしてそのドライブイン的施設の駐車場内に登場するのが北里である。もちろん現役時代にはこれほど立派な屋根と駅名標は無かっただろう。だが、プラットホームは現役時代のものであり「国鉄」的な香りが充分すぎるくらいに伝わって来るではないか。

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そしてこちらがいわゆるフェンスの役割をしていた「有形文化財」。これほどまでにアーチにこだわったのには何かわけがあるのであろうか?

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島式ホームのようにも見えるが、実は現役時代は一面一線の棒線化された駅であった。

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そしてこれぞ「有形文化財」。北里付近だけでなく、旧・宮原線のあちらこちらにこうして保存されている。特に北里~肥後小国間は遊歩道になっていて往時を偲べるのが良い!


今回の私の九州の旅はこんな形で進行していった。ちなみに「北里」とは、いわゆる「医学博士」である北里氏に由来するらしい。詳細はウィキなどで見ていただくとお分かりいただけるであろうが、この北里氏の出身地とは・・・実に贅沢な素敵な場所と私は思う。とは言え、私はこの地に住むことはできないであろうが、なんというか、普段我々が思い描いている「故郷」のような風景をそのまま再現してくれたような場所であった。いや、再現というより、ここ北里がある意味「元祖」なのかも知れないと勘違いしてしまいそうなほど基本的な風景が展開されている。宮原線の末期では1日3往復程度の運転であった記憶だが、それでもこうして現在でも大切に保存されているという事は、それだけ地元の方に思い入れがあったのであろう。もちろん世代は代わっているが、現役時代に訪問できなかった私でさえ何か引きつけられるものを感じてしまったほどとても魅力溢れている鉄道路線であった。もちろん、後世にもこの素晴らしさを伝えるためにも残していってもらいたいものである。



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ダイヤモンド✡トナカイ

Author:ダイヤモンド✡トナカイ
✩2022年4月より毎週土曜日更新になります✩


昭和・国鉄の話題を中心に紹介しています。


2013年に長野新幹線の長野駅にて「いい旅チャレンジ20000km」よりスタートした国鉄時代の制覇を含めJR全線制覇を、そしてゆいレール以外の鉄道全線制覇を達成いたしました。


以降、北陸新幹線と北海道新幹線などの開業によりタイトルは返上しています。

JR以外の私鉄を含む鉄道未制覇路線は北陸新幹線(長野~金沢)・北海道新幹線・仙台地下鉄東西線・仙石東北ライン・富山地方鉄道延伸部分・ゆいレール・相鉄直通線(相鉄新横浜線)、そして新規開業の西九州新幹線や宇都宮に開業したライトレールも新たに加わりますます未制覇路線が増えてしまいました・・・

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