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鉄道全線完全制覇の旅

昭和から平成へ・・・全線制覇の旅紀行!

31年振りの再会!木次線② トロッコ列車 木次駅

いよいよ「奥出雲おろち号」で亀嵩に向かう。と言っても、人によってはトロッコでの訪問など「邪道」に映るかもしれない。しかし、いずれにしても木次線を堪能できる事には変わらない。私は観光客のひとりとなってトロッコに身を預けた。

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(やはり夏休み。子供の姿が目立つ。「宿題やれよ~」「歯、磨けよ~」)

やがてホームに派手なペイントの「国鉄車両」が入線した。「奥出雲おろち号」と名付けられたトロッコ列車は8月中は全日運転された。私は比較的空いている平日にやって来たため、おそらく普段の運転日よりも座席に余裕がありそうだ、と思えるくらいの「ウェイティング・カスタマー」が木次駅の駅舎内に身を寄せている。8月の木次は若干暑さが和らぎ、トロッコの乗客となるにはちょうど良い気候となった。

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(木次駅にて、やがてホームにやって来た「奥出雲おろち号」。今年で運転15年目だそうだ。)

列車はDLに牽引される客車列車で2両編成だが、座席は全席指定となっている。備後落合寄りのトロッコ客車と、トロッコ仕様ではない普通の車両との2両編成で、12系客車の改造車である。が、基本1両分の指定券しか発売されず、トロッコ車両と普通座席車両のふたつの席が1枚の指定券で利用できる。つまりトロッコの座席の指定席番号で、普通座席側の車両の同じ座席番号の席も利用できるわけだ。要するにトンネルやにわか雨などの「対応策」としての避難場所的な考え方であろう。

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(トロッコ席と普通座席の2種類あるが、ひとつの指定席券で両方利用できる優れもの!普通座席の方は冷房も効いていて快適。)

「全席指定」とは謳っているが、地元の乗客がいた際には座席側の一部を開放するのであろう。と言ってもよほどの事が無い限り影響ある利用数とはならないと思われるのでトラブルにならないはずである。

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(白と青が基調となるカラフルなペイント。機関車が宍道側になり、備後落合側の客車にある運転席から機関車を遠隔操作する。)

さて、いよいよトロッコ列車に乗り亀嵩に向かう。久々の木次線に若干心が躍っていた私だが、やはり木次線はローカル線の「基本」のような存在に思えてならない。しかしJR西にとってはやや重たい存在であろう。「陰陽連絡」とは程遠い役割を背負ってしまった木次線だが、やはり「観光」としては素晴らしい存在だ。そして木次を出ると木次線の「本領」を発揮する!

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31年振りの再会!木次線① 宍道~木次

2013年8月、青春18を駆使し私は木次線を訪れた。実はこれが2回目の訪問であるが、前回の訪問は1982年3月。なんと31年振りの訪問である!今回の訪問は、前回訪問した時に行程の制約から訪問することができなかった亀嵩駅の、ご存じあの「出雲そば」の確認作業が最大の目的である。
木次線と言えば、1980年代の赤字ローカル線廃止ブームで候補に挙がったものの、沿線道路整備の関係から現在もなお健在の「赤字ローカル線」である事は私が説明するまでもないであろう。

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(朝8時30分に宍道に到着。通勤時間帯というのに長閑な風景。)

現在はトロッコ列車などの観光に活路を見出し、スイッチバックや「延命之水」でお馴染みの出雲坂根、また近年開通した道路「奥出雲おろちループ橋」など、見どころ満載である。
そんな「現在の」木次線をしっかりと見届けようと、前日に米子に宿泊。そして部活に向かうと思われる学生諸君や通勤客と一緒に朝7時半、米子より宍道に向かった。

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(宍道駅の旧4・5番ホーム。現在はレールは撤去されてしまった。ここがかつての木次線ホーム。)

朝8時半に宍道に到着。通勤・通学客は既に松江でほぼ下車してしまい、宍道に到着する頃には既に通常の「ローカル線」の風景となっていた。しかし、以前に宍道に来た時と明らかに印象が違う・・・なんと4・5番線のレールが撤去され、JRが賃貸する駐車場の通路に変身していたのだ!このホームは説明するまでも無く木次線用のホームであったが、列車本数の減少なのか、山陰本線用の3番線が現在は木次線のホームとして使われていた・・・

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(木次線ホームは3番線となった。列車本数の減少で、1面2線のホームは不要になったか。)

とりあえず1時間弱の待ち時間であったため思い思いに写真を撮っていたが、若干「同業者」の姿もチラホラと。しかしその1時間弱という時間は、こういう空間にいるとすぐに過ぎてしまう。西日本の連日の猛暑の中、なぜかこの日は若干曇り気味で比較的過ごしやすい。待ち時間も苦にならないくらいだった。

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(列車は1両で入線したが、後ろに3両増結した。前寄り2両を解放し、後ろ2両は回送扱いに。)

そしてこの日はトロッコ列車が木次発の為、プロパーの列車で木次に向かう。やって来た1両編成の列車は出雲横田発の列車で折り返しの木次行となるが、乗客を降ろした後、後部に3両増結した。そしてそのうちの1両を解放、4両編成の列車のうち2両は乗客を乗せる仕様になり木次に向かう。

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(途中の幡屋では乗客の姿が!って、乗客がいて初めて成り立つ経営。木次線の収入を支えている貴重な存在だ。)

さて、私の乗せた木次線・1445Dは定刻通りに宍道を出発。以前の訪問時はキハ20のセミクロスであったが、現在はレールバスみたいな華奢な「西」の気動車でロングシートの車両が活躍する。次の南宍道を通過するが、途中の幡屋ではなんと乗客がいた!普通に地元民の利用が珍しく映る光景はいささか普通でないが、ローカル線では既に当たり前の風景となってしまった。まさに貴重な存在である。次の出雲大東では駅前がかなり繁華しており、若干の賑わいを見せていたが、乗客はほぼ皆無に近かった。やはり本数に制限のある鉄道は、もはや「手段」ではなくなってしまっていたのは残念であった。

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(出雲大東駅前は、意外に盛隆していた。「駅前」の風景を醸し出していたが、乗客はほぼ皆無に等しい・・・)

そしていよいよ木次に到着。ここでトロッコ列車に乗り換えるが、トロッコの運転が無い日には、私の乗ってきた列車が出雲横田まで直通する。今日はトロッコの運転があるため列車は木次止まりだ。やはりトロッコ目当ての乗客が木次駅の駅舎を若干埋め尽くしていたが、夏休みのせいか家族連れの姿が目立つ。さて小学生たち、このトロッコ列車の体験が夏休みの宿題ネタとなるのか・・・しっかりと思う存分、出雲坂根のスイッチバックを堪能するといい。

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(木次駅の構内は広い。「木次鉄道部(学校のクラブ活動ではないよ!)」が置かれ、木次線を管理している中心的存在の駅だ。)

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木次恋しぐれ

1982年3月「青春18のびのびきっぷ」が誕生した。現在の「青春18きっぷ」であるが、発売から数えてもう30年以上が経過した。正直「そんなに経つの?」といった感じだが、発売当初より「普通列車限定(一部区間は例外あり)」は変わらない。私は当時中学1年から2年へステップアップする春休みであった。当時所属していたクラブ活動「鉄道研究クラブ」の事については先述しているが、このクラブ活動の一環として「18きっぷの旅」が敢行された。行程は私が計画したが、ハッキリ言ってホテルなどの宿泊代をかけるなんてとんでもない!ということで、夜は全て夜行列車で過ごす行程となった。顧問の教諭はなかなかの強者で、「あの列車に乗れ」とか「あれはリクライニングがあるぞ」とかいろいろアドバイスを受けたが、結果的に風呂も入らず、服も着替えず・・・の5日間の行程となった!今考えたらよくこんな行程で旅に出かけたものだと感心してしまうくらいだが、教諭もちょっとそういう部分を指摘しろよ!と突っ込みたくなるような心境だ。旅の行程については当ブログの「私の旅の制覇記録」というリンクを開くと出てくるのでご参考までに。

さて、今回のテーマは「木次線」である。既にこの旅の計画段階で木次線を組み込む辺りに、普通の「鉄道少年」からかけ離れた才能を持っていたに違いない(と勝手に思っているだけだが)。京都からの夜行普通列車「山陰」で一夜を過ごし宍道に降り立ったのが9時24分であった。そして木次線の時刻が9時42分発、なかなかの接続具合である。私が乗車したのはキハ20とキハ58の混結(混血?)である。木次線では車内で優雅なひと時を迎えた。確か遅い朝食を皆で食べたり持参した菓子を食べたりと、和やかなひと時が過ぎて行ったが、さすがに中学生であったため「酎ハイ」等の嗜好品は無縁の世界であった・・・

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若干中学生でありながら、この先の「出雲坂根」が密かな楽しみであったが、まだまだ先は長い。途中、木次で約20分位の停車時間があった。列車交換のためであるが、この「停車時間」こそ、貴重な「入場券購入」のチャンス時間なのである。当時はまだ「硬券」が主流であったため、窓口に申し出れば気軽に販売してくれた。ただ、中学生であったため「大人料金」を支払うのにすごく抵抗があったのだが・・・当時の料金は120円。現在も恐らく同じと思われるが、そもそも現在「入場券」て販売されているのであろうか?もちろん「券売機」で購入可能と思われるが、私はまだ試したことが無い。

さて、「世界の車窓から」ではないが「木次線の車窓から」は大自然風景のみが映し出され「人間臭さ」みたいなものはない。それは、進めば進むほど深く「進化」し「深化」してゆく。唯一、人間の匂いを感じた街は「出雲横田」であった。乗車していた列車の終点であり、ここから先、備後落合に行くには乗り換えなければならない。しかしながら備後落合行は約1時間半待ちである。だが、ちょうど昼飯時に当たったためこの時間は手頃と判断してよいであろう。おそらく駅前の食堂で何かを食べた記憶があるが、久々の「ちゃんとした食事」だったため「サイコー」だった。ただ残念であったのは、隣の「亀嵩」に訪問できなかった事である。「エキナカ」には出雲そばの店が軒を構えているのは大変有名で、一般の旅行誌等にも取り上げられている。そばながら腰があるのが特徴らしいが、残念ながら私はまだ「未体験ゾーン」である。現在は2代目が受け継いでいるらしいが、必ず訪問してみたい駅の一つである事には変わらない。

さて出雲横田は神殿造りの駅舎が印象的であったが、隣のWCもなんと「神殿造り」であった。その神殿造りの駅舎には職員がいる。つまり「有人駅」の為「改札」がある。備後落合へ向かう列車は先ほど乗ってきた列車のうちの「一両」だ。私の好きな「キハ20」である。出発の合図とともに単行は山道へと向かい、いよいよ出雲坂根に到着した。駅に着いたらまず「延命の水」を汲みに行く。ところが停車時間が3分位しかないため5~6人ゾロゾロ行くと「順番待ち」が発生!なんとこの「順番待ち」だけで停車時間が過ぎてしまったではないか・・・結局駅設備や駅名表も撮影できず・・・水を汲みにわざわざ島根県方面へ行ったのか・・・しかしながら、おかげで1年分くらいは「延命」できた気持ちが。
さっき汲みあげた水を飲みながら、某ロックアーティストの「Z」のように勾配を上っていく、所謂「3段式スイッチバック」へ挑む。途中の折り返し点では「小屋」のような屋根が設置されており、ガレージに入ったような気分になる。そして3段目に登り切った時、視界が一気に開け、今までいた「下界」を見下ろすダイナミックな景色が目に飛び込んできた。私はその雄大なスケールに目を奪われるばかりであったが、更に「単行」はエンジンを唸らせ上層部へ。三井野原に到着すると、そろそろ旅の終焉へ近づいた気持ちになったが、若干「スキー場」をアピール。しかしながら列車に揺られてスキーにやってくる「物好き」はそう多くないであろう。

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そうこうしているうちに備後落合に到着。若干「憧れ」を抱いた駅でもあった。私はこの備後落合で、芸備線の乗り換えが5分の列車に乗る計画を立てたが、列車に乗っている途中で、1時間半後に来る列車に乗っても後の行程に変化がない事が判明。この駅で1時間半を過ごす決意をした(なんの決意だ?)。
備後落合では、我々を見つけた駅員が「あの丘に行けば駅の全景が撮れるよ」と教えてくれたので早速丘の上に出向。しかし写真が見つからず、ここに紹介できないのは残念であるが、鉄道少年プラス・ワン(教諭)たちは自慢のカメラを駅設備に向けていた。ホームに戻ってくると「おでんそば」なる奇妙な看板が目に飛び込んでくる。営業はしていなかったと思うが、ここの名物らしい。ものすごい山間部の分岐駅ながら若干、鉄道の要衝駅の活気があった。

私は2010年8月に備後落合に再訪した。芸備線の乗り換えで26分位の待ち合わせ時間があったため駅を散策。しかしながら、そこはかつての面影が無い「空間」に変化していた。もちろん外見的のそれではない。駅員は既に去り「おでんそば」の看板も見当たらない。つまり「ぬくもり」とでも言おうか、私が中学生の時に訪れた時の人間臭さが感じられなかった。ちょうど観光シーズンでもあったため「乗り換え客」で意外と活気づいてはいたが、何か物足りない。だが、駅設備は昔のまま残されており、当時に戻った気分にもなったのは事実である。何か複雑な気持ちにはなったが、再び木次線を訪れることはできるのであろうか?「道路整備」が完成されたと思われる現在「ヤマタノオロチループ橋」を列車の車窓から眺める立場でありたいと思うのは私だけであろうか?

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ダイヤモンド✡トナカイ

Author:ダイヤモンド✡トナカイ
✩2022年4月より毎週土曜日更新になります✩


昭和・国鉄の話題を中心に紹介しています。


2013年に長野新幹線の長野駅にて「いい旅チャレンジ20000km」よりスタートした国鉄時代の制覇を含めJR全線制覇を、そしてゆいレール以外の鉄道全線制覇を達成いたしました。


以降、北陸新幹線と北海道新幹線などの開業によりタイトルは返上しています。

JR以外の私鉄を含む鉄道未制覇路線は北陸新幹線(長野~金沢)・北海道新幹線・仙台地下鉄東西線・仙石東北ライン・富山地方鉄道延伸部分・ゆいレール・相鉄直通線(相鉄新横浜線)、そして新規開業の西九州新幹線や宇都宮に開業したライトレールも新たに加わりますます未制覇路線が増えてしまいました・・・

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