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鉄道全線完全制覇の旅

昭和から平成へ・・・全線制覇の旅紀行!

蝦夷からアイヌへ、アゲイン 深名線② 添牛内

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晩年には超過疎化地帯を走っていた深名線であるが、それでもちゃんと利用者がいらっしゃったのだから、沿線住民にとってみれば貴重な交通機関であったのだ。 
私は深名線の現役時代には乗ることができなかったが、今回の旅では鉄道以外での訪問によりこの地を訪れる事ができた。本当は時間がもっとあれば朱鞠内より先の湖畔や蕗ノ台など、冬期には消えてしまう駅にぜひ足を運んでみたかった。特に湖畔は国鉄時代には仮駅だったので一般の時刻表には掲載されていない「隠れキャラ」だったので俄然興味があった。ただ現在は痕跡がほとんど残ってないのと、白樺や蕗ノ台に関しては通じる道路が狭い事や途中で通行止めになっている場合があると聞いていたので訪問を断念した。しかしながら最近になって、例え痕跡がなくとも湖畔は通行止めなども無く道も広いので近い将来には必ず会いに行きたいと思うようになってきた。

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深名線が廃止され20年以上経過しているが、現在も駅へ通じる道は健在である。その道の先に待っていたのはご覧の建築物であった。豪雪地帯の駅舎には「男の勲章」がしっかりと刻み込まれていた。泣きたくなるような辛い時もあるけど、いつも駅舎は耐えてきた事であろう。時の重さに流されそうになった時でも・・・

蕗ノ台や白樺は国鉄時代は時刻表に掲載されていたが、特に湖畔は仮駅であり超隠れキャラだったのでその思いも一際だ。私が行くまでぜひ待っててもらいたい。
ただ、今回の旅では天北線の山軽へも出向いたが、やはり熊との共存は私の好みではなく、あくまで鉄道と共存するのが使命である。したがって、湖畔などの訪問の際は最も注意を促す最重要事項であろう。

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添牛内に着く前に政和温泉付近にある幌加内町の道の駅に立ち寄った。その際に近くにあった深名線の痕跡を発見!できればもっと接近したかったが、雨天であったのと、スケジュールの詰まり具合から接近を断念。というより、接近するのにはそんなに時間がかからないのでやはり接近すれば良かったと後悔の念・・・

ところで今回紹介する添牛内であるが、個人などの支援により現在もその姿をとどめている。レールこそ無いものの、ホームや駅舎は現役時代とほとんど変わらなく健在である。
深名線の要衝駅であった幌加内は不審火により消失してしまったが、こうして深名線の駅がひとつでもあると、そこに鉄道の歴史があったという証になり安心材料にもなる。朱鞠内のようにレプリカ的なものも悪くはないが、やはりこうした古い木造駅舎を目の当たりにすると深名線の歴史を、そして自らのレールファンとしての歴史を感じずにはいられなくなる。

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プラットホームも健在であった。先に紹介した沼牛に似たような風景が広がる。「ナイ」「ウシ」「べつ(ペツ)」などの地名を聞くと北海道らしいと感じてしまうが、まさに深名線はそのような駅名が多い。

私の感覚では深名線は「赤字ワーストのローカル線」的なイメージしかないが、かつては、特に深川寄りではかなりの利用者があり、それなりに鉄道らしい風景が続いていたのだ。
とは言うものの、先述の白樺や蕗ノ台などでは全盛期でも付近の集落は鉄道の運営に多大な影響を及ぼすほどの人口ではなかったので、旅客営業のみの運営はまず考えられないであろう。だが、開拓部落の方々にとってはなくてはならない移動手段だったに違いない。特に冬期には閉鎖される道路も少なくなかったはずだ。
しかしながら過疎化と利用者減少はエネルギー革命以降顕著化しており、木材や石炭などの貨物物資が衰退してしまっては、もはや慈善事業的な運営以外に深名線維持の方法が見つからない。更に過疎化が進行してしまっては打つ手無しであろう。

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プラットホーム側からの駅舎展望。「展望」というほど遠くからの眺めではないが、そこに見えたのは「国鉄」であった。JR時代にも深名線は活躍したが、逆にJRしか知らない世代に国鉄を感じてもらう貴重な資料であろう。
鉄道敷設には時間と計画性、そして計算が必要以上に必要となり、かなり先を見越して敷設しないと開通の頃にはタイムラグが発生してしまい無駄になる場合も少なくない。特に青函トンネルでは開通する頃には既に飛行機等が台頭し、更に新幹線も敷設が遅れ在来線でのスタートとなった。現在は新幹線も通るようになったが、在来貨物列車との共存がネックとなり新幹線のスピードアップに支障が出ている。三線軌条で複線という当初の設計では現在の我々の要求には答えられない構造になっている。つまり時代に合っていないのだ。「第二青函トンネル」の案もでているが、そのトンネルが開通する頃には世の中の情勢がどうなっているのであろうか。また、現在の青函トンネルも寿命を迎えるなど様々な問題がで来るはずだ。
青函トンネルに比べ規模は小さいながら本来は「名羽線」であった朱鞠内~名寄間は結局築別~朱鞠内も石炭の衰退により未成線に終ってしまった。羽幌炭鉱が全盛期の時代に開通していたらまた違った運命をたどっていたかも知れない。

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添牛内の「駅前一等地」ではこうした風景が展開されている。私のような神奈川県民などが想像する駅前とはかなりイメージが異なるが、それでも厳しい自然と戦いながら人の営みがあると思うと、なんだか人のたくましさを感じずにいられなくなる。

かつては開拓部落の人たちにとって無くてはならない鉄道路線であったはずだ。添牛内の駅舎に刻み込まれた数々の傷跡は、先人の方達を雪や風から守り、開拓への情熱が刻み込まれた証であろう。胸打たれた私の目には、いつしか駅舎の姿が滲み、雨降りしきる駅前一等地に立ちすくんでいた。やがて雨を遮り車のドアを開ける私は雨以外の何かで濡れた目を拭っていた。


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コメント

今回チラッと出てきた幌加内駅ならば、ホームで撮影したことがありますよ。
車両のバックに駅舎が写っています。
幌加内は何回か乗降してます。
それなりに撮影もしています。
添牛内駅のコメが全くなくて、ごめんなさいm(_ _)m

にわか者様

コメントありがとうございます!
「幌加内ならばホームで撮影したことがある」とは貴重ですね。私は出来ませんでしたから。

最近特に思いますが、撮影当時は何気ない当たり前の風景でも時間の経過と共に刻一刻と変化し、その時に撮影されたものは貴重な記録や記憶になっていくのだなと改めて感じるようになりました。

鉄道は勿論ですが、例えば町の風景だったり乗り物などにしても解釈を拡大すると本当にその瞬間にしか無いものなのだからやはり貴重ですよね。
そういう意味では写真というのはなかなか処分できない、いや、処分するのは勇気がいるものだなと思います。

最近はデジカメなどの台頭により保存もかなりスペースが必要なくなり便利になりましたが、レコードなどのアナログ品等が我々より下の世代にブームとなり見直されているというのも因果なものですね。

深名線はJR化後も活躍した貴重な「赤字ローカル線」でしたが、こうして名残をとどめているだけでも貴重な存在と思わなければいけませんね。我々はある意味「生き証人」ですから。

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Author:ダイヤモンド✡トナカイ
✩2022年4月より毎週土曜日更新になります✩


昭和・国鉄の話題を中心に紹介しています。


2013年に長野新幹線の長野駅にて「いい旅チャレンジ20000km」よりスタートした国鉄時代の制覇を含めJR全線制覇を、そしてゆいレール以外の鉄道全線制覇を達成いたしました。


以降、北陸新幹線と北海道新幹線などの開業によりタイトルは返上しています。

JR以外の私鉄を含む鉄道未制覇路線は北陸新幹線(長野~金沢)・北海道新幹線・仙台地下鉄東西線・仙石東北ライン・富山地方鉄道延伸部分・ゆいレール・相鉄直通線(相鉄新横浜線)、そして新規開業の西九州新幹線や宇都宮に開業したライトレールも新たに加わりますます未制覇路線が増えてしまいました・・・

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