よろしく哀愁。よろしく九州⑰ 蔵宿

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今回紹介するこの蔵宿は、この旅の訪問計画には全く予定すら入っておらず、当然予備知識もなかった。しかも伊万里方面への訪問は当日の朝に宿泊先の嬉野温泉から訪問する事を決めたため、この蔵宿は本当に駅前を通った時に訪問を決めたのであった。ところがいざ駅舎に向かおうには国道から線路を渡り反対側の裏道から伝っていくという、何とも地元密着の駅であった。もちろんその詳細は国道から充分確認できたためその訪問を決めた訳である。いわゆる「衝動買い」ではないが「衝動訪問」とでも言おうか、それを瞬時に決めてしまうほど一気にこの駅に引き込まれてしまった。

結論から言うと、いわゆる木造駅舎がそこにあり、昔ながらの雰囲気を醸し出していたためであるが、なんというか、かつて私はここを「松浦線」として通っているはずである。しかも筑肥線で伊万里までやってきて制覇のために有田まで往復している。つまりこの駅は2回通り過ぎているはずであるのだが全く記憶に無かった。それもそのはず、この松浦線(現・松浦鉄道)を訪れるのは実に33年振りであったからだ。そんな記憶もこの蔵宿に到着したらなんとなく懐かしく感じた。まるでタイムマシンにでも乗ってやって来たかのような雰囲気に包まれる感じであった。現在の伊万里駅は分断されてしまいかつての面影がほとんど無くなってしまったが、伊万里以外ではこうして昔のまま残っていてくれているのが実に嬉しい。

忘れかけていた遠い記憶を蘇らせてくれる・・・そんな松浦鉄道の蔵宿に一時佇んでいたら、松浦鉄道のみの各駅訪問をしてみたくなってきた。


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急遽訪問が決まった有田。この駅の訪問は実に33年振りであった。「焼き物」で有名な街であるが、駅前は実にひっそりしていた。とは言え、私が訪問した時間帯は朝8時半くらいであったから駅前は「生活」の色が濃かった。


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そしてこちらが蔵宿駅。国道沿いにある駅であるが、駅舎に来るには踏切を渡り生活道路に入らなければならない。


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こんな駅舎に惹かれてしまった。全く訪問予定が無かったというより、この駅の存在すら知らなかったのに(とはオーバーであるが)、駅前に立った途端、なんとなく懐かしさを感じずにはいられなかった。


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と思っていたら、何と、駅舎に喫茶店が併設されていた!とは言え、人の気配が感じなかった。私の訪問したのは1月中旬。遅い正月休みだったのか、それとも・・・


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既に8時半を過ぎ通学時間帯を逸れていたが、訪問時は完全に蔵宿駅を独占していた。


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突然の訪問も快く受け入れてくれた蔵宿に感謝である。生活感あふれる中にも重厚な趣きがある素敵な空間であった。



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よろしく哀愁。よろしく九州⑭ 五郎丸

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一躍「時の人」となった某ラグビー選手であるが、その波に乗ってこちらも「時の駅」となってしまった。その名も五郎丸。駅自体は秘境駅や「日本一○○な駅」などの分類が難しいくらいごく普通の駅であった。というより、ほとんど一般には顔を出さない、いわゆる私好みの「地味駅」であったのだ。国道から一本ドテップチの脇道に逸れるが、そこは閑静な住宅街。であるが、駅前の道は意外と交通量が多い。日中は無人になり全く静かな駅であるが、朝晩の通勤時にはかなり賑わうであろうごく一般的な生活駅である。ところが、ある日を境に一躍脚光を浴び、この駅もメジャーに昇進。そして最も旬な駅となってしまった。とは言え、もう既にピークは過ぎているであろうが、そんな旬な情報は抜きにして、普通にレールファンの目で駅として見た場合とても魅力ある事がわかる。とにかく駅に入るには超狭い歩道を伝わなければならない。もちろん駅前広場など無い。そして車で来ようには止める場所が無い。本当に生活感溢れている地元密着の駅である。

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この駅は福岡県は西日本鉄道の駅である。しかも本線ではなく、本線から枝分かれする支線にあるかなり地味な存在だ。


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住宅街の中にある生活感溢れる駅である。かなり華奢な印象で、ある意味都電の停留所と間違えそうな感じだ。


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駅舎、というより切符売場と言ったほうが正解か。狭いスペースに無理やり作ったような印象である。


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どうやら日中は駅員不在らしい。朝晩は駅員がいる旨が記されていたが、その他に増収を図ろうとする案内も。もちろん「久留米」とはJRではなく西鉄の事であろう。


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これが駅全貌。普通に普通の駅であるが、やや華奢な印象は、西鉄の列車がやってくると、列車がはみ出してしまいそうな印象であった。


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近くに神社があろうとは知らなかった。その神社へ向かうにも、なんだか迷路のような通路を通らなければならない。


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よろしく哀愁。よろしく九州⑬ 植木

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さて、この植木駅をご存知の方がどれくらいいるのであろうか。地元利用者と「私、駅名と同じ苗字なんです」という方以外、その存在を知る者は、恐らく「秘境駅」として名高い小幌駅の乗降客数より少ないかも知れない。そしてこの植木自体、秘境駅とか「日本一○○な駅」のような特徴があるわけでも無く、いわゆる地味な駅である。映画「男はつらいよ」的に言うと「谷よしの」的な感じか。だが、この例えをわかる方は相当な寅さんフリークであろう。

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話が逸れたが、逆に言うと、こうした地味な駅が私が好む駅の真骨頂。「秘境駅訪問家」ではないが、私も「地味駅訪問家」とでも名乗ってしまおうかと思うくらいこうした駅が好きだ。私的には伊豆急の「南伊東」がその威力を発揮する駅としてNo.1に近いと評価しているが、皆様でもし「こんな地味な駅を知っているよ~」という方がおられたら私に報告して欲しい。

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(昭和的駅舎がとても良い。もちろん開業当時のものではなさそうであるが、ペイントも何度か変更されている事であろう。)

と、また話がそれてしまったが、この植木は鹿児島本線にある駅で、言わば地味な中間駅である。そして私の訪問理由は意外と単純で「会社の同僚に駅名と同じ苗字の人がいるから」という理由からだ。だが、理由は単純でも訪問してみると内容的には素晴らしかった。それは、列車でやって来る場合ではわからない環境とでも言おうか。
国道からこの駅にやってくるのには少々生活道路に入るが、途中でかなり狭い坂道を下っていく。するとようやく線路際に出るが、そこから線路沿いに行くと植木駅がある。当然ながら観光的な名所等は無く、完全に生活ムード満載の駅である事がわかる。秘境駅ではないが、熊本から15分とかからない距離のため意外にも利用者は多い。が、当然朝晩に集中している事であろう。私が訪問した日中は「独占」であった。そして、何といってもこの駅が無人化されたのが2015年3月であるからつい最近の出来事である。

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ちょうど私の訪問時に列車がやって来たが・・・列車が到着しても完全に私のみがこの駅を独占していた。上り線はかなりのカントがあるようであるが、ご覧の「トイレ」で事件は起こってしまった・・・

駅は2面3線構造でいわゆる本線型の基本形であるが、この駅からは何と、かつて山鹿温泉鉄道が分岐されていたのだ。と言ってもピンと来る方は私よりもかなりの大先輩であろう方々と思われる。その存在が歴史の1ページとなってしまったのは昭和30年代であるから私はまだ生まれていない。だが、そんな山鹿温泉鉄道の面影をこの駅で見つけるのは非常に難しかった。山鹿温泉鉄道の線路跡はサイクリングロードになっていると聞いているので、次回訪問の際は是非とも確認してみたい。

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駅前にある激安駐車場。この駐車場辺りにかつての「山鹿温泉鉄道」があったと思われるが・・・その存在自体が伝説であるため、私もあまりピンと来なかった。

ところで、そんな植木でひとつ残念な事が起こってしまった。それは・・・植木駅のWCで用を足していた時に財布を落としてしまったのだ!そして運悪く汚水で浸されていた部分に落ちてしまった。私はすかさずすぐそばの手洗い兼掃除用の洗面台のような場所に財布を置いたが、更にその下に置いてあった掃除用具用のバケツの中に落ちてしまった!中には水が入っていたので更に財布はずぶ濡れになってしまった・・・
踏んだり蹴ったりの状態のまま結局帰郷までその財布を使用せざるを得なかったが・・・もちろん現在、その財布はしっかりと葬られている。なんて後味悪い訪問となってしまったが、駅舎ほか、設備等は昭和的な面影がありとても訪問し甲斐がある物件であった。


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プロフィール

ダイヤモンド☆トナカイ

Author:ダイヤモンド☆トナカイ
所在地:神奈川県湘南地区

〇2013年6月11日、北陸新幹線長野駅にてJR全線制覇いたしました(当時)。
国内の鉄道は、沖縄の「ゆいレール」を残し全線制覇しました。(とは言うものの、2015年3月の北陸新幹線延伸によりJR全線制覇は「ベルト返上」しました)

★ ブログ記事の「リメイク版」は、以前にホームページで紹介した旅日記をブログでリメイクしたものです。


◎ブログの登場人物

★ ダイナミック☆トナカイ
・・・中学時代の後輩で、2013年に約30年振りに再会を果たした。数多くの写真を提供していただいた「盟友」でもある。

★ おさる・・・かつて私がバンド活動をしていた時のメンバーで、鉄道復活のきっかけを作ってくれた人物。彼とは「秘境駅」を数回訪問した「親友」でもある。

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