「青春18」で伊賀の里から近江へ③
2021-10-05
伊賀上野を出ると早速伊賀鉄道の中心であり沿線最大の都市でもある上野市に着く。かつて西名張にあった伊賀線の車両基地がここ上野市に移されますます重要性を高め賑やかになった。ただ、私はその当時はまだ生まれてなかったのであまり実感的なものを感じないが、やはり車庫の無かった当時、そして当時の西名張を体験したくなる。せめて日を改めて廃線跡でも辿りたい気持ちであるが、西名張と言えば当然ながら名張の西に位置するであろう。更に名張といえば、あの名松線の伊勢奥津から延伸予定であった終着駅である。もちろん名松線の「名」の字は名張からチョイスしたものであるが、周知の通り、松阪からのこの区間は完全に近鉄と並走する形となり、国鉄時代からのルートでは当然ながら試合前から決着がついているようなものだ。それ以前に赤字ローカル線廃止候補に挙がった記憶であるが、よく今の時代まで生き延びたものだ。

伊賀上野より伊賀鉄道に乗車。駅名標の表示はJRだが、となりの駅名は伊賀鉄道となっていて何かと複雑。
と話が逸れてしまったが、上野市でのインターバルはたったの4分。どこかの路線バス的な旅番組ではないが、伊賀鉄道を制覇するのが目的である。じっくりと車庫の車両を堪能する時間も余裕もない。ひたすら前に進むのみである。
しかしながらこの上野市前後では「ここは東京か?」と思ってしまうくらいの駅名が続く。「西大手」「広小路」「茅町」など、どこかで聞いたような名前やそれに近い駅名ばかりだ。

やはり「メーテル」っぽい原作者の特徴が現れている特殊メイクの東急車輛。「忍び」にしては目立ちすぎているよねっ!
更に進むと、私の訪問時にはなかったが「四十九」付近を過ぎる。というか、その存在すら知らなかったのであるからむしろ今の四十九は新駅としてのイメージが強い。現在はイオンタウンの最寄駅として使命を果たしているが、2017年の移転復活までの間は、なんと正式廃止の1969年からずっと駅が無かった事になるのだから感慨深い。そして1969年といえば私の生まれた年。もちろん私は四十九駅の生まれ変わりでもなんでも無いのだが、何となく新駅誕生は嬉しい気持ちになる。
やがて列車は利用者ワーストの上林を過ぎ終点の伊賀神戸に着く。すぐ横には近鉄のビスタカーあたりがビュンビュン飛ばしながら通過していく。私の訪問前には駅の改良工事がなされたが、改良前の姿が経験無いためどう変化したのかはわかりづらいのだが、西名張までの廃止路線は全く面影がなく、その存在すら最初から無かったかのようであった。

伊賀神戸では伊賀鉄道は独立したホームより発着する。元々は近鉄であったが、フェンスではっきり仕切られ「全く別会社だよっ!」とアピールしているようだ。
伊賀上野に戻り再びJRで、今度は近江鉄道を目指す。柘植で草津線に乗り換えるのだが、実はこの柘植にくるのも1982年以来で超久々である。当時から変わらぬあの弧を描くホームは健在であつったが、更にここから草津線に乗るのも1982年以来なのでこれからワクワクする。
草津線で貴生川に到着すると、前回の訪問ではここで信楽線(現信楽高原鐵道)に乗り換えたが、今回は「別料金」の近江鉄道に乗り換える。ほぼ昔と変わらぬ風景では久々感を得たが、せっかくレールが繋がっているのであれば、いや、例え繋がっていなくても、草津線も電化されているのだから相互乗り入れ何かも面白いのではと勝手に想像してしまう。機関車牽引式にして信楽高原鐵道との直通運転も面白い。

桃色バージョンもある!私からしたら何となく近鉄らしくないイメージである木造のホーム屋根が健在であるのは意外であった。「今しか見れない鉄道風景」であろうが、是非とも永遠に残して欲しい。
いずれにしても、貴生川は鉄道の要衝であることは間違いない。ただ、駅の雰囲気は既に昭和の香りがする。今回の伊賀鉄道も近江鉄道も予備知識の無いままの参戦であるが、国鉄にはそこそこの知識はあるのに私鉄にはかなり疎い。それは恐らく「時刻表」にあると思う。1980年代の私の愛読書といえば時刻表であったのだが、例えば交通公社の時刻表では「国鉄監修」のためか、大手私鉄でさえ巻末付近の始発と終電くらいしか掲載されていない。むしろ地方私鉄の方が全列車掲載されていたりするのだが、第三セクターの一部路線のように国鉄(JR)と同じページなどに掲載されておらず、むしろ地味なイメージになってしまっているためページを開くタイミングが少なかった気がする。もちろんそれは時刻表に限ってのイメージかも知れないが、現在のようにインターネットなどで簡単に情報を得ることができなかったため、いわゆる知識不足が現在に至っているのである。特に関西方面の大手私鉄に至っては近年に得た情報が多いため昔からの馴染み深さが薄い。そのような事からJRと私鉄の格差が私の中ではできてしまっている。

柘植はこの弧を描く独特のホームが特徴的。昔と変わらぬ風景が実に素晴らしい。
2007年以降にJRのみならず私鉄を含む鉄道路線全線制覇を決意してからその格差が徐々に埋まっていくのが自分の中では面白い。こうしてかつての空白も埋まっていくのだなとの実感しながら未知の路線に挑むのも悪くない。
近江鉄道の時刻表は確認してあるが、基本的にどこの駅にどのような特徴があるとかは全くわからない。とはいえ、行き当たりバッタリで新たな発見をするのもいいではないか。とりあえず今回の目的は制覇にある。まずは八日市で乗り換え近江八幡に行けばいいではないか。などと呑気にロングシートに腰を掛けたら、この先にはとんでもない風景が待っていた。

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伊賀上野より伊賀鉄道に乗車。駅名標の表示はJRだが、となりの駅名は伊賀鉄道となっていて何かと複雑。
と話が逸れてしまったが、上野市でのインターバルはたったの4分。どこかの路線バス的な旅番組ではないが、伊賀鉄道を制覇するのが目的である。じっくりと車庫の車両を堪能する時間も余裕もない。ひたすら前に進むのみである。
しかしながらこの上野市前後では「ここは東京か?」と思ってしまうくらいの駅名が続く。「西大手」「広小路」「茅町」など、どこかで聞いたような名前やそれに近い駅名ばかりだ。

やはり「メーテル」っぽい原作者の特徴が現れている特殊メイクの東急車輛。「忍び」にしては目立ちすぎているよねっ!
更に進むと、私の訪問時にはなかったが「四十九」付近を過ぎる。というか、その存在すら知らなかったのであるからむしろ今の四十九は新駅としてのイメージが強い。現在はイオンタウンの最寄駅として使命を果たしているが、2017年の移転復活までの間は、なんと正式廃止の1969年からずっと駅が無かった事になるのだから感慨深い。そして1969年といえば私の生まれた年。もちろん私は四十九駅の生まれ変わりでもなんでも無いのだが、何となく新駅誕生は嬉しい気持ちになる。
やがて列車は利用者ワーストの上林を過ぎ終点の伊賀神戸に着く。すぐ横には近鉄のビスタカーあたりがビュンビュン飛ばしながら通過していく。私の訪問前には駅の改良工事がなされたが、改良前の姿が経験無いためどう変化したのかはわかりづらいのだが、西名張までの廃止路線は全く面影がなく、その存在すら最初から無かったかのようであった。

伊賀神戸では伊賀鉄道は独立したホームより発着する。元々は近鉄であったが、フェンスではっきり仕切られ「全く別会社だよっ!」とアピールしているようだ。
伊賀上野に戻り再びJRで、今度は近江鉄道を目指す。柘植で草津線に乗り換えるのだが、実はこの柘植にくるのも1982年以来で超久々である。当時から変わらぬあの弧を描くホームは健在であつったが、更にここから草津線に乗るのも1982年以来なのでこれからワクワクする。
草津線で貴生川に到着すると、前回の訪問ではここで信楽線(現信楽高原鐵道)に乗り換えたが、今回は「別料金」の近江鉄道に乗り換える。ほぼ昔と変わらぬ風景では久々感を得たが、せっかくレールが繋がっているのであれば、いや、例え繋がっていなくても、草津線も電化されているのだから相互乗り入れ何かも面白いのではと勝手に想像してしまう。機関車牽引式にして信楽高原鐵道との直通運転も面白い。

桃色バージョンもある!私からしたら何となく近鉄らしくないイメージである木造のホーム屋根が健在であるのは意外であった。「今しか見れない鉄道風景」であろうが、是非とも永遠に残して欲しい。
いずれにしても、貴生川は鉄道の要衝であることは間違いない。ただ、駅の雰囲気は既に昭和の香りがする。今回の伊賀鉄道も近江鉄道も予備知識の無いままの参戦であるが、国鉄にはそこそこの知識はあるのに私鉄にはかなり疎い。それは恐らく「時刻表」にあると思う。1980年代の私の愛読書といえば時刻表であったのだが、例えば交通公社の時刻表では「国鉄監修」のためか、大手私鉄でさえ巻末付近の始発と終電くらいしか掲載されていない。むしろ地方私鉄の方が全列車掲載されていたりするのだが、第三セクターの一部路線のように国鉄(JR)と同じページなどに掲載されておらず、むしろ地味なイメージになってしまっているためページを開くタイミングが少なかった気がする。もちろんそれは時刻表に限ってのイメージかも知れないが、現在のようにインターネットなどで簡単に情報を得ることができなかったため、いわゆる知識不足が現在に至っているのである。特に関西方面の大手私鉄に至っては近年に得た情報が多いため昔からの馴染み深さが薄い。そのような事からJRと私鉄の格差が私の中ではできてしまっている。

柘植はこの弧を描く独特のホームが特徴的。昔と変わらぬ風景が実に素晴らしい。
2007年以降にJRのみならず私鉄を含む鉄道路線全線制覇を決意してからその格差が徐々に埋まっていくのが自分の中では面白い。こうしてかつての空白も埋まっていくのだなとの実感しながら未知の路線に挑むのも悪くない。
近江鉄道の時刻表は確認してあるが、基本的にどこの駅にどのような特徴があるとかは全くわからない。とはいえ、行き当たりバッタリで新たな発見をするのもいいではないか。とりあえず今回の目的は制覇にある。まずは八日市で乗り換え近江八幡に行けばいいではないか。などと呑気にロングシートに腰を掛けたら、この先にはとんでもない風景が待っていた。

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