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鉄道全線完全制覇の旅

昭和から平成へ・・・全線制覇の旅紀行!

黒部の太陽①

冬眠していた列車が復活する・・・黒部峡谷鉄道はもともと日本電力、日本発送電による黒部川電源開発のための資材運搬用鉄道として活躍していた。現在は関西電力出資100%の系列会社として分社化され季節運転ながら旅客輸送も行っている。
2013年6月、私は「黒部見学ルート」と共に黒部峡谷鉄道を訪問。かねてからの念願が叶い、なかなかの「制覇具合」であったが、向かったのは6月。天候の心配もあったが、当日はそんな心配もただの「心配事」になってしまい充分に堪能できた。
しかしながら「よくこんなところに鉄道を敷いたものだ」と感心してしまうくらいの数々、先人の苦労がヒシヒシと伝わってくる。

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地鉄を下車し黒部峡谷鉄道乗場へ向かうと、ご覧の通りの看板がお出迎え。



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ここが黒部峡谷鉄道「宇奈月駅」駅舎。観光駅としてしっかりとした構えだ。


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以前とは違い、かなりリニューアルれている事であろう。と言っても初めての訪問の為以前の宇奈月駅は分からないが・・・


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では早速ホームへ・・・


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「物資輸送」が本来の目的であるので、こちらが本来の姿なのであろうか?


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宇奈月駅の構内は広い。車庫もあり設備が充実している。残念ながら地鉄とはレールが繋がっていないが、もし繋がっていたらまた別の世界が広がっていたであろう。


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私が乗車したのは窓付きの「特別車」だ。「見学ルート」に参戦するため関西電力が用意した車両だが、事前に申し出れば変更ができる。



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こちらが普通車両。もっともオーソドックスな車両であり、もっとも「峡谷」を身近で体験できる。



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で、こちらが「リラックス車両」と呼ばれ、いわゆる「グリーン車」のようなもの。運賃とは別に520円が発生。


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車庫から機関車が出てきて連結される。こんなに車両が豊富だと、なんだか気持ちが良い。


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ホームでは飲食物の販売も。そしていよいよ出発。駅員さんもお見送り。


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陰陽連絡の使命③

新見で約20分の待ち時間であるが、実はこの翌日にも木次線を堪能した後、新見に再度訪問している。その時は1時間弱の待ち時間であったため、何回かお世話になっている駅前の軽食店に身を寄せた。「標(しるべ)」という名前だが、しばしば旅番組にも登場し、地味に有名かもしれないこのお店は最近「にしき〇あきら」や「見〇晴」も来店している。

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(駅ロータリーを挟み真向いにある軽食・喫茶「標(しるべ)」。昼間はランチもやっていてとても「お買い得」である。ケーキなども充実しており、ひと休み時には大変重宝するぞ。)

いっぷくタイムを終えた私は更に北上するため米子行に乗り込む。やって来た列車はなんと115系!ペイントこそ違うものの、昔のままの佇まいで昔の訪問時を思い出す。しかし短編成化の為中間車両を「クハ化」された車両があるため、何か違和感「大」だ。黄色いペイントの列車は、緑色の沿線風景とマッチしているであろうか?一度どこかで下車して確認してみたい気持ちになった。

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(新見駅に停車中の「湘南電車」イエロー版。中間車両が「クハ化」された編成もあるため、何か変な感じだ。)

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(新見では特急を先発させる。伯備線ではかなりの頻度で特急すれ違ったり抜かれたりする。)

そんな列車で新見を出発するとしばらく複線区間が続くが、やがて本日のハイライト「布原」に到着。と言っても伯備線は運転停車扱いで旅客が利用できない。しかしながら芸備線の列車は全て停車するという変わり種である。もともと布原は信号場であったための名残と思われるが、私の乗った列車は4~5分位余裕で停車していた。確か「やくも」との列車交換だったと思うが、おかげでしっかりと撮影させてもらった。

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(ご存じ「布原」。かつては信号場であったが、現在は芸備線の列車のみ旅客扱いする。秘境駅としても名高いが、確かにその通り、駅の向かいに大きな家屋が一家分あるのみ!)

布原はマニアの間ではかなりの人気であるが、むしろ私は隣の備中神代の方が好きだ。なぜかは分からないが、子供のころから「全線全駅」なる書籍を食い入るように読み漁っていたため「分岐の部分はどうなっているのだろう?」みたいな事を子供ながらに考えていた(随分と変な子供だが・・・)。こちらも秘境駅候補間違え無しである。

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(「あだち」でなく「あしだち」。すぐ側に川があり、スリル満点!)

伯備線の新見~伯耆大山の中心的存在駅は「根雨」であろう。何ともロマンチックなネーミングであるが、既に鳥取県に属し、日野郡日野町の拠点であり特急も停車する。駅周辺には郵便局や銀行、町役場などがあり、駅前も活気付いている。

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(根雨は伯備線北部の中心的存在の駅。利用者も多い。そして「えび」なる駅も登場!伯備線は海鮮づくしか?)

そんなローカル色豊富な伯備線北部は本当に山深い。戸籍上の終点・伯耆大山に近付くまでは本当に緑豊かな沿線風景の中を走る。やがて伯耆大山に到着すると、隣のホームに山陰本線の鳥取方面行の列車が待っていた。近年、伯耆大山に特急が停車するようになり鳥取方面への乗り換えが非常に便利になった。普通列車でもこうして乗換の接続していると、しっかりと陰陽連絡の使命を果たしていると言えよう。

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(こんなところも走る!あっぱれ伯備線!)

私の乗った列車は西出雲行であるが、私は本日の宿・米子で下車する。車内には立席が出るほどの大盛況。ちょうど通勤通学の「帰宅ラッシュ」の時間帯である。というより学生がほぼ9割を占めるか。山陰本線の電化区間は利用者が多く大変微笑ましい。しっかりと鉄道として、また陰陽連絡の使命を果たしている。米子駅で見送る伯備線の列車を眺めながら、その列車がとても逞しく見えたのは気のせいであろうか・・・

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陰陽連絡の使命②

倉敷では伯備線と山陽本線が両方複線同士の為、分岐の配線が複雑だ。というよりかなり特徴的な面白さがある。まず倉敷の手前で山陽本線から下り伯備線が分岐され立体交差で山陽本線を乗り越し山側に移動する。そして上り伯備線と地上で一旦合流。上り伯備線は山陽本線と地上で合流する形だが、一旦上下の伯備線がまとまり単線になる。そして倉敷駅の伯備線ホーム手前で再び分岐され複線となり北上する仕組みだ。この下り線が山陽本線を乗り越すあたり「陰陽連絡」としての使命の重要さが分かる。

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(倉敷~備中高梁が伯備線の複線区間。備中高梁は伯備線の中でも重要なポジションを占めている。)

次の清音では、隣の総社と共に井原鉄道と連絡している。とは言うものの、実際の起点は清音で、総社~清音はJRに乗り入れる形を取っており、清音・総社とも使われなくなった中線の2番線を井原鉄道が使用している。特に総社では吉備線からも乗り換えがあると思われ若干の乗客の入れ替えがあった。しかしその乗客も備中高梁に着くと殆ど下車してしまい車内は「ローカル」を醸し出してしまう事となる。やはり備中高梁は伯備線の拠点駅であることは今も昔も変わらない。
備中高梁と言えば、あの名作「男はつらいよ」のロケ地として有名だ。第8作で「博の実家」として登場し、墓参りのシーンではなんと伯備線にSLの走る姿が登場するのだ!今では全く考えられない事であるが、この映画のシーンが「時代」をしっかりと証明してくれている。「はい、泣いて~」の台詞は今観てみても面白い!
そんな備中高梁までが複線区間で、ここから「別の顔」を見せてくれる「多種・多彩」な路線であるのが伯備線の魅力でもある。

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(備中高梁を過ぎるとこんな景色も登場する。普通に「ローカル」の姿ものぞかせる。)

そして列車は更に北上し「井倉」に到着。次の「石蟹」までは複線化されている。石蟹・・・いしかに?いや「いしが」と読む。随分と堅そうな「カニ」であるが・・・それにしても「いくら」や石「蟹」など・・・お前は回転ずしのまわしものか!と思いがちであるが、井倉では天然記念物の「井倉洞」が徒歩8分位の距離にある。しかし列車での訪問客の確率は、クイズ番組で篠沢教授が全問正解する確率より低いかもしれない(こんな事を言うとジェネレーションがバレてしまいそうだが)・・・

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(石蟹と井倉の駅名表。この区間は複線区間だ。)

石蟹を過ぎるとやがて線路が沢山張り巡らされる空間に入ってくる。そう、新見だ。ここ新見は伯備線の中心的存在で構内も広く姫新線や芸備線との接続駅でもある。そして特急も停車するが、寝台特急「サンライズ出雲」も停車し、東京まで乗り換えなしで行く事も出来る!乗ってきた列車はここで終点。ここから先は「国鉄車両」に乗り換え米子を目指す。若干の小休止の後、再び列車に揺られ伯備線の「ハイライト」に差し掛かるのだ。

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陰陽連絡の使命①

倉敷と言えば「美観地区」として大変に有名で、数多くの観光客が訪れる一方「コンビナート」「自動車」等、日本有数の工業団地があり、日本の経済を支えている一面を持つ。また、かつての「下津井電鉄」で有名は児島では、学生服・ジーンズの「メッカ」としても活躍しており多種・多彩な街である。
そんな街・倉敷から北上し、日本海側の「商業の拠点」として昔から栄えていた米子を結ぶ「陰陽連絡」の役割果たすのが「伯備線」である。
実はこの伯備線、かつての「いい旅チャレンジ20000km」のキャンペーン中において、私が「第一線区目」として制覇の証を事務局に送付したのがこの伯備線なのだ。と言っても特に思い入れやこだわりみたいなものは持っていないが、ただ私の地元「相模線」を第一線区にはしたくなかったのだ。しかしながらこの伯備線は、なかなか「ローカル」な部分もしっかりと醸し出しており、ひとつの路線としても大変に乗りごたえがある。

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(岡山に停車中の伯備線。私は、伯備線としてはこの車両「初対面」である。)

2013年8月、私は翌日の木次線訪問の為、岡山から一気に日本海側に出るために伯備線を「陰陽連絡」として乗車した・・・と言っても「青春18」の為、普通列車にての参戦である。
岡山に「マリンライナー」で到着した私は、小一時間のインターバルが発生したため、岡山駅の駅ビル「サンステーションテラス岡山(通称・さんすて)」内にある飲食店で食事をすることにした。当初の予定より1本早く松山を出たため計画より20~30分位早く着いたのだ。

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(先述した「予讃線」での派手なラッピング車両のテーマは、伯備線では車内広告でアピールされていた。)


食事を終えた私は早速伯備線がやってくるホームに向かう。私は電化直前と電化直後に訪問しているが、久々の伯備線は、JR仕様の車両が私を迎えてくれた。もちろん「初対面」だ。
いよいよ久々に伯備線に乗り込んだ訳だが、戸籍上の起点は倉敷である。伯備線は倉敷~備中高梁間は複線の為、倉敷では「複線同士の」分岐駅となる。さぞかし配線も複雑であろう。倉敷・新見・布原・備中神代・・・見どころ満載の伯備線は、陰陽連絡としてではなく、伯備線そのものを狙って乗りに来るのも意外と楽しいであろう。もしかして「隠れ伯備線ファン」が全国に不特定多数存在するかも知れない。

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(岡山駅で見かけた「部活諸君」。最近ではこんな衣装が流行なのか?なかなかの「やり手」ではないか!)

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予算の都合上「青春18」で巡る予讃線の旅③

ところでこの予讃線、今治を除き、主要駅はみんな同じような造りをしている。配線も駅舎に接する片面ホーム1本と島式ホーム1本の、計2面3線で片側のみ駅舎があり、反対側へは直接いけない。例えば「西口」はあるが「東口」が無い、という事だ。つまり創世期のまま殆ど手を加えてられない事になる。これは少々利用者にとっては便が悪い。この辺りは早期改善をしてほしいところ。是非JR四国さん、お願いいたします。ただ今治は高架化されスッキリ機能的な駅に変身した。私は2012年10月の訪問の際に下車し、駅前からしまなみ海道を高速バスで渡り尾道まで行った経験がある。その時の経験から、やはり機能的で利用しやすい。

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(普通列車と言えども、現在は「電車」に進化してスピードアップも実現。気動車時代を知る者にとっては実に「時代の変化」を感じるひと時だ。)

新居浜では、四国では珍しく「貨物列車」を見かけた。東海道では、あの「ムーンライトながら」に乗っていれば見たくなくても見せられることになるが、四国で見る貨物列車はなんとなく新鮮に映る。そして編成も長い!まだまだ「貨物列車健在」を見せつけられた感じだ。

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(新居浜では貨物列車に遭遇。本州にいると珍しくないが、四国では貨物列車を見かけるのが実は初めてであったかも知れない。)

確か観音寺であったか、奇妙なラッピング列車とすれ違った。どうやら宇野駅付近にある施設での「イベント」らしい。私の乗った車内にもその広告が至る所に掲示されていたが、まさか列車までとは・・・ドアが開くと一斉に学生君たちが列車から吐き出された。

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(何とも奇妙なラッピング車両。いっその事、こちらに乗り換えてしまおうか・・)

さて、坂出では何とも奇妙な列車を見かけた。これって特急列車?それとも保線列車?全く予備知識が無いためただ只管カメラを向けるのみになってしまったが、ご存じの方はご教示いただきたいと思います。

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(こんな車両をご存じか?どなたかご教示いただければ幸いです。)

坂出から再びマリンライナーで本州に向かう。こちらはあらかじめ指定席券を購入しておいたため、座席の確保に足を急がせることは無い。しかも、ひさびさにリクライニングシートの為ゆったりできるのが良い。やはりこういう時間も大切だ。

真夏の太陽が照りつける中、瀬戸大橋から見下ろす瀬戸内海は実に青々しく逞しい。海の幸が豊富な島々は、ひとつひとつの名前は知らないが、そのひとつひとつに「営み」がある。私もいろいろな旅をしてきたが、そのひとつひとつに「思い出」がある。「全体」は「個」の集まりであるが、「個」が集まってこそ「全体」になるはずだ。私は瀬戸内海に浮かぶ数々の島をひとつひとつしっかりと見届ける思いで本州に足を踏み入れた。

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予算の都合上「青春18」で巡る予讃線の旅②

さて、今回の予讃線の旅は「松山~坂出」の電化区間をあえて紹介しよう。その間の乗り換えは伊予西条のみ!もっと細やかな乗り換えがあると思っていたが意外に長距離列車が多い。そして、予讃線の高松~松山の特徴としては伊予西条~伊予北条がワンマン運転になる事だ。時間帯によってはなどは車掌が乗車していると考えられるが、やはり輸送人員的に「ワンマンでも差支えない」区間なのであろう。

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(松山駅を出る普通列車。現在はこんな「電車」で旅ができるのだ。)

松山を出ると、しばらく市街地が続く・・・と思っていたらそんな事は無く、早速「ローカルらしい」風景に変化してゆく。愛媛と言えば名物の「ポン」の工場やミカン畑が車窓を彩り「らしさ」を象徴。途中の堀江を過ぎると早速海岸が見えてくる。

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(堀江を過ぎると早速海岸が見えてくる。ということは海に近いという証拠だ。)

ということは、海の近くに駅がある。そう、かつて堀江は本州の呉線・仁方まで「仁堀航路」なる連絡船の接続駅であった。と言っても駅から船乗場まで若干徒歩を要するため利用者があまり多くなく、運転本数も多くなかった。何と晩年は1日3往復と、とても「連絡」としての機能をしているとは思えず、国鉄職員もその存在を知らない者も少なくなかった。そんなことから1982年に廃止になってしまった。ちょうど「青春18」が登場してからわずか3カ月という、何とも短い運命であった。

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(堀江駅とその駅前風景。とても「連絡船」があったとは思えない、昔からの街並み。もちろん、ここから見る限り「名残」は感じられない。)

しかしながら、堀江を過ぎ伊予北条~伊予西条は先述した通り「ワンマン」となり確か2両編成のうち1両が回送扱いになり締め出される。乗客は前寄りの1両に全員乗車を余儀なくされるが、それでも立席客が出ないほど穏やかに時は過ぎる。途中、今治では下車・乗車ともに多数あったが、車内の乗車人数は「プラマイゼロ」状態であったが顔触れはほぼ変更された。やはり直通するのは私ぐらいなものか・・・

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(「延命水」ならぬ「水の都西条」がホームに湧き出ている。私も試したが、熱中症対策には重宝した。)

伊予西条ではホームに湧水があり、長い停車時間でもホッとする瞬間がやってくる。というより、私の訪問時、四国の香川や高知などは連日の猛暑の為水不足が発生。給水配給が行われるほど事態は深刻化していた。そんな中の北条の湧水は大変貴重であったろう。

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(伊予西条駅はリニューアル中。停車時間があったので少々駅を散策してみた。)

伊予西条では、坂出から松山に向かう下り乗車の際に若干停車時間があったため少々駅界隈を散策してみた。駅前横には「鉄道歴史パーク in SAIJYOU」なる鉄道展示場があったが、私が下車した時はなんと定休日!40分弱の時間があるのにもったいない!!施設の中にはDF50らしき機関車が保存されていた・・・

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(レールパーク in SAIJYOU。中にはDF50ディーゼル機関車が保存されているようだ。)

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予算の都合上「青春18」で巡る予讃線の旅①

2013年8月、私は約29年振りに「18」のみによる旅をした。何とその日数4日間!と大袈裟に表現してしまったが、既に私は「中学生」ではなく、立派な(訳ないが)社会人として一人歩きをしている。
今回の四国の訪問は、先述した「古川屋台ソウヅ」に訪問する事がメインイベント。しかし3月と6月に全線制覇(沖縄のゆいレールを除く)達成の為北陸の旅を強行突破で敢行、真夏というのに「フトコロ」に猛吹雪が襲った・・・
そして北陸の旅の為少し早い「夏季休暇」を取らしていただいたつもりであったが、勤務先では別枠で夏季休暇をと取りなさいとの指令が出た!ということで「古川屋台ソウヅ」に向かう事を企てたのだが、旅費の捻出をどうするか・・・もう、最終兵器しかない!との思いから「18」に戻ったつもりで「青春」してみる決意をした。

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(多度津ではこんな「改造車」も。四国にも「電車」がいる証だ。)

しかし、いざ「18」で移動を開始すると、想像もしない出来事が私を待っていた・・・小田原から「ムーンライト」で始まった旅は、初日に左足が若干浮腫み、翌日には消化器系(特に胃)の不良、3日目にはとうとう腰痛が発生し、最終日にはもう開き直って気力で耐えるが左足の膝痛と左腕の筋肉痛が発生。既に「満身創痍」となっていた・・・
なぜこのような思いをしてまで旅を続けるのか・・・と自分に何度も問うた。や、もう理屈ではなかった。いかにしてこの苦難を乗り切るか!私の中では既に旅が、ある種の「修行」に変化してしまっていた。

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(「普通列車」の為、各所で特急に抜かれる。伊予西条では、なんと37分の停車時間があった。)

またまた前置きが長くなってしまったが、今回の四国訪問に関しては全て「普通列車・快速列車」の行程の為、愛媛に向かう列車も全て普通列車だ。そんな中、私は予讃線(特に高松~松山)を過去に普通列車で訪問した事はあまり無い。そういう意味では今回予讃線とじっくり向き合えるかも知れない。との思いを馳せ、初日に坂出から松山まで、なんと乗り換え無しの列車で訪問。2日目は松山を出発した後、伊予西条で乗り換え坂出に向かった。時刻表を眺めてみると、意外と四国は長距離普通列車が多い事に気付く。

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(本州と四国を結ぶ「マリンライナー」。指定席もあり、確実に座りたい方は重宝する。)

かつての四国はDC王国として君臨し、高松駅などでは気動車のエンジン音が絶え間なく響き渡っていた。現在、予讃線は伊予市まで電化され、土讃線も琴平まで電車が走る。高徳線は現在も非電化であるが、列車の性能がアップし高速化が実現している。そんな中、私は「マリンライナー」で坂出に到着。「サンポート南風リレー号」なる快速列車に乗り換え、乗り換えなしで松山に向かった。その道のりはなんと約5時間!坂出からが異常に長く感じた。特急列車だと高松から松山まで約2時間。これほどの差が出るのかJR四国!
しかしながら「満身創痍」の私をなかなか楽しませてくれたのも確かだ。やはり私は「青春18」の体質が体に染みついているのか・・・

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米子駅の双頭レール

山陰本線・米子駅は、近年にNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」で一躍話題となったあの「境港」へ向かう境線の起点駅でもある。境線には「鬼太郎」キャラのラッピング車両が活躍して、乗っていても楽しい。

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(「鬼太郎」のラッピングには出会えなかったが、境線にもJR型車両が導入されてた。しかし国鉄車両も活躍。行先表示の「ワン 米子」が少々気になる。)

途中・大篠津駅は、近年に「米子空港」と駅名を改称し空港アクセスの役割も果たす境線だが、その歴史は古く「境線は、山陰初の鉄道として1902年に山陰本線の米子駅 - 御来屋駅間とともに開業した。これは、境港から鉄道建設用の資材を搬入するためのもので、同様の例は中京地区の武豊線や北陸本線の敦賀港支線に見られる」とウィキペディアには記されている。つまり、この境線は、山陰本線・米子地区の鉄道の魁と言ってよいであろう。
そんな歴史を現在も伝えているのが、米子駅の0番線だ。0番線と言えば、境線用のホームであるのは周知の通り「霊番線」の異名を持つが、そこに使用されている柱などの材料に「双頭レール」が使用されている。

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(米子駅の0番線にある「双頭レール」の案内板。大変に貴重な存在であることが分かる。)

1982年に訪問の際にも確認してはいたが、現在もなお現存するとは、正直言って驚いた。昔の佇まいのまま残る米子駅を象徴するかのようだ。
この「双頭レール」とは鉄道創世期に開発されたレールで、現在のレールの断面を参考にすると「逆T字」の形であるが、この双頭レールは「I字」型をしており、使用側が摩耗すると上下ひっくり返して使用するという、何とも「エコロジー」なレールである。しかしながら、力学的に考えてみても「安定感」という意味では素人から見ても無いなのは一目瞭然であるため、間もなく使用されなくなったと聞く。そして「第二の人生」として駅の柱などに再利用され、形は違えど「エコロジー」に活躍している。

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(ねずみ男がお出迎え。0番線にはハングル文字の案内も。)

100年以上経った今も残る、非常に価値の高いレールであるが、米子駅高架化が実現すればその存在も消えゆくであろう。米子駅に訪問の際は、少々時間を取って是非確認していただきたい。
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31年振りの再会!木次線⑦ 出雲坂根~備後落合

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(出雲坂根を出発。いよいよ三段式スイッチバックに挑む。)

出雲坂根をでると早速三段スイッチバックに挑む。前回の訪問時は、キハ20がエンジンを唸らせて坂道を登った記憶であるが、今回ではさすが平成か、列車の性能がいいように感じる。華奢な車両だが実に軽快に坂道を駆け巡る感だ。

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(2段目のスイッチバック部分。ポイントがスノーシェルターで保護されている。そう、ここは西日本でも有数の(?)豪雪地帯。)

一旦、折り返し線で停車し進行方向が変わる。以前の訪問時には、何か小屋のような場所を通った記憶があったが、まさに当時と変わらない「スノーシェルター」が健在。その「小屋」から若干離れた場所で一旦停車。運転手がマスコンを持って反対方向の運転席へ移動する「スイッチバック風景」がしっかりと見られるのは素晴らしい。

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(名物「おろちループ」が車窓から見え隠れする。)

スイッチバックが終わるとダイナミックな景色が早速舞い込んでくる。そう「おろちループ」である。前回の訪問時にはもちろん存在しない道路であったが、現在は「名物」となっており人々を楽しませてくれる。というより、そもそもこの時代に木次線が廃止されずに健在なのは「沿線道路の未整備」からなる理由であった記憶だが、その道路もこうして「整備」されたことから「代替バス」になっても不自然ではないであろう。それでもこうして健在してくれているのは、ファンにとっては嬉しい限りである。が、経営者からすればやはり「重たい」のは変わらない。

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(かつては島式ホームだった油木。当時の面影が残る。)

そして列車は、JR西日本最高地点を通り三井野原に着く。ご存じ三井野原と言えば、ガーラ湯沢に引けを取らない「駅前スキー場」がある!が、いかんせん、列車本数が少ないため列車での訪問は難しいであろう。8月の三井野原は、青々とした草原の中にゴンドラリフトが「デーン」と私を迎えてくれた。

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(こんなところを走っている!これぞ究極のローカル線なのか?)

やがて次の油木に着くとすぐにかつて島式ホームであった事が分かる。列車本数の減少で交換設備が不要になったのであろう、片面のレールは剥がされ「変形島式ホーム」となっていたが、まだまだ昔の「懐かしさ」は健在。こういうところが「ローカル線」の魅力なのであろうか。

そして終点の備後落合は全くと言っていいほど昔と変わらぬ佇まいだ。しかし前回訪問時は、待ち時間が1時間以上あり「おでんそば」なる「駅そば」も確か建物は見かけた気がしたが、もちろん無い。だが、そのおでんそばならぬ「おでんうどん」が備後落合近隣にある某ドライブインに健在!次回訪問の際には是非試してみたい。また、駅の近所に「高尾(こうお)の湯」なる温泉もある。列車の接続によっては待ち時間のある時間帯もあると思われるので、そんな時は是非試してみたいものだ。

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(備後落合に到着。全く昔と変わらない風景。)

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(こちらは31年前に訪問時の一枚。上記と比べてみてもお分かりであろう。)

しかしながら前回訪問の際「あの丘に行けば駅の全景が撮影できるよ」と教えてくれた駅員さんの姿はもうない。その丘は、現在草木が元気よく生い茂り、人間の入る余地もないほどに変化していた。寂しい山間の分岐駅であるが、時間の経過とともに更に寂しさが増した感じがした。
ホームは3番線まであるが、私のいるこの時間帯は全てのホームが列車で埋め尽くされた。芸備線と木次線の、少ない列車設定の中の接続の瞬間である。この時だけは活気に満ち「ジャンクション」としての顔を覘かせる。

私はこの後芸備線で新見に向かった。こちらもかなりのピュアなローカル線で、何度訪問してもワクワクしてくる。だが実は、打ち明けるとこれが青春18きっぷのみによる旅の3日目なのだ!後に記す「予讃線」でも紹介する予定であるが、この時点で私の体は満身創痍であった・・・そんなことを忘れさせてくれる旅・・・木次線の短い時間は「31年」を感じさせない、そんなひと時であった。

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31年振りの再会!木次線⑥ 出雲坂根

さて、亀嵩駅を出た私は通常の列車にて備後落合に向かう。隣の出雲横田に到着すると、何とも懐かしい気持ちになった。31年前の記憶など、普通は完全に無いか薄れているものであるが、この出雲横田は違った。前回訪問時と殆ど変ってない!あの神殿造りの駅舎は若干リニューアルされているものの、雰囲気やオーラなどが十二分に伝わってくる。ただ、前回訪問時にはちょうど昼時であったため駅前の食堂に入ったのを覚えているが、どの食堂なのかは記憶になかった。駅前には2件の食堂があり、両方とも完全にリニューアルされているのが分かる。しかし駅前は、木次線沿線にしてはかなり賑やかであろう。中間駅としては木次に続いて2番目に拠点となる駅であるためか設備もなかなか充実している。

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(出雲坂根駅に近付くと、ご存じ「スイッチバック」が待っている。両方面からきた線路がダブルクロスによって処理される。)

そんな出雲横田を16分停車後、いよいよ出雲坂根に向かう。出雲横田~備後落合間はここ出雲坂根のみが列車交換できる。実は私の乗った普通列車は、ここ出雲坂根で上り「奥出雲おろち号」と列車交換があるのだ。という状況を現地で気付いたわけだが、考えてみれば交換設備がここしかないため普通に時刻表を眺めていれば出てくるアンサーであろう。私って本当に頭の回転が鈍い・・・

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(出雲坂根に到着。列車交換の為、上り「おろち号」を待つ。)

さて、出雲坂根と言えば、なんといっても「延命之水」であろう。前回訪問時は確かゲットしているはずだが、今回の訪問時にはその「水汲み場」が若干移動していた。かつてはホームの先に湧き出ていたのだが、今回の訪問時には駅舎の横に移設されていたのだ。そう、「おろち」向けのため観光用にリニューアルしたのだ。初めて来た人にもわかりやすいように案内がしっかりとされている。

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(「延命之水」は「延命水」と名前も変更されていた。観光用に汲み場が移設されたので、私は最初に戸惑ったが、すぐに軌道修正。)

私は同行の妻に延命水の汲み取りを指令し、自分は駅構内の撮影に専念した。12~13分位停車するらしいので十分に時間がある。前回の訪問時よりも全然時間があるので非常にやりやすい。
やがて列車交換する「おろち号」が近づいてきた。先ほど乗っていた列車だ。

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(出雲坂根で「おろち号」と列車交換。山中の駅が一時の賑わいを見せる。夏休みならではの光景も。)

ふたつのホームに列車が入り一時の賑わいを見せた。そして先発の「おろち号」を見送った後、私の乗った列車が出発する。これから3段スイッチバックに挑む訳だが、前回訪問時はキハ20であった。今回は軽快なレールバス風のDCのため果たして3段スイッチバックを超えることができるのか?と心配になってしまう。本当に大丈夫なのであろうか?というか、大丈夫でなければもちろんダイヤを組む事が出来ない。多分大丈夫なのであろう!

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31年振りの再会!木次線⑤ 亀嵩駅(後編)

再び亀嵩駅を紹介しよう。亀嵩駅というと、どうしても「出雲そば」に話題が偏りがちであるが「駅」として観察した場合でも、とても魅力を感じる。この章ではそんな亀嵩駅にスポットライトを当ててみたい。


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といった感じで惜しげもなく蔵出ししてみた。果たしてこの亀嵩駅の雰囲気が伝わったであろうか?いや、実際に訪問していただくのが一番いいと思う。そして出雲そばに関しては、「ホームに持ってきてもらう」より「しっかり駅に下車しお店の中で召し上がる」事をお勧めする。

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31年振りの再会!木次線④ 亀嵩駅(前編)

ご存じ、亀嵩駅は「出雲そば」なる名物が待っている。「扇屋」というお店が同居しており、かつての駅舎がそのままお店として利用されている。亀嵩と言えば、松本清張の小説「砂の器」の舞台となったのは大変有名なエピソードである。また、亀嵩駅の「扇屋」は、グルメ番組にもたびたび登場し有名人も多数訪問されている。ここ、扇屋の先代から続くその「技」は絶対的な信頼と自信が見え隠れする。私は中学生の頃に木次線を訪れながら亀嵩駅を泣く泣く通過してしまった・・・
その思いもあり、今回はしっかりと予定を組み込んでの訪問となったわけである。
かつては杠(ゆずりは)隆吉さんが主(あるじ)であったが、現在は息子の哲也さんが奥様と一緒に切り盛りしている。
こちらの「出雲そば」はあらかじめお店に連絡しておけば列車到着時間に合わせて主がホームに届けてくれる。しかし私は下車し、しっかりと店内で食してみたかったのだ。

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主がホームにお出迎え・・・と思ったら、トロッコ列車の乗客が「出雲そば」を注文していた。列車の時間に併せて主がホームまで持ってきてくれる。

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これが亀嵩駅の駅舎兼出雲そば店「扇屋」。昔と変わらずの佇まい。

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いよいよ店内へ。数々の有名人の「証」が多数。中には意外な人も訪問している。


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これがお勧めの「割子そば」。3段重ねになっておりお手頃サイズになっている。このボリュームで860円はかなりリーズナブルであろう。


出雲そばは、普通のそばと違い「コシ」があるのが特徴。扇屋のそばは、そば粉9割だそうだ。そば粉を9割使いコシを出すというのは相当の技術を要するであろう。器もバラエティに富んでおり、見た目でも楽しませてくれる。もちろん「砂の器」ではないので・・・


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31年振りの再会!木次線③ 木次~亀嵩

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(非常に長閑な風景。ただ、木目調の座席の為「腰」に影響が・・・)

「奥出雲おろち号」を初体験しながら亀嵩に向かう。久々に見る木次線の風景も、トロッコ列車から見ると、なんだか身近に感じる。やはり「陰陽連絡」の名には程遠い線形が続く中、これぞ「ザ・日本」たる景色が延々と続く。

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(トンネルに入るとイルミネーションが車内にき煌めく。「神話」が登場し我々を飽きさせない。)

しかしトンネルに入るとトロッコ列車特有の「修行」が待っている。窓ガラスが無いため風がモロに頬を直撃する!強烈な風が我々を待っているのだ。その避難用として普通座席車両が用意されているのだが、誰一人そちらに移ろうとする者はいない。

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(日登より「車内販売」がやってくる。地元の方が「名産品」を提供してくれる。)

やがて日登に到着すると、地元の方による「車内販売員」が乗車してきた。商品は酪農系関係で「ヨーグルト」「プリン」「牛乳」など。私は試しに「牛乳」を購入。なんとお値段100円!観光列車の販売にしては良心的なお値段である。お味の方は・・・脂肪分3.8にしてはそれ以上の濃厚な風味で非常に飲みやすい。トロッコ列車で牛乳とは何ともアンマッチであったが、そんな事を感じさせないくらいの酪農品の数々。是非お試しを!

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(これが車内販売の牛乳。「木次パスチャライズ牛乳」とは、何ともマジェスティックなネーミングだ。)

やがて「牛乳屋さん」は下車してしまい、今度は「弁当屋さん」が乗車してきた。地元の牛肉を使った弁当であったが、無論、食事は別途予定を設けてある。そう、亀嵩駅だ!間もなく到着の時間が近づく。そろそろ時間的にも体的にも「出雲そば」が私を待っている頃であろう。そして亀嵩駅に着く。下車客は我々のみの「VIP待遇」だ。

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(亀嵩駅のホームが近づいてきた。ここでの下車は私達のみ。通常はほぼ「皆無」であろう。)

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31年振りの再会!木次線② トロッコ列車 木次駅

いよいよ「奥出雲おろち号」で亀嵩に向かう。と言っても、人によってはトロッコでの訪問など「邪道」に映るかもしれない。しかし、いずれにしても木次線を堪能できる事には変わらない。私は観光客のひとりとなってトロッコに身を預けた。

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(やはり夏休み。子供の姿が目立つ。「宿題やれよ~」「歯、磨けよ~」)

やがてホームに派手なペイントの「国鉄車両」が入線した。「奥出雲おろち号」と名付けられたトロッコ列車は8月中は全日運転された。私は比較的空いている平日にやって来たため、おそらく普段の運転日よりも座席に余裕がありそうだ、と思えるくらいの「ウェイティング・カスタマー」が木次駅の駅舎内に身を寄せている。8月の木次は若干暑さが和らぎ、トロッコの乗客となるにはちょうど良い気候となった。

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(木次駅にて、やがてホームにやって来た「奥出雲おろち号」。今年で運転15年目だそうだ。)

列車はDLに牽引される客車列車で2両編成だが、座席は全席指定となっている。備後落合寄りのトロッコ客車と、トロッコ仕様ではない普通の車両との2両編成で、12系客車の改造車である。が、基本1両分の指定券しか発売されず、トロッコ車両と普通座席車両のふたつの席が1枚の指定券で利用できる。つまりトロッコの座席の指定席番号で、普通座席側の車両の同じ座席番号の席も利用できるわけだ。要するにトンネルやにわか雨などの「対応策」としての避難場所的な考え方であろう。

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(トロッコ席と普通座席の2種類あるが、ひとつの指定席券で両方利用できる優れもの!普通座席の方は冷房も効いていて快適。)

「全席指定」とは謳っているが、地元の乗客がいた際には座席側の一部を開放するのであろう。と言ってもよほどの事が無い限り影響ある利用数とはならないと思われるのでトラブルにならないはずである。

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(白と青が基調となるカラフルなペイント。機関車が宍道側になり、備後落合側の客車にある運転席から機関車を遠隔操作する。)

さて、いよいよトロッコ列車に乗り亀嵩に向かう。久々の木次線に若干心が躍っていた私だが、やはり木次線はローカル線の「基本」のような存在に思えてならない。しかしJR西にとってはやや重たい存在であろう。「陰陽連絡」とは程遠い役割を背負ってしまった木次線だが、やはり「観光」としては素晴らしい存在だ。そして木次を出ると木次線の「本領」を発揮する!

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31年振りの再会!木次線① 宍道~木次

2013年8月、青春18を駆使し私は木次線を訪れた。実はこれが2回目の訪問であるが、前回の訪問は1982年3月。なんと31年振りの訪問である!今回の訪問は、前回訪問した時に行程の制約から訪問することができなかった亀嵩駅の、ご存じあの「出雲そば」の確認作業が最大の目的である。
木次線と言えば、1980年代の赤字ローカル線廃止ブームで候補に挙がったものの、沿線道路整備の関係から現在もなお健在の「赤字ローカル線」である事は私が説明するまでもないであろう。

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(朝8時30分に宍道に到着。通勤時間帯というのに長閑な風景。)

現在はトロッコ列車などの観光に活路を見出し、スイッチバックや「延命之水」でお馴染みの出雲坂根、また近年開通した道路「奥出雲おろちループ橋」など、見どころ満載である。
そんな「現在の」木次線をしっかりと見届けようと、前日に米子に宿泊。そして部活に向かうと思われる学生諸君や通勤客と一緒に朝7時半、米子より宍道に向かった。

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(宍道駅の旧4・5番ホーム。現在はレールは撤去されてしまった。ここがかつての木次線ホーム。)

朝8時半に宍道に到着。通勤・通学客は既に松江でほぼ下車してしまい、宍道に到着する頃には既に通常の「ローカル線」の風景となっていた。しかし、以前に宍道に来た時と明らかに印象が違う・・・なんと4・5番線のレールが撤去され、JRが賃貸する駐車場の通路に変身していたのだ!このホームは説明するまでも無く木次線用のホームであったが、列車本数の減少なのか、山陰本線用の3番線が現在は木次線のホームとして使われていた・・・

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(木次線ホームは3番線となった。列車本数の減少で、1面2線のホームは不要になったか。)

とりあえず1時間弱の待ち時間であったため思い思いに写真を撮っていたが、若干「同業者」の姿もチラホラと。しかしその1時間弱という時間は、こういう空間にいるとすぐに過ぎてしまう。西日本の連日の猛暑の中、なぜかこの日は若干曇り気味で比較的過ごしやすい。待ち時間も苦にならないくらいだった。

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(列車は1両で入線したが、後ろに3両増結した。前寄り2両を解放し、後ろ2両は回送扱いに。)

そしてこの日はトロッコ列車が木次発の為、プロパーの列車で木次に向かう。やって来た1両編成の列車は出雲横田発の列車で折り返しの木次行となるが、乗客を降ろした後、後部に3両増結した。そしてそのうちの1両を解放、4両編成の列車のうち2両は乗客を乗せる仕様になり木次に向かう。

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(途中の幡屋では乗客の姿が!って、乗客がいて初めて成り立つ経営。木次線の収入を支えている貴重な存在だ。)

さて、私の乗せた木次線・1445Dは定刻通りに宍道を出発。以前の訪問時はキハ20のセミクロスであったが、現在はレールバスみたいな華奢な「西」の気動車でロングシートの車両が活躍する。次の南宍道を通過するが、途中の幡屋ではなんと乗客がいた!普通に地元民の利用が珍しく映る光景はいささか普通でないが、ローカル線では既に当たり前の風景となってしまった。まさに貴重な存在である。次の出雲大東では駅前がかなり繁華しており、若干の賑わいを見せていたが、乗客はほぼ皆無に近かった。やはり本数に制限のある鉄道は、もはや「手段」ではなくなってしまっていたのは残念であった。

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(出雲大東駅前は、意外に盛隆していた。「駅前」の風景を醸し出していたが、乗客はほぼ皆無に等しい・・・)

そしていよいよ木次に到着。ここでトロッコ列車に乗り換えるが、トロッコの運転が無い日には、私の乗ってきた列車が出雲横田まで直通する。今日はトロッコの運転があるため列車は木次止まりだ。やはりトロッコ目当ての乗客が木次駅の駅舎を若干埋め尽くしていたが、夏休みのせいか家族連れの姿が目立つ。さて小学生たち、このトロッコ列車の体験が夏休みの宿題ネタとなるのか・・・しっかりと思う存分、出雲坂根のスイッチバックを堪能するといい。

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(木次駅の構内は広い。「木次鉄道部(学校のクラブ活動ではないよ!)」が置かれ、木次線を管理している中心的存在の駅だ。)

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ダイヤモンド✡トナカイ

Author:ダイヤモンド✡トナカイ
✩2022年4月より毎週土曜日更新になります✩


昭和・国鉄の話題を中心に紹介しています。


2013年に長野新幹線の長野駅にて「いい旅チャレンジ20000km」よりスタートした国鉄時代の制覇を含めJR全線制覇を、そしてゆいレール以外の鉄道全線制覇を達成いたしました。


以降、北陸新幹線と北海道新幹線などの開業によりタイトルは返上しています。

JR以外の私鉄を含む鉄道未制覇路線は北陸新幹線(長野~金沢)・北海道新幹線・仙台地下鉄東西線・仙石東北ライン・富山地方鉄道延伸部分・ゆいレール・相鉄直通線(相鉄新横浜線)、そして新規開業の西九州新幹線や宇都宮に開業したライトレールも新たに加わりますます未制覇路線が増えてしまいました・・・

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