新春ジャイアントシリーズ⑩ 天塩川温泉
2018-02-25

いよいよこのシリーズも千秋楽を迎えた。私の乗った普通列車稚内行は音威子府で下車する予定となっている。既に音威子府はこのブログで先述しているが、音威子府までわざわざ向かう目的はなにものでもない、常磐軒であった。常磐軒で名物の駅ぞはを堪能し「サロベツ」で札幌まで折り返す・・・何とも単純なスケジュールであった。その模様はこちらで紹介してるので是非御覧いただきたいが、それより私は今回紹介する天塩川温泉の訪問が実に楽しみでならなかった。


まずはこの待合室がデーンと目に飛び込んでくる。とても国鉄時代「仮」だったとは思えないくらいの立派な構えである。
2014年の訪問時は下車出来なかったが、2017年ではレンタカーでじっくりと訪問できた。あいにくの空模様であったが、駅の雰囲気などしっかり感じ取ることができた。国鉄時代は仮乗降場であったが、そんな過去が嘘のように立派な待合室がある。そしてホームも素敵な佇まい。やはり「温泉」というだけあって「仮」の姿ではもったいないという計らいからであろうか。


ただ、ホームはやはり「仮」的佇まいであるのがかつての立場を無言で語っているようだ。
かつて深名線に政和温泉という仮乗降場があった。当時は天塩川温泉も仮乗降場であったが、せっかく温泉と名乗るのだから「仮」なんてもったいないなぁと中学生ながらに感じていた。だが政和温泉は源泉が枯れてしまい温泉施設は廃業してしまった。そして駅もなくなってしまい、更には深名線自体がなくなってしまった。
そんな歴史の中、ここ天塩川温泉は温泉施設も現役でレールファンにとっても場合によっては心強い味方になろう。何度かTVでも拝見したがなかなかの温泉宿で、普通に旅の宿として利用するのも何の問題も無いであろう。駅からやや離れているが、恐らく電話等で送迎の対応はしてくれるはずであろうと思う。

私が中学生くらいの時は「仮」であったので正直言ってベールに包まれていた感じであった天塩川温泉。JRになり「仮」が駅に昇格しついにベールを脱いだイメージであった。やはり「仮」にしておくのは勿体無い物件であろう。
ところで天塩川温泉駅に向かう場合は、国道から外れ駅付近にある踏み切りを渡らなければならない。そして突き当たりのT字路を右折するが、左折すると天塩川温泉の宿へ向かう事ができる。ただ、列車で温泉へやって来る人は未知数であるが、いずれにしても付近の宿泊事情を考えるとありがたき存在である。

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新春ジャイアントシリーズ⑨ 気が付けば恩根内
2018-02-20

実にいい!恩根内は実に良い駅である!宗谷本線の魅力はこうした駅が連続してあるという事に尽きるが、木造駅舎ファンにしてみたら残念ながら駅舎が改築されてしまった。いわゆる今風の「ナウい」駅舎になり、利用者にしてみたら清潔感あふれる素敵な駅舎であろう。


恩根内の駅舎は、宗谷本線の中ではある意味「ナウい」部類になろう。宗谷本線の駅の中ではかなりオシャレチックな雰囲気であるが、恐らく賛否両論。色々意見があっていいと思う。が、個人的にはいい雰囲気と感じる。
それより私が注目したいのは、ホームとホームでない部分に境目が無く地続きとなっている事だ。実に開放感ある雰囲気で、知らないとそのままレールの部分でハッとしてしまいそうだ。
駅舎がリニューアルされているという事はそれなりに利用者がいるという事。とはいうものの、恐らく1日平均一桁内に収まってしまうくらいであろう。であるが、宗谷本線にしてみたら、いや、JR北海道にしてみたら貴重な利用者である。

とりあえずホームはこんな感じであるが・・・

私が惹かれたのはこちら!どうですか、お客さん!とでも言いたくなるようなこの風景。どこがホームでどこにレールがあるのか普通に考えてわからない。ある意味周りとの一体感というか、ここが駅とは普通に誰が感じるか・・・
かつて宗谷本線のほとんどの駅で列車交換がてきたが、現在は限られた駅でしか列車交換ができなくなってしまった。恩根内も列車交換ができなくなってしまった駅のひとつでありその名残を感じる事ができる。というか、名残だけ感じても列車交換できなければ意味がない。現在列車交換できる駅が更に棒線化されない事を祈るのみである。




2017年訪問時は「ぐうぜん、たまたま」ではないが、偶然に列車が到着した!2014年の訪問時はもちろん「乗る側」であったが、改めてこうして「外側」から見ると感動する!実に絵になるではないか!!!!

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新春ジャイアントシリーズ⑨ 紋穂内、ふたたび
2018-02-15

私の乗った名寄発稚内行き普通列車は、初冬の彩りを車窓に魅せながら更に北へ向かう。11月というと北海道は既に初冬どころかすっかり銀世界になってしまっている沿線各地であるが、東京方面とは違い列車は定刻通りレールを刻んでいる。

2014年訪問時の紋穂内はご覧の通り銀世界。まだ11月だというのにかなりの積雪である。というより、北海道では当たり前の風景かも知れないが、やはり関東人の私には分かっていてもサプライズ!
東京方面はほんの少し雪が積もっただけで列車のダイヤが乱れたり高速道路がマヒしたりと、何かと雪事情になれていないせいか対応が鈍い。その点、北海道などの雪国は、その雪景色さえ日常なのだから交通的にも何も動じずにいつもの風景通り時間が進行していく。それこそ初冬の雪など全く雪のうちに入らないのかも知れない。

上記のショットと同じ角度からの2017年。ハッキリ言って秘境駅であるが、そんなカテゴリーではくくれない素敵な魅力を兼ね備えている。
そんな北海道は宗谷本線の列車に揺られているうちに紋穂内に到着した。もちろん乗降客はゼロ。「もちろん」という表現は、実はあまりよろしくないかも知れないが、やはり朝晩に集中して利用者の発生する公共交通手段ゆえに、特に地方は顕著に現れる。


ホームなんてご覧の通り。かつては2面2線であったが、正直言ってあまりその面影を感じられない。強いて言えば、左側の不自然な雑草部分がそれらしい風景であるが・・・
そして2017年夏にレンタカーで訪問した時は・・・かなり驚愕した!駅は主要道路から外れ、更に駅に続く一本道の最終地点にその駅はあった。つまりその道は紋穂内駅のためにあるという事だ。末端に行くにつれだんだんヒトケが無くなってくる・・・普通の常識なら駅に向かいにつれ賑やかになっていくものだが、ここではそんな常識が通用しない。というより、かつては盛栄してたのであろう。時代は変われど、利用者にすれば例え1日数本しかやってこない列車でも貴重な「足」として決まった時間にやって来る。ちゃんと自身の任務を無言で果たす。だから鉄道は素晴らしい!だからレールが好きなんだ!と思わず叫んでしまいそうな宗谷本線の旅はまだまだ続く・・・



そろそろ駅舎もリニューアル時期であろう。そして私が紋穂内で一番気になっているのはこの道の存在。主要道路から外れ、ひたすらこの駅のために伸びている道だ。いいね!

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新春ジャイアントシリーズ⑧ 初の初野!
2018-02-10

かつて美幸線を分岐していた美深を過ぎ、列車は初野に到着した。2014年、列車での訪問の際はそれほど印象がなかったので全くノーマークの初野であるが、2017年のレンタカーでの旅はせっかく目の前を通るのだから寄っていこうと決めたのが良かった。そう、列車だけではわからなかった魅力を沢山知る事に成功した。レンタカーによる訪問時はそんな恩恵をもたらしてくれたのだ。






ホームは北海道特有の「木製」である。ある意味、某秘境駅訪問家の評価もそこそこであるが、そういう事抜きにしてもこのはつのも魅力は素晴らしい。特に上から3枚目は私のお気に入り!って、正直言って他の駅とそれほどかわりないじゃないかという意見もあろうかと思われるが、いや、こればかりは訪問してみてハッキリわかると思う、その違いを。


これが私のお気に入り待合室。傍から見たら単なるプレハブ小屋であるが、いや、その設置角度や趣など、全ての面においてパーフェクトな存在であろう!
しかし・・・2017年のレンタカーによる訪問時は実に印象残る駅となった。なんというか、例えば特に視る予定のなかった「月9」のドラマを前の番組からの流れでテレビ付け放し状態で迎えたような感覚、そして視ているうちに引き込まれ、とうとう最後の事件解決まで視入ってしまった・・・みたいな経験を皆様もお持ちであろう。そんな印象の初野であった。何となく寄った駅が何ともその魅力に引き込まれてしまい、最終的にこの駅のファンになってしまった!的な感覚に陥ってしまった初野である。
あまり余計なコメントは記さないのでぜひこの駅の良さを知っていただきたいが、とにかく宗谷本線の中でも「地味」というのが最大の特徴である。そう、その「地味」こそが私の真骨頂!そう、こういった駅こそ私が求めている駅なのである!
かつては「仮」であった過去があるが、南美深と同じく比較的早い段階で駅に昇格している。


次の駅に向かいレールはまっすぐ伸びている。それと並行してレールも真っ直ぐに伸びる。実にいい風景の初野の良さを初めてレンタカーでの訪問時に知った。列車で訪問しただけではわからない魅力もレンタカーでの訪問では素敵に実感する事ができる。
それよりも重要なのはこの駅の利用者。ある資料によるとこの駅の利用者は一日平均3~4人と記され「極端に利用者の少ない駅」的な事がJR北海道からの発表があるが、それでも宗谷本線の他の駅に比べたら利用者が多い部類に入るかも知れない初野は、ある意味、某秘境駅評論家の「秘境駅」等という部類でくくられてもそれほどの順位ではないのも私の評価を高くする基準でもある、イコール「地味」的な駅でもあるのが非常に評価が高い。もちろんこれは私独自の意見であるが、何しろ訪問してみればお分かりになる物件であろう。もちろん「秘境」という部分も兼ね備えているが、それよりもこの「ハ・ツ・ノ」という単語が、ある意味「世界標準語」にでもなっていいくらいの素晴らしさである。とにかく私がああだこうだ言っても始まらないので、ぜひ皆様の訪問をおすすめする。


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新春ジャイアントシリーズ⑦ いよいよ 南美深に到着
2018-02-05

いよいよ北海道の典型的な駅の姿・・・昔仮乗降場とか秘境駅など、宗谷本線は盛りだくさんであるうちのひとつであるここ南美深は、美深からひと駅しか離れてないのにひっそりしている。とはいうものの、美深まで近いのでそれなりに利用者が期待できそうだか・・・



恐らくレール事情を知らない方ならこれが待合室と聞くと驚愕するであろう。我々的には味があってなかなかいい待合室と素直に受け止める事ができる、というよりむしろ大歓迎!な雰囲気。
そしてなによりかつて国鉄路線であった美深から分岐する美幸線の東美深や辺渓に割りと近い距離にあるのも特長であろう。そして辺渓より先は仁宇布まで約10キロ以上の間駅がなかったということは、それだけ利用者が期待出来なかったという事で、集落的な物が無かった事を示唆する。






ホームも同じことがいえよう。ただ、ここ南美深は私が物心ついた時には既に「仮」ではなかった。国鉄⇒JRに変遷する前の国鉄時代のかなり前の時期に駅に昇格している。
その点南美深は先程も触れたが東美深や辺渓に近いという事もあり、かつてはそれなりの利用者があったのであろう。だが、周知の通り美幸線は「日本一赤字のローカル線」というレッテルを貼られたまま廃止になってしまった。といっても赤字額ではなくて赤字率なので、当時の東海道本線に比べたら全然微々たるものであるが、いずれにしても赤字「率」というより収支係数(営業係数)ワーストワンに輝いた実績もあるのだからやはり廃止されても仕方なかったであろう。それは、例えば北見枝幸まで繋がっていたとしても同じ事がいえるだろう。

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