世界最強タッグリーグ戦 黒部見学ルート・アゲイン⑦
2018-12-30
いよいよ終焉の時間に近づいてきた。最後は黒部湖までトロリーバスで向かい解散となるが、このトロリーバスも全区間トンネル内だ。

関西電力の関係者専用道路を走るトロリーバスに乗り込む参加者。もちろん私も乗り込んだ。一般に走っているトロリーバスとはやや仕様が違うのは関係者輸送のためであるからであろう。このあと関係者に見送られVIP待遇で黒部湖「駅」に向かう。
そのためトロリーバスなのであろうが、私自身トロリーバスは初体験である!それより気になるのはトロリーバスは法規上「鉄道」に分類されるから驚きだ。どう見ても鉄道には見えないのが一般的な見解だと思う。そのためブログタイトルに「鉄道全線」とうたっているが、トロリーバス対象外となっている。だが、そういう理屈抜きにして「楽しむ」という事を考えたら胸がわくわくしてくる。もちろん関係者専用の乗り場から見学ルート参加者専用のトロリーバスに乗るので格段に気分が違う。しかも通常一般に使用されているトロリーバスとは違う関係者仕様車なのでやや地味な趣ではあるのだが・・・

黒部トンネルから枝分かれする坑道は「タル沢坑道」といい、避難場所として現在も使用されている。見学ルートではここで一時停車し一般に開放される。
さて、いよいよ黒部湖に向かう事になるが、途中絶景があるとの事なので途中下車する事になる。トロリーバスが停車し向かった先は鉄柵で閉ざされたドアがあり当然一般には入れないし開放されない。いや、バス停でも何でもない場所に停まり枝分かれする道を進むのだから一般的にはこられない場所である。ここは「タル沢横坑」といい、いわゆる工事用のトンネルであるが、現在では避難用としても機能している。そんな通路にある鉄柵の向こうに地上の光が見えてくる。先程の仙人谷以来の地上の景色だ。

トンネルの先には鉄柵が。普通の一般には解放されない場所であるが、もちろん見学ルートではこうして一般に開放される。そしてこの鉄柵を抜けると・・・
その光の先には6月の景色とは思えない立山連峰の山々が軒を連ねていた。もちろん、この地においては通常の風景なのであろう。関係者が「あれは○○山ですよ」みたいな説明が、何となく誇らしげに思えたのは気のせいか。とにかく凄い大自然。素晴らしくもあり、そして恐くもある。しかしなくてはならない存在であると改めて感じてしまう、そんな黒部のシーンであった。

鉄柵の向こうでは立山の連峰達が我々を迎えてくれた。関係者が「あれが○○山ですよ」と熱心にガイドしていた。
再びバスに乗り暫くすると関係者専用のバス停に到着。一般用ではないため塗装などの施しは無い。そして扉を開け出た先には一般人が使用する「黒部湖」がそこにあった。いわゆる一般のトロリーバスの駅であった。ただ、我々は「関係者」のため関係者用の出入口より一般の「駅」に出たのだ。

そしていよいよこの旅の終点、黒部湖に到着した。もちろん我々は関係者出入り口から出る事になる。
そして関係者から説明があり解散の号令がかかると一同拍手。事故もなく無事帰還できた事への感謝だ。
考えてみたらこの電力関係施設で働くと言う事は凄い大変な事であるが、やはりこの地に発電所を作った先人逹についてとてつもなく物凄い偉業を成し遂げたものと改めて思い知らされた。ダム建設も勿論だが、そのために物資を輸送する鉄道ひとつ敷くにも大変なドラマが存在する。そして私は黒部湖からケーブルカーで立山方面に向かったが、そのケーブルカーを敷設するにも一苦労だったろう。

最後に関係者から黒部湖からの帰りルートの説明があり挨拶が終わると一同拍手。無事に「見学」が終了した事に感謝。
黒部湖に着いたのはとっくに昼食時間が過ぎた頃であった。案内ではたしか弁当持参のような事も書いてあった記憶だが、荷物が増えるのを敬遠し私は現地のレストハウスなどで食べようと考えた。しかしながらケーブルカーの乗り換え時間の関係から売店で焼そばを食べた。考えてみたらこの黒部湖の大自然の中で焼そばを食べれるという事はちゃんと物資輸送が機能しているからこそ。一般的には黒部湖へは車で進入する事ができないが、先ほどのトロリーバスで通ったトンネルは乗用車でも進入できるらしい。もちろん関西電力関係者以外の一般には開放されないが、それでもこうした設備がなければ黒部湖で焼そば食べられない。
そういえばこの見学ルートは2019年より有料化され一般に開放されるらしい。そういう意味では私はある意味貴重な体験をしたかも知れない。

ようやく解放され地上に出た。そこには素敵な風景が私たちを待っていた。本当に黒部の景色は乗り物を乗り継いで来た価値があると思える。あえて「絶景」と表現はしないが、やはり・・・
立山へ向かうバスで雷鳥を見た。我々の乗ったバスが近づいても逃げようとはしない。なかなか愛嬌ある奴だ。私はただ地図に無い鉄道を求めこの地に来たはずなのに、何だか大きな「拾い物」をした感じになった。鉄道が好きだから感じた事。鉄道のお陰で教えられた事。来年もこのブログで紹介したい旅が「山ほど」出てきそうだ。
ということで、この記事が本年最後のアップです。本年も「鉄道全線完全制覇の旅」をご覧いただきありがとうございました。来年もよろしくお願い致します。

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関西電力の関係者専用道路を走るトロリーバスに乗り込む参加者。もちろん私も乗り込んだ。一般に走っているトロリーバスとはやや仕様が違うのは関係者輸送のためであるからであろう。このあと関係者に見送られVIP待遇で黒部湖「駅」に向かう。
そのためトロリーバスなのであろうが、私自身トロリーバスは初体験である!それより気になるのはトロリーバスは法規上「鉄道」に分類されるから驚きだ。どう見ても鉄道には見えないのが一般的な見解だと思う。そのためブログタイトルに「鉄道全線」とうたっているが、トロリーバス対象外となっている。だが、そういう理屈抜きにして「楽しむ」という事を考えたら胸がわくわくしてくる。もちろん関係者専用の乗り場から見学ルート参加者専用のトロリーバスに乗るので格段に気分が違う。しかも通常一般に使用されているトロリーバスとは違う関係者仕様車なのでやや地味な趣ではあるのだが・・・

黒部トンネルから枝分かれする坑道は「タル沢坑道」といい、避難場所として現在も使用されている。見学ルートではここで一時停車し一般に開放される。
さて、いよいよ黒部湖に向かう事になるが、途中絶景があるとの事なので途中下車する事になる。トロリーバスが停車し向かった先は鉄柵で閉ざされたドアがあり当然一般には入れないし開放されない。いや、バス停でも何でもない場所に停まり枝分かれする道を進むのだから一般的にはこられない場所である。ここは「タル沢横坑」といい、いわゆる工事用のトンネルであるが、現在では避難用としても機能している。そんな通路にある鉄柵の向こうに地上の光が見えてくる。先程の仙人谷以来の地上の景色だ。

トンネルの先には鉄柵が。普通の一般には解放されない場所であるが、もちろん見学ルートではこうして一般に開放される。そしてこの鉄柵を抜けると・・・
その光の先には6月の景色とは思えない立山連峰の山々が軒を連ねていた。もちろん、この地においては通常の風景なのであろう。関係者が「あれは○○山ですよ」みたいな説明が、何となく誇らしげに思えたのは気のせいか。とにかく凄い大自然。素晴らしくもあり、そして恐くもある。しかしなくてはならない存在であると改めて感じてしまう、そんな黒部のシーンであった。

鉄柵の向こうでは立山の連峰達が我々を迎えてくれた。関係者が「あれが○○山ですよ」と熱心にガイドしていた。
再びバスに乗り暫くすると関係者専用のバス停に到着。一般用ではないため塗装などの施しは無い。そして扉を開け出た先には一般人が使用する「黒部湖」がそこにあった。いわゆる一般のトロリーバスの駅であった。ただ、我々は「関係者」のため関係者用の出入口より一般の「駅」に出たのだ。

そしていよいよこの旅の終点、黒部湖に到着した。もちろん我々は関係者出入り口から出る事になる。
そして関係者から説明があり解散の号令がかかると一同拍手。事故もなく無事帰還できた事への感謝だ。
考えてみたらこの電力関係施設で働くと言う事は凄い大変な事であるが、やはりこの地に発電所を作った先人逹についてとてつもなく物凄い偉業を成し遂げたものと改めて思い知らされた。ダム建設も勿論だが、そのために物資を輸送する鉄道ひとつ敷くにも大変なドラマが存在する。そして私は黒部湖からケーブルカーで立山方面に向かったが、そのケーブルカーを敷設するにも一苦労だったろう。

最後に関係者から黒部湖からの帰りルートの説明があり挨拶が終わると一同拍手。無事に「見学」が終了した事に感謝。
黒部湖に着いたのはとっくに昼食時間が過ぎた頃であった。案内ではたしか弁当持参のような事も書いてあった記憶だが、荷物が増えるのを敬遠し私は現地のレストハウスなどで食べようと考えた。しかしながらケーブルカーの乗り換え時間の関係から売店で焼そばを食べた。考えてみたらこの黒部湖の大自然の中で焼そばを食べれるという事はちゃんと物資輸送が機能しているからこそ。一般的には黒部湖へは車で進入する事ができないが、先ほどのトロリーバスで通ったトンネルは乗用車でも進入できるらしい。もちろん関西電力関係者以外の一般には開放されないが、それでもこうした設備がなければ黒部湖で焼そば食べられない。
そういえばこの見学ルートは2019年より有料化され一般に開放されるらしい。そういう意味では私はある意味貴重な体験をしたかも知れない。

ようやく解放され地上に出た。そこには素敵な風景が私たちを待っていた。本当に黒部の景色は乗り物を乗り継いで来た価値があると思える。あえて「絶景」と表現はしないが、やはり・・・
立山へ向かうバスで雷鳥を見た。我々の乗ったバスが近づいても逃げようとはしない。なかなか愛嬌ある奴だ。私はただ地図に無い鉄道を求めこの地に来たはずなのに、何だか大きな「拾い物」をした感じになった。鉄道が好きだから感じた事。鉄道のお陰で教えられた事。来年もこのブログで紹介したい旅が「山ほど」出てきそうだ。
ということで、この記事が本年最後のアップです。本年も「鉄道全線完全制覇の旅」をご覧いただきありがとうございました。来年もよろしくお願い致します。

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世界最強タッグリーグ戦・関西電力黒部見学ルート・アゲイン⑥
2018-12-25
会議室で映画を観たあとはインクライン乗り場に移動。一気に急斜面を登り黒部湖へ向かうが、途中のインクラインすれ違い場所で逆ルートの見学ルート参加グループとすれ違う説明が関係者からあった。

ちなみにインクラインとはいわゆるケーブルカーであるが、ケーブルカーとインクラインではお役所の管轄が違うらしい。なのであくまで関係者は我々にインクラインを強調してくる。ケーブルカーは旅客用、インクラインは業務用で区分けされているが、内容的には、というより仕組み的にはほぼ変わらない。そして黒部のインクラインは台車から上部を切り離し、タービンや発電関係の部品を輸送出きるようになっているのが最大の特徴であろう。今回は我々が乗車するために「人車」になっているが、人車の部分を切り離しタービンを乗せたりもするみたいな説明が関係者からあった。

さて、インクラインが動き出してしばらくすると、見学ルートの施設内で中島みゆき氏が「地上の星」を歌ったのが何かの歌番組で放送されたとの説明があった。早速その模様がインクライン内にあるモニターに写し出された。
中島みゆきといえば私が小学生くらいから活躍していた記憶で、なかなか個性的な楽曲を聴かしてくれると最近になって気になり出した存在である。「悪女」など、小学生・中学生の頃の私には全く意味がわからなかったが、最近になりその良さがわかるようになってきたというのは私の成長が遅かったという事か。いずれにしても、この黒部の地で歌ったという事実は凄い。そうこうしているうちに同じ見学ルートの逆ルート参加グループの乗ったインクラインとすれ違った。関係者の合図でお互いに手を振りあう。

インクライン車内ではこの黒部の地で中島みゆきが歌った「地上の星」が上映されていた。
そんな和やかなムードの中、インクライン上部駅に到着。 更にここより専用のトロリーバスに乗り換え最終の地、黒部湖へ向かう。もちろん専用の乗り場からで、普段は関係者のみが使用するであろう乗降場からである。しかしながら仙人谷以外は全てトンネル内での行動のため何となく土竜的なイメージだが、特に作業員にとっても太陽の光が人一倍恋しいかも知れない。

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ちなみにインクラインとはいわゆるケーブルカーであるが、ケーブルカーとインクラインではお役所の管轄が違うらしい。なのであくまで関係者は我々にインクラインを強調してくる。ケーブルカーは旅客用、インクラインは業務用で区分けされているが、内容的には、というより仕組み的にはほぼ変わらない。そして黒部のインクラインは台車から上部を切り離し、タービンや発電関係の部品を輸送出きるようになっているのが最大の特徴であろう。今回は我々が乗車するために「人車」になっているが、人車の部分を切り離しタービンを乗せたりもするみたいな説明が関係者からあった。

さて、インクラインが動き出してしばらくすると、見学ルートの施設内で中島みゆき氏が「地上の星」を歌ったのが何かの歌番組で放送されたとの説明があった。早速その模様がインクライン内にあるモニターに写し出された。
中島みゆきといえば私が小学生くらいから活躍していた記憶で、なかなか個性的な楽曲を聴かしてくれると最近になって気になり出した存在である。「悪女」など、小学生・中学生の頃の私には全く意味がわからなかったが、最近になりその良さがわかるようになってきたというのは私の成長が遅かったという事か。いずれにしても、この黒部の地で歌ったという事実は凄い。そうこうしているうちに同じ見学ルートの逆ルート参加グループの乗ったインクラインとすれ違った。関係者の合図でお互いに手を振りあう。

インクライン車内ではこの黒部の地で中島みゆきが歌った「地上の星」が上映されていた。
そんな和やかなムードの中、インクライン上部駅に到着。 更にここより専用のトロリーバスに乗り換え最終の地、黒部湖へ向かう。もちろん専用の乗り場からで、普段は関係者のみが使用するであろう乗降場からである。しかしながら仙人谷以外は全てトンネル内での行動のため何となく土竜的なイメージだが、特に作業員にとっても太陽の光が人一倍恋しいかも知れない。

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世界最強タッグリーグ戦・関西電力黒部見学ルート・アゲイン⑤
2018-12-20
仙人谷を出るとまたトンネルに差し掛かる。そして暫くすると「坊っちゃん列車」の終点・黒部川第四発電所に到着した。いわゆる「クロヨン」であるが、なんと立派な駅名案内表示もあり「kurobegawa No.4 power station」の英字表記もあった!もしや日本人以外にもこの見学ルートに参加する方がいるのか?いや、確かに黒部ダムは世界規模での知名度であるからそんなシーンもあり得るだろう。今回は外国人の参加は確認されなかったが、恐らく万国共通、誰の胸にも響く何かが見つかるはずだ。


仙人谷駅では仙人谷ダムの放水が見られた。見学ルート唯一の「地上区間」となるが、駅前広場とかロータリーとかあるわけでなく、あくまで電力関係者の「施設」として利用されている。一般公開時には少々停車時間があり見学できる。
トロッコを下車した我々御一行はいよいよ発電所内を見学する事になる。一部通路では物凄い濁音と冷ややかな風が流れわたる。そして発電所内部では高い位置から見下ろせる通路でタービンなどの部品が展示されているのが見えるが、とにかく部品のひとつひとつがでかい!と言うか、こんなデカイ部品を外部から輸送するのは相当のものであるからもちろん分解された状態での納品であろうが、それでも人間の能力の凄さを改めて感じさせられた。この見学ルートは、基本、発電所の見学であり、過去の壮絶な工事などを一般に公開し学んで頂いて、そして感じていただくのが目的であって、私のような「地図にない鉄道」を興味本位でノリにやってくるというのが目的な人を募っているわけではないであろう。だが、幸い私は発電などの科学的学問にもいささか興味があって、この発電所見学は非常にワクワクする材料でもあったし、もちろん退屈などしている暇など無かった。

そして「黒部川第四発電所」に到着。いわゆる「黒四」であるが、ここで下車し発電所内部の見学となる。
そして会議室に集まり、黒部の歴史が分かる10分くらいの映画を見る。その内容はもちろん壮絶な工事の事が描かれているが、それは我々が想像を絶するほどものすごく壮絶な内容であった。そして職員からの説明があり、改めてこの見学ルートの奥深さを知る事ができた。そして質問コーナーでは、この見学ルートシリーズの冒頭で紹介した「台風の目」となる人物がラッシュをかけてきた。実はこれまでも所々で関係者に質問攻めをして予定時間がオーバーしそうなくらいヒヤヒヤ者で関係者を困らせていたのだが、その質問攻めがついにこの会議室で爆発!我々もどうなる事かと思ったが、関係者も随分慣れた様子でそのヒヤヒヤ者の処理に当たっていた。

そして会議室に移動し10分ほどの映画を見る事になる。参加者全員に黒部の名水が配布された。

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仙人谷駅では仙人谷ダムの放水が見られた。見学ルート唯一の「地上区間」となるが、駅前広場とかロータリーとかあるわけでなく、あくまで電力関係者の「施設」として利用されている。一般公開時には少々停車時間があり見学できる。
トロッコを下車した我々御一行はいよいよ発電所内を見学する事になる。一部通路では物凄い濁音と冷ややかな風が流れわたる。そして発電所内部では高い位置から見下ろせる通路でタービンなどの部品が展示されているのが見えるが、とにかく部品のひとつひとつがでかい!と言うか、こんなデカイ部品を外部から輸送するのは相当のものであるからもちろん分解された状態での納品であろうが、それでも人間の能力の凄さを改めて感じさせられた。この見学ルートは、基本、発電所の見学であり、過去の壮絶な工事などを一般に公開し学んで頂いて、そして感じていただくのが目的であって、私のような「地図にない鉄道」を興味本位でノリにやってくるというのが目的な人を募っているわけではないであろう。だが、幸い私は発電などの科学的学問にもいささか興味があって、この発電所見学は非常にワクワクする材料でもあったし、もちろん退屈などしている暇など無かった。

そして「黒部川第四発電所」に到着。いわゆる「黒四」であるが、ここで下車し発電所内部の見学となる。
そして会議室に集まり、黒部の歴史が分かる10分くらいの映画を見る。その内容はもちろん壮絶な工事の事が描かれているが、それは我々が想像を絶するほどものすごく壮絶な内容であった。そして職員からの説明があり、改めてこの見学ルートの奥深さを知る事ができた。そして質問コーナーでは、この見学ルートシリーズの冒頭で紹介した「台風の目」となる人物がラッシュをかけてきた。実はこれまでも所々で関係者に質問攻めをして予定時間がオーバーしそうなくらいヒヤヒヤ者で関係者を困らせていたのだが、その質問攻めがついにこの会議室で爆発!我々もどうなる事かと思ったが、関係者も随分慣れた様子でそのヒヤヒヤ者の処理に当たっていた。

そして会議室に移動し10分ほどの映画を見る事になる。参加者全員に黒部の名水が配布された。

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世界最強タッグリーグ戦・関西電力黒部見学ルート・アゲイン④
2018-12-15
トンネル内がオレンジっぽい照明になり更に車内の温度が上昇してきた。高熱断層の箇所は分かりやすく照明の色を変えているみたいだ。すると関係者が「今、高熱隧道を通過してます」との説明がある。更に事前に「本日はトンネル内の温度を下げる冷却水が流れている坑道二本の内一本が点検のため停止してます。そのため高熱隧道通過時は恐らく40℃くらいまで上昇するでしょう。」との報告を受けていたが、実際には体感温度で30~32℃くらいであったと思う。通り過ぎてしまえば一瞬だったが、ここを工事するのに物凄い壮絶なドラマがあったのだなと改めて感じた。


そしていよいよ上部軌条へ。ご覧の通りホームは無い。そしてトンネル内では安全ネットが貼り巡らされているが、ゴツゴツした岩がむき出しになっているのがお分かりであろう。あくまで関係者専用の鉄道であって一般に対し開放しているものではない。
高熱隧道を過ぎると蒸し暑かった車内も通常に戻り、暫くすると一気に視界が開けた。そして高熱隧道との温度差で窓ガラスが一気に曇った。手動式ワイパーの意味がここでわかった。関係者の説明で一旦休憩との説明で皆さん車両の外へ向かったが、私はガラスの曇りを取るのに忙しい。ワイパーで曇りを取った窓から「仙人谷」という駅名標が見えた。欅平を除けば見学ルート唯一の「地上駅」に到着していた。駅といっても駅舎や駅前ロータリーなどがあるわけでなく、山と山を繋ぐ、いわゆる谷にシェルターで覆われた橋脚が懸けられ、その橋脚の中に駅がある。そのためもちろん一般の利用はできない。だが、一応時刻表が貼ってあるのは関係者がりようするためであろう。


これが上部軌条の車両だ!ご覧の通り、昔の軽便鉄道っぽい車両達であるが、意外にもパワーありそうな感じかも。ここで4~5名のグループに分かれて高熱隧道に向かう。
シェルター内部からは景色が見れるよう窓があるが、外は物凄い大自然。ダムの放水シーンが見られるが、それ以外の文明的何かが見当たらず、大自然というよりむしろジャングルに近い。先代は、よくぞこの様な地にレールを敷き、そしてダムや発電所を造ったなと驚いてしまう。地質調査など最初に足を踏み入れた方々はさぞかし勇気が要る事であったろう。いや、決死の覚悟で山に入ったはずだ。そんな場所に私は今トロッコに乗り簡単にやって来たかと思うと非常に申し訳ない気持ちになってしまう。だが現在、こうして工事が完成し沢山の観光客と沢山の電力を産み出す黒部の山々は、工事に携わった人達や関係者の誇りであろう。


高熱隧道を通過する際に関係者の説明が更に熱くなった。トンネル内は少々オレンジっぽくなり一気に温度が上昇。
物凄い大自然に戦いを挑んだ先人達の苦労を無駄にしてはならないとつくづく思うが、その苦労は現在でも語り継がれこうして今も引き継がれている。もちろん、水力発電よりももっと効率が良く経費もかからない発電方法はたくさんあるであろう。ただ、それよりももっともっと私たちが忘れかけていた何かを思い出させてくれるような事がこの黒部という地にたくさん凝縮されている気がした。

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そしていよいよ上部軌条へ。ご覧の通りホームは無い。そしてトンネル内では安全ネットが貼り巡らされているが、ゴツゴツした岩がむき出しになっているのがお分かりであろう。あくまで関係者専用の鉄道であって一般に対し開放しているものではない。
高熱隧道を過ぎると蒸し暑かった車内も通常に戻り、暫くすると一気に視界が開けた。そして高熱隧道との温度差で窓ガラスが一気に曇った。手動式ワイパーの意味がここでわかった。関係者の説明で一旦休憩との説明で皆さん車両の外へ向かったが、私はガラスの曇りを取るのに忙しい。ワイパーで曇りを取った窓から「仙人谷」という駅名標が見えた。欅平を除けば見学ルート唯一の「地上駅」に到着していた。駅といっても駅舎や駅前ロータリーなどがあるわけでなく、山と山を繋ぐ、いわゆる谷にシェルターで覆われた橋脚が懸けられ、その橋脚の中に駅がある。そのためもちろん一般の利用はできない。だが、一応時刻表が貼ってあるのは関係者がりようするためであろう。


これが上部軌条の車両だ!ご覧の通り、昔の軽便鉄道っぽい車両達であるが、意外にもパワーありそうな感じかも。ここで4~5名のグループに分かれて高熱隧道に向かう。
シェルター内部からは景色が見れるよう窓があるが、外は物凄い大自然。ダムの放水シーンが見られるが、それ以外の文明的何かが見当たらず、大自然というよりむしろジャングルに近い。先代は、よくぞこの様な地にレールを敷き、そしてダムや発電所を造ったなと驚いてしまう。地質調査など最初に足を踏み入れた方々はさぞかし勇気が要る事であったろう。いや、決死の覚悟で山に入ったはずだ。そんな場所に私は今トロッコに乗り簡単にやって来たかと思うと非常に申し訳ない気持ちになってしまう。だが現在、こうして工事が完成し沢山の観光客と沢山の電力を産み出す黒部の山々は、工事に携わった人達や関係者の誇りであろう。


高熱隧道を通過する際に関係者の説明が更に熱くなった。トンネル内は少々オレンジっぽくなり一気に温度が上昇。
物凄い大自然に戦いを挑んだ先人達の苦労を無駄にしてはならないとつくづく思うが、その苦労は現在でも語り継がれこうして今も引き継がれている。もちろん、水力発電よりももっと効率が良く経費もかからない発電方法はたくさんあるであろう。ただ、それよりももっともっと私たちが忘れかけていた何かを思い出させてくれるような事がこの黒部という地にたくさん凝縮されている気がした。

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世界最強タッグリーグ戦・関西電力黒部見学ルート・アゲイン③
2018-12-10
上部軌条はかなり華奢なナローゲージ風「坊っちゃん列車」タイプの列車が確か5~6両だった記憶である。そして窓には手動ながらワイパーが付いているが、これが後に物凄いパワーを発揮するとは誰が予想したであろうか。私はエレベーターを降り、関係者の案内されるがまま、その「坊っちゃん列車」の乗り場に案内された。だがそこにホームは無い。車両の入口には華奢なステップが置かれているのみである。トンネル内上部はネットが貼られ安全対策を施しているが、壁面がむき出し上の岩には変わらない。

一応ネットは貼られているが、岩がむき出しのままの状態であるトンネル内。この事だけでも関係者的な空間であることがお分かりであろう。
そんな関係者しか立ち入れない空間を今日は「見学」という形で私はいるが、もちろんそういうシチュエーションでなければ立ち入る事はできないしむしろ立ち入りたくない。というのも、我々の安全対策が確立され、そして安全が確保されていて初めて「見学」というジャンルが成り立つからだ。つまり、ここは物凄い秘境であると同時に常に危険が伴っている事。これを決して忘れてはならないし、ある意味覚悟して参加しなければならない、くらいの身構えが必要な程の環境である。それは再三私が紹介しているトンネル内の岩肌が無言で語りかけてくる印象だし、これから「坊っちゃん列車」で向かう「高熱隧道」が全てを語ってくれている。そんな黒部に対する先人の思いを確認すべく列車は走りだした。


欅平下部「駅」からエレベーターで上部軌条へ移動。参加者総勢30名プラス関係者全員がエレベーターに乗り一気に鮨詰め状態に。
さて、各班に別れてトロッコ内で高熱隧道の歴史やドラマなどの説明を受けるが、とにかくトンネル内ばかりの移動のため周囲は暗い。もちろん車内に照明があり明るいが、普段は電力関係者が利用する列車のため車内は狭い。そん中で高熱隧道の説明を受けた。
高熱隧道とはつまり高熱の断層にトンネルがあるという事であるが、工事中の時に最大160℃もあったらしい!これ、どういう事?と思われるだろう。何でこのような場所を工事しなければならないのか・・・というよりここを通過しなければダム建設予定地まで行かれなかったのだろうが、それにしても凄すぎる!
昭和初期頃の工事のため、現在のように重機などが発達した時代ではなかった。工事の際には人力による作業員に、なんと放水しながら工事を進めたという!それでも肌は焼け爛れ、ダイナマイトは自然発火してしまうほどの凄い環境である。もちろん、そのような環境であるから殉職者も多数おられるはずだ。私は「観光」という立場であるため軽い気持ちで列車に乗っていたが、説明を受け襟を正す気持ちになった。そう、もっと先人たちの黒部に掛ける思いをしっかり受け止めた上で行動しなければならないと。そんな思いの車内では、高熱隧道に近づくにつれ段々温度が上がってきた。

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一応ネットは貼られているが、岩がむき出しのままの状態であるトンネル内。この事だけでも関係者的な空間であることがお分かりであろう。
そんな関係者しか立ち入れない空間を今日は「見学」という形で私はいるが、もちろんそういうシチュエーションでなければ立ち入る事はできないしむしろ立ち入りたくない。というのも、我々の安全対策が確立され、そして安全が確保されていて初めて「見学」というジャンルが成り立つからだ。つまり、ここは物凄い秘境であると同時に常に危険が伴っている事。これを決して忘れてはならないし、ある意味覚悟して参加しなければならない、くらいの身構えが必要な程の環境である。それは再三私が紹介しているトンネル内の岩肌が無言で語りかけてくる印象だし、これから「坊っちゃん列車」で向かう「高熱隧道」が全てを語ってくれている。そんな黒部に対する先人の思いを確認すべく列車は走りだした。


欅平下部「駅」からエレベーターで上部軌条へ移動。参加者総勢30名プラス関係者全員がエレベーターに乗り一気に鮨詰め状態に。
さて、各班に別れてトロッコ内で高熱隧道の歴史やドラマなどの説明を受けるが、とにかくトンネル内ばかりの移動のため周囲は暗い。もちろん車内に照明があり明るいが、普段は電力関係者が利用する列車のため車内は狭い。そん中で高熱隧道の説明を受けた。
高熱隧道とはつまり高熱の断層にトンネルがあるという事であるが、工事中の時に最大160℃もあったらしい!これ、どういう事?と思われるだろう。何でこのような場所を工事しなければならないのか・・・というよりここを通過しなければダム建設予定地まで行かれなかったのだろうが、それにしても凄すぎる!
昭和初期頃の工事のため、現在のように重機などが発達した時代ではなかった。工事の際には人力による作業員に、なんと放水しながら工事を進めたという!それでも肌は焼け爛れ、ダイナマイトは自然発火してしまうほどの凄い環境である。もちろん、そのような環境であるから殉職者も多数おられるはずだ。私は「観光」という立場であるため軽い気持ちで列車に乗っていたが、説明を受け襟を正す気持ちになった。そう、もっと先人たちの黒部に掛ける思いをしっかり受け止めた上で行動しなければならないと。そんな思いの車内では、高熱隧道に近づくにつれ段々温度が上がってきた。

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