廃止路線を訪ねて⑧ 小松島線

小松島線を知っているであろうか?昭和の後半から平成生まれの方は既に「伝説」であろうと思われる。私は1984年8月に訪問している。

小松島線とは、四国の牟岐線「中田」より枝分かれしていた支線である。実際は徳島等から直通列車が走っていたが、その距離僅か1.9kmで中田~小松島間の途中駅は無い。当時日本で最短路線という記録を保持していた。小松島線の特徴としては小松島駅構内に臨時駅「小松島港」があることだ。所謂「後付」であるが、小松島港からフェリーが和歌山や大阪方面へ出ていたため、便宜を図ったものである。営業キロ的には1.9kmであるが、実際には小松島~小松島港まで確か100~200メートルくらいあったと記憶しているので実際は2km以上の営業キロがあったであろう。小松島港へいく列車は小松島駅構内の小松島港行き専用ホームより発着する。なんだかややこしいが、駅舎のあるホームは小松島止まりの列車のみが発着する。そして小松島駅構内には徳島機関区小松島支所があり構内は広々としていた。

晩年の収支係数は1575くらいであったと思うが、損益額的にはそれほど大きくは無いと思われる。しかし国鉄はどうしても廃止したかったらしい。
しかしながら10代の鉄道少年にしてみれば経営的な数値の事など、理解するまで遙か彼方であるが、とにかく当時は廃止されるのが残念で仕方なかった。

小松島線の訪問の仕方は、小松島港よりスタートした。普通なら中田からなのだが、私は牟岐線・南小松島より徒歩で小松島港へ向かった。その理由は・・・当時の私の旅の行程は、宿泊を「夜行列車」と決めていた。そのためネックとなるのが「風呂」であった。確か小松島線に乗るまでに夜行で2泊する行程だったはずなのでそろそろ頭もかゆくなってくるころであろう。この時点で、過去にこういう旅を数回経験してきた中で、計画段階で「風呂」の時間を組み込んだ。しかし当時はインターネットなど普及していない。私は「野生の感」とでも言おうか、その地をここ「小松島」に選んだ。牟岐線で海部へ行くが、折り返して小松島に戻ってくる。その「往路」で南小松島駅付近で車窓から「えんとつ」を探した。煙突を探すイコール銭湯がある、という構図は、いくつかの旅を重ね身に着いた知識だ。南小松島で下車し小松島港まで徒歩で向かう行程で2時間とってある。さて結果は・・・あった!煙突があったのだ!しかも温泉マーク付きである。心の中で「ガッツポーズ」を固く握りしめ、自身の「野生の感」に狂いが無かった!と思わずシャイニング・ウィザード(良くわからないが・・・)!

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海部より出戻った私はすかさず南小松島を下車し「煙突」に向かった。たどり着いた先は・・・「女」という赤い暖簾がかかっていた。「あれ、じゃ、自分はどうするの?」女子専用の銭湯って存在するのかどうかは知らないが、私は心の「青春の握り拳」が一気に崩れていく思いであった。仕方なくもう一つの煙突へ向かう。実は煙突を2か所確認していたためあわてることなく「次」を目指したのだ。しかし時間が無い。風呂を浴びた後、小松島港へ行かなければならない。果たして間に合うのか・・・とりあえず2件目は男もOKだったため一安心。必要最低限の箇所を洗浄し只管無駄な行動を少なくすべく、小松島港へのアプローチに向け命を懸けた。気が付けば小松島港のホームにいた。つまり間に合ったわけだが、自分自身、よく駅にたどり着いたものだと思う。早速小松島港の駅名表を撮影し、中田に向かった。というより徳島まで直通の為、そのまま徳島から「731D」に乗車するため高松に向かった。

結果的に記事を振り返ると小松島線の乗車部分はわずかに2行くらいで、他はそれまでのプロセスの記事となってしまった。何か変だがそれくらい短く、あまり印象のない路線制覇であった感がある。しかしながらそれはあまりに「偉大な無印象」のような感じがした。南小松島~小松島港を「徒歩」にするという生涯初の試みも成功に終わり身体も心もさっぱりした私はすっかりジャーナリスト気分になっていた。

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ダイヤモンド☆トナカイ

Author:ダイヤモンド☆トナカイ
創設:1969.03.09
所在地:神奈川県湘南地区

〇2013年6月11日、北陸新幹線長野駅にてJR全線制覇いたしました。
国内の鉄道は、沖縄の「ゆいレール」を残し全線制覇しました。(とは言うものの、2015年3月の北陸新幹線延伸によりJR全線制覇は「ベルト返上」しました)

★ ブログ記事の「リメイク版」は、以前にホームページで紹介した旅日記をブログでリメイクしたものです。


◎ブログの登場人物

★ ダイナミック☆トナカイ
・・・中学時代の後輩で、2013年に約30年振りに再会を果たした。数多くの写真を提供していただいた「盟友」でもある。

★ おさる・・・かつて私がバンド活動をしていた時のメンバーで、鉄道復活のきっかけを作ってくれた人物。彼とは「秘境駅」を数回訪問した「親友」でもある。

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