三江線への挑戦㉚ 長谷
2016-11-30

三江線の秘境駅と言えばお馴染み長谷であろう。「はせ」とは読まず「ながたに」と読む辺り、かなりの強者であろう。事実、某秘境駅訪問家もかなり高い評価をしているが、私的にはそれほど秘境度を感じなかった。確かに首都圏在住の私にしてみれば「地方」をまんべんなく満喫できるロケーションであるが、秘境か秘境じゃないか・・・つまり白か黒かという選択を迫られると、ほぼグレーに近い黒である。意外に付近に民家があるし、アプローチする道路も確かにそう幅員があるわけでもないのだが、なんとなく文明的な何かが多く感じる。だが、その駅の雰囲気などから判断して秘境を全く感じないわけでも無く、ある意味満更でもない。
雰囲気的にはなんとなく先に紹介した伊賀和志に似てなくも無いが、すぐに寄り添う江の川の存在が実に素敵にシンデレラ・コンプレックス!秘境とかいうカテゴリーでくくらなくても、実に駅としての魅力は十二分にある。確か駅ノートは某秘境駅訪問家が管理していると聞いている。そういえば、かつて芸備線の道後山駅でこの秘境駅訪問家と偶然遭遇した事があるのだが・・・



各メディア等でお馴染み、長谷駅の風景。やっぱりいい雰囲気を醸し出している。



ホームまでいく階段の途中にある待合室。三江線の駅の中で一番いい雰囲気の待合室かも知れない。というか、一瞬北海道と勘違いしそうな雰囲気。

そしていよいよホームへ。宇都井ほどではないが、ホームまでの道のりが長い。




秘境駅というより、ロケーション的に最高である。普通に撮影等で使えそうな雰囲気。私はかつてバンドをやっていたので、例えば自主制作CDのジャケットなんかに使うと最高かも!




意外に知られていないのかも知れないが、ご覧のように、先に紹介した駅同様の事実が。というか、かつて仮乗降場とは思えない有効長があったホーム。鉄柵のみが一番新しい設備かも。

こんな景色が駅から見えるなら・・・プロにお願いして水墨画にでもして家に飾ってみたいものだ。

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三江線への挑戦㉙ 船佐
2016-11-26
皆様にお詫びをしなければならない。「三江線全駅訪問」と予告しておきながら・・・信木の次に紹介しなければならない駅は「所木」であろう。だがしかし・・・今回紹介の駅が「船佐」である。という事は・・・?SDのメモリを確認してみたところ、やはり船佐である。つまり「欠落」が発生してしまった事実・・・これは私的に大失態である!!このブログの編集をしていて初めて気づいたこの事実は非常に落ち込み度は大きい。確かに訪問したと思うのだが・・・やや曖昧な記憶を辿るという事は、やはり訪問した事に自信が無い事になる。だが、逆に自分らしくていいんじゃない?と開き直ればまた訪問意欲が湧いてくるではないか!とは言え、私は神奈川県民のためそう簡単に行ける距離でもない。いや、まだタイムリミットまで1年ちょっとあるので(2016年11月現在)、タイミングを見て訪問するしかない。

という事で次の船佐の紹介となる。ご覧のように、かつては島式ホームで交換設備があったと思われる名残が今でも充分に感じられる。決して将来的に交換設備を設置しようとする用地ではないはずだ。そして更に側線でもあったかのような名残ある構内に広さに加え、更に第4種踏切もある懐かしさ!最近は、というより相模線の寒川支線は第4種踏切だらけであったので個人的に寒川支線を思い出してならない。待合室もかなりのカラーを醸し出しており、恐らく半日いても飽きない商材であろう。

船佐の待合室はちょっと口羽に雰囲気が似ている。だが、プレハブっぽい造りなのに屋根瓦が立派なのは実にギャップ感。



そして駅構内は広い。というか、その広い部分にはかつて線路が敷かれていたと思われる。「駅前広場」になった現在、逆に広場を持て余している感たっぷり。




「旧」島式ホームは、しっかりと手入れされた植木が印象的。かつての劇画「おれは直角」では無いが、真四角に手入れしていただくと更に「直角」感が増すのだが・・・

実に印象深い構内にある第4種踏切。車は通れない標識があるが、むしろ物理的に無理であろう。

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という事で次の船佐の紹介となる。ご覧のように、かつては島式ホームで交換設備があったと思われる名残が今でも充分に感じられる。決して将来的に交換設備を設置しようとする用地ではないはずだ。そして更に側線でもあったかのような名残ある構内に広さに加え、更に第4種踏切もある懐かしさ!最近は、というより相模線の寒川支線は第4種踏切だらけであったので個人的に寒川支線を思い出してならない。待合室もかなりのカラーを醸し出しており、恐らく半日いても飽きない商材であろう。

船佐の待合室はちょっと口羽に雰囲気が似ている。だが、プレハブっぽい造りなのに屋根瓦が立派なのは実にギャップ感。



そして駅構内は広い。というか、その広い部分にはかつて線路が敷かれていたと思われる。「駅前広場」になった現在、逆に広場を持て余している感たっぷり。




「旧」島式ホームは、しっかりと手入れされた植木が印象的。かつての劇画「おれは直角」では無いが、真四角に手入れしていただくと更に「直角」感が増すのだが・・・

実に印象深い構内にある第4種踏切。車は通れない標識があるが、むしろ物理的に無理であろう。

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三江線への挑戦㉘ 信木
2016-11-22

秘境駅訪問家の評価はどうか分からないが、私が思うにここはかなり秘境駅に近い雰囲気であろう。いや、私の得意とする「地味駅」なるカテゴリーに所属させるには最高の舞台であるかも知れない。もしカーナビなしで来ようには、よく注意していないと知らずに通り過ぎてしまうかも知れない。ご覧のようにドテップチにある大変地味な駅である。並走道路からは見下ろす事となるこの駅は、有効長がとても長いホームが印象的。であるが、そのホームは途中で途切れメンテナンスを放置されてしまっている。しかも途中で途切れて尚使用しない部分があるホームは、ミラーの位置によってその事実を無言で私に語りかけてきた。更に近い将来、そのホームはおろか、線路さえも使用されなくなる時間がやってくるとは・・・特に三次側ではこうした駅がこれから続いて行くが、この三江線も既に無用の長物化しているのが肌で感じる事になる。廃止後もしばらく廃止前と同じ姿で「展示」されていきそうな印象の駅である。

並走道路から見るとこんな感じ。意識しなければ、普通なら見落としてしまう事であろう。

車での乗り入れはちょっと無理かも・・・もし乗り入れたとしてもバックで帰ってこなければならないねっ!

駅にたどり着くとこんな感じに。またもやプラレールのパーツで売ってそうな雰囲気の駅。



そして・・・素敵なロケーションが広がる。先に紹介した「潮」ほどでは無いが、やはり江の川を臨む景色は素晴らしい。


そして・・・使われなくなったホームが鉄柵の向こう側に展開する。「鉄柵」というとどうしても別な反応してしまうのは習性か、それとも性か・・・

このホーム同様、現在現役のホームもこれと同じになってしまうのか・・・と思うと・・・

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三江線への挑戦㉗ 式敷
2016-11-18

式敷は島式ホームで列車交換ができる駅である。と、なんとなくシンプルな出だしであるが、時刻表上ではこの式敷はさほど目立った存在ではない。しかしながら利用者は三江線の中ではかなり多い部類に入るらしい。ウィキの報告だと2007年には1日平均12人!久々にふた桁の利用者を見た。とは言うものの、集落的にはそう大きさは感じられないが、とにかく利用者がいるという事が実に素敵だ。
ところで・・・式敷の撮影を終えて次の駅に向かおうと車に向かおうとした時・・・何やら青い作業服らしい気配を感じた。そして車に戻ると妻が・・・「さっきの保線の人、挨拶してきたよ」との一言!そうか、さっき気配した人は作木口で会った紅一点の保線員だったのだ。そういえばそうだ。私は無意識に意識しなかったが、確かに作業員風の人とすれ違った記憶だ。まさかの?三度の再会である。向こうは絶対に私とわかっていたはずだが・・・


ご覧のように、香淀同様に三江線らしくない駅舎、いや、待合室。近年に建て替えられたものであろうか。

切符売り場などは無く、実にシンプル。本当に「待合室」の機能をいかんなく発揮するシステムだ。





島式ホームの他にもう一本ホームが。もちろん現在は使われていないであろうが、ある意味昔の相模線・寒川駅を思い出してしまうのは、私のような地元以外の全国の鉄道ファンにはなかなか伝わらない表現であろう。


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三江線への挑戦㉖ 香淀
2016-11-14

さて・・・駅舎的に最も、いや、二番目か三番目くらいに三江線の駅舎らしくない香淀であるが、ハッキリ言って新旧入り混じりの「異種格闘技」的な駅である。ホームと駅舎がアンバランス・・・というか、新駅舎の脇空間がやたら気になる。周囲にはそれなりに集落を形成し利用者的に期待が持てそうな雰囲気を醸し出していなくもないが・・・恐らく廃止後は真っ先に面影がなくなってしまいそうな雰囲気の駅である。一応、将来的になのか、はたまたかつて存在したのかは不明であるが、レール一本分のスペースが棒線ホームの反対側を形成する。というより、将来島式ホームになる事は200%ありえないが、なんというか、この駅が交換設備のある駅として想像してみるとまた面白い。いたってシンプルな構造は、ある意味プラレールのパーツ的に市販されているような雰囲気。というか、いままでコンクリ的な駅ばかりであったので、こうしたカラーの駅も中には必要であろう。とは言え、やはり利用者的には・・・もうあえて記すまでも無いであろう。


お先に駅舎拝見。うぅ~ん、実に三江線らしくない!近年に建て替えられたのであろうか、塗装の匂いも新しい雰囲気。

駅舎というより待合室と呼んだ方が正解か。ロングベンチは某秘境駅訪問家が好みそうな設計。




そしていざホームへ。ホームに来るとやはり「定番型」であるが、やはり浜川崎と比べてしまうホームの幅・・・

駅舎(待合室)横のだだっ広い空間がとても印象的であるが、将来的に何かが建立されるのか的雰囲気。そして香淀を後にし、次に向かうが・・・

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三江線への挑戦㉕ 作木口
2016-11-10

今回の三江線の旅において、全くのノーマーク駅が・・・最も印象に残る駅となってしまった。
駅へのアクセスとしては、隣の江平同様並走道路から「専用道路」が枝分かれして、それこそ専用の橋もある。そしてこれも江平同様、駅前広場が全く無い。だが・・・私の到着時には駅前道路は車数台が停められ、私が停めるスペースが見当たらないほどであった。なぜこんなに大盛況なのか・・・

ホームに行ってその謎が解けた。
「そういえばさっき会いましたね?」
実は伊賀和志で会った保線員と、ここ作木口で「再会」を果たしてしまったのだ!紅一点の女性保線員はカメラ片手の私に「邪魔にならないですか?」の一言!どーですか、絶対に有り得ない!「いやいや、こちらが邪魔しているのですから。どうぞお仕事続けて下さい!」と私が速攻で写真を収めたその先の他の保線員の仲間は終始和やかなムードであった・・・いや、もの好きの私に対して苦笑いだったのか、それとも・・・というより、そんな私に気を使わせてしまって申し訳ありませんでした!この場を借りてお詫び申し上げます。
そんな優しさあふれる保線員が作業するのであるから安心してこれからも三江線を利用できるではないか!2018年の最終日まで私もしっかりと応援しますよ!


ご覧のように駅前広場は無い。しかしながら駅前はやたらと車の数が大盛況!一体どうしたの?と思っていたら、その数分後にその問題は解決した。


ご覧のように棒線一本スタイル。JRになってからと思われる設備的なステップもちゃんとメンテナスされている。とても今後の予定など信じられない気持ちであるが・・・

ホーム以外にもしっかりとメンテナスが更新されている。だから、もったいない・・・

1日5往復。究極とは言わないが、やはりギリギリのダイヤであろう。それでも利益が出ないのは辛い台所事情。

そして写真の奥では・・・やはりこうした影の存在が三江線の、いや、鉄道のこんにちを支えている。というか、カメラ片手の私にまでわざわざ気を使わせて申し訳ない気持ちでいっぱいです!この場を借りてお詫び申し上げます。

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三江線への挑戦㉔ 江平
2016-11-06

実に難読な部類の駅であるが、地味さ加減もかなりの部類だ。って、今回の三江線の駅紹介では散々この「地味」という言葉を使ってきた。もう皆様も耳にタコができているであろう。であるが、またまたのも江平も地味で仕方がない。とにかくこの駅には車を停めるスペースがない!というか、並走道路から完全に隔離され、駅前は完全に道路一本スペース!駅前広場も無く、完全に「地元密着」・・・そんな健気な江平は、もしかして三江線の中で一番応援したい駅かも知れない。
もう既に日常的な出来事であるが、一応ウィキを覗いてみたら、案の定利用者は一人未満・・・つまりゼロ!2013年にとうとうゼロをはじき出してしまったから、恐らくその後もゼロ更新が続いている事であろう。

ホーム一本勝負!レール一本勝負!駅前広場なし!シンプル・イズ・ベスト!




ホーム幅、細っ!恐らく浜川崎よりも細いかも・・・

並走道路からは、恐らくこの江平駅周辺の「集落専用道路」で結ばれている。ご覧のように、駅前で直角S字クランクを描く。

という事で、次の駅に向かうが、このシンプルさ、プラス地味さ加減、伝わったであろうか・・・

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三江線への挑戦㉓ 口羽
2016-11-02

一般的知名度がどれくらいあろうか・・・ここ口羽は、先述通り私が三江線の中で最も気になる存在の駅である。基本、三江線の駅を紹介する場合、自身のお気に入りの駅を挙げるとするとほとんどの人がまず先に紹介した「宇都井」を挙げるであろう。だが・・・もし私が三江線企画の出版物を手がけるとした場合、まずここ口羽が一番最初に紹介したい駅となる。なぜ?それは分からないが、とにかくこの駅は中学生くらいから既にお気に入りのカテゴリーに登録されているので、その事について否定することはできない。

(なんとも素朴な駅舎!すぐ頭上を県道が横切るが、この道路はかなり新しい部類に属するであろうニューフェイスだと思われる。)
では何がお気に入りなのであろうか、あえて分析してみたら、まず無人駅なのに交換設備があるという点、そして利用者が少ないのに運転上の要衝となっている点が私にとって気になる存在となっている事であろう。とは言っても、無人駅での交換設備は現在の鉄道シーンにおいては当たり前の光景であるが、かつての国鉄時代には地方ローカル線のCTC化はまだ開発途上であった。というより徐々に浸透していった時代でもあった。我が地元相模線も、確か寒川と海老名、厚木以外は現在もスプリング式の分岐器であるがそれは基本的に国鉄時代とほぼ変わらない。特に寒川駅などは駅舎内に転轍機があり、ポイント操作が間近で見られたものだ。そんな事から「ポイントのある駅には駅員がいる」という無意識な概念みたいなものがあったから、今回紹介の口羽などが特異に見えて仕方なかった。そんな事からこの駅に次第に取り付かれてしまったのであろう。もちろんこのCTCについては今や常識の範囲での日常会話の如く鉄道業界に浸透している。

(なんと駅舎のドアは木造である!そして、ちょっとわかりづらいが、写真中央には梅雨の季節にはお馴染みの生き物が。)
ただ、一般的にはこの駅の特徴的な特徴が見当たらず、レールファンにとってもこの駅が「お気に入り」とするという方は極希な存在であろうかも知れない。って、そんな希な存在の一角を占める私であるが、実はこの地に降り立つのは今回が初めて。三江線に揺られ一度は訪れているが、その時は通りすがりの一部であった。もちろん「いつか必ず!」の思いがあったわけだが、今回その思いを一気に実現させた。なんでこの駅が好みなの?というくらいごく普通の風景が展開されていたが、特に私はその駅舎の素朴さに目を惹かれた。そして弧を描く島式ホームの脇には某会社的空間が広がり、駅舎のすぐ頭上を県道7号線が横切る。恐らくこの県道7号の陸橋は近年に完成したものと思われるがその真意はいかがであろう。だが、私が確認した限りはそれほど年月が過ぎていない印象であった。

(駅舎横から見るとこんな光景が見られる。三江線のどの駅もそうだが、有効長を持て余すほどのプラットホームは、設計当時の意図とは裏腹に、更に時代の波に逆らうことができずにホームそのものがなくなってしまうとは・・・)
三江線はかつて国鉄時代にはもちろん廃止候補にあがったが、沿線道路未整備の理由から現在まで列車が運転されている奇跡的な路線である。であるが、口羽をはじめ、沿線道路は完全に整備され、というより完全に主役を道路に奪われ、鉄道路線は完全に風前の灯火・・・いや、もう既に火が消えている事であろうが、無理やりライター、いや、湿気たマッチで火を点けている印象だ。だが、とうとうその火も消される日が来ようとは・・・そしてこの口羽も歴史の1頁になってしまうのかと思うと・・・

白線が途中で途切れている意味は、ミラーの位置がその理由を無言で語りかけている。




ど~ですか、この島式ホームのコントラスト!伝わるかどうか分からないが、なんとなく浜川崎並みのホームの幅が気になる存在!

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