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鉄道全線完全制覇の旅

昭和から平成へ・・・全線制覇の旅紀行!

風は秋色…秘境駅への招待⑧

さて小和田であるが、現在は棒線化され列車交換ができない。私の訪問時は2面2線で保線用の側線があった。考えてみたらよくこれだけの狭いスペースに列車交換設備を設ける事ができたかと感心してしまう。もちろん21世紀の現在においては技術的には飯田線が創設された頃に比べ格段に進歩しているであろうが、時代と共にその作られたスペースが必要なくなってくるのは実に寂しいものだ。

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相方のおさるが最も訪問してみたかったひとつであろう田本に到着した。私自身はこの「秘境駅」というカテゴリーが浸透するまではこの田本の存在は正直知らなかった。

どれくらい時間がたったであろうか。朝8時半頃についた小和田でようやく次に乗る列車がやってきたのは11時6分であった。水窪の信号機トラブルにより乱れたダイヤはなにげに元に戻っていた。真夏の炎天下の中、鉄道設備しかない山の中に2時間半以上滞在したのだから列車の中が一瞬寒く感じるほどだ。だが、やがてそれは快楽に変わり夜行列車から蓄積された睡魔へと変化していく。だが次の田本へはそれほど時間がかからないためそう易々と寝てはいられないのだ。といいながら、我々御一行はアルコール漬けで既にできあがっているためここからは己との戦いとなってくる。

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見よ、このホーム幅を!点字ブロックが必要かどうかは別として、ちょうどホームの真ん中に位置するのも珍しい。特に夜は運転手も相当気を遣うのではないかと思う。

何だかんだいいながら田本に到着した。乗降客の少ない駅での下車は運転手に怪訝な顔をされるかと思ったが、以外にもすんなりと下車できた。小和田の時もそうだが、我々の身なり、そして運転手にかざした切符の内容を見ればそくざに「その道の人」と判断つくのであろう。増して近年の秘境駅ブームもあり、こうした秘境駅での下車は経営者側にとっても珍しくなくなったのかも知れない。
下車するタイミングの一瞬でこれだけの事が頭をよぎったのだから私の思考回路め大したものだ。

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急転直下の天竜川がホームより眺められる。実は写真には写っていないが、我々の滞在時には保線員が作業していた。正直、命懸けのお仕事であろう。ご苦労様です!

しかしながらJRとそんなやり取りをした後に下車した田本の第一印象は…「狭い!!」棒線形ホームはコンクリートで固められた山肌に幅2メートルあるかどうかのプラットホームが張り付いているような、まさに秘境駅に相応しいであろう姿であった。


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田本の待合室はこんな感じであった。片隅には駅ノートも置かれ秘境駅らしさが。

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外界から田本へと続く唯一の道である。正直、真夏や夜には出るものが出そうな雰囲気であるが、もちろん車などでは到底到達できない。

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前回の飯田線記事でも紹介した画像であるが・・・普通に駅での服装としては残念な画像で申し訳ないダイヤモンド✡トナカイである。ほとんどアルコール類しが水分を摂ってなかったためよく熱中症にならなかったなと感心してしまうが、それよりも大自然の生物などにも遭遇しなかったのが非常にラッキーであった事に感謝したい。



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コメント

田本で下車されましたか。
こういう駅で降りようとすると、やはり何らかの質問、確認等をされますよね?
私が深名線の北母子里駅で下車した時(以前コメしたかもですが、当日はマイナス38度でした。)も、「撮影なら待ってるよ」と言われまして…
事情を説明し丁重にお断りしましたが、かなり寒いから気をつけるようにと言われました。
あと何かの本で、深名線に乗車中に「ここで写真を撮りたい」とお願いし、車両を止めてもらい、その場で下車して撮影したという裏話と共に、その時に撮影されたという写真が掲載されていましたよ。
明らかに線路内で撮られた写真(立山黒部アルペンルートみたいな雪壁の中をキハが走っているシーン)で、実際に走行中ならば轢かれて終了😱という写真でした。
あの頃は、今とは違いゆるい時代だったんですよね…

にわか者様

コメントありがとうございます。

北母子里ですか!私も5~6年前に行ってますよ。既にこのブログでも紹介していてご存知と思いますが、もちろん廃止後です。

確かに、明らかに「その道の人」とわかる身なりの人が普段あまり利用者がいない駅で下車しようとすると声をかけてきますよね。もちろん、経営者側としての責任なども絡んでくる意味もあろうかと思いますが、万が一という事もありますからね。

「今とは違い、あの頃はゆるい」で思い出しましたが、私は以前に急行「津軽」に乗車していたら、予定していた駅で乗り過ごしてしまい運転停車の駅で下車させてもらった事がありました。
恐らくこの事も以前にお伝えしていると思いますが、今では多分ありえない事だと思います。

http://4190koawazay.blog.fc2.com/blog-entry-341.html

ただ、近年ではインターネットの時代でもありますし、各方面からのご指摘対応も含め一部の贔屓がしづらくなった時代になってしまいましたね。
国鉄時代は散々各方面から叩かれてましたが、むしろ柔軟な神対応的場面の方が多かったと思います。
しかしながら、最近では国会方面で「紙対応」などと騒がれてますが・・・

この津軽での出来事は、貴殿にとって忘れられない経験かと思います。
国鉄は世間からあれこれ言われてはいましたが、鉄道ファンにはサービスが良く?ゆるかった時代だと思います。
国鉄時代のゆるい思い出としては、我が国を代表する交通の要所として名高いアノ栄光の豊橋駅にて、新幹線に乗る前に写真を撮っていたら、運転手に手招きされて…運転席に乗せていただき…そのまま出発し、高速鉄道の展望を楽しんだことがあります(^_^;)
これは貴重な体験かと思ったのですが、後に国鉄時代の思い出を語る本などを読んでいますと、同じ体験をしている人は結構いらっしゃるようでして…
中には蒸気機関車のキャブに乗せてもらった人もいましたよ。
今なら動画でマナ配信!そして、運転手に非難が殺到…鉄道会社の偉い人が謝罪会見をし、運転手は懲戒解雇という流れですかね😓
何でこんな世の中になってしまったか…

にわか者様

コメントありがとうございます。

なるほど、運転席ですか!それは素晴らしいですね。一般的には博物館かプレイステーションくらいでしか経験出来ない事ですからかなり貴重ですよ。もちろん、不特定多数同じような経験者がいたとしても一般的ではないですからね。

津軽の件に関しては、今考えたら福島で下車しても行程を組み替えるのは余裕で容易なのですが、当時私は中学生でしたし、逆にこの旅の経験があったからこそとっさのハプニングに対応できるようになったわけですので、当時の国鉄職員に感謝しかありません。

もちろん、現在はそこに関わった職員の方々は恐らく全ての方が定年含めた退職をなさり第二、第三の人生を送ってらっしゃると思いますが、こうして国鉄の思い出を刻み込んでくれたのですから、その功績は多大ですね。

田本駅にまつわる思い出です。
飯田線に撮影に行った際、時間があったのでカーナビで田本駅と入力したことがありまして…
カーナビの言う通り進んで行ったら、何と対岸の河原に案内されまして…目的地に到着しました。ルート案内を終了します‼️と、ドヤ顔でカーナビに言われましたよ💢どうやって川をわたるだよ💢💢💢って、思いました。せめて学校側に案内してこれればいいのに💢まぁ、当時は20世紀のカーナビでしたので、今なら学校側に案内されるかと?
もともと興味本位でやっただけですが、本当に行きたくて検索した場合、どうするんですかね?

にわか者様

コメントありがとうございます。

なるほど、カーナビに振り回されたわけですね?実は私も同じような経験をしておりまして、まず旧白滝ですが、幅員の広い国道ではなく、畑のど真ん中で案内が終了しました。確かに遥か彼方には旧白滝駅があるのですが、かなり歩かされた挙げ句に国道からすぐに車の停めるスペースもあり、ムダな時間を費やしました。

更に芸備線の高では完全に駅の裏側を案内され、わざわざ踏み切りを渡り駅舎側までいきました。

そして極めつけは天北線の山軽ですね。ここを曲がれとカーナビの案内で右折しようとしたら道が無いのです!
確かに曲がったと仮定して、その直線上には山軽があるとカーナビが表示してますが、曲がれないのです。

ある程度の土地勘と知識があるならカーナビに頼りっ放しだと痛い目にあいますね。
ただ、そう考えると、私のカーナビが田本や小和田んどう案内するか逆に試してみたいですね。

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ダイヤモンド✡トナカイ

Author:ダイヤモンド✡トナカイ
✩2022年4月より毎週土曜日更新になります✩


昭和・国鉄の話題を中心に紹介しています。


2013年に長野新幹線の長野駅にて「いい旅チャレンジ20000km」よりスタートした国鉄時代の制覇を含めJR全線制覇を、そしてゆいレール以外の鉄道全線制覇を達成いたしました。


以降、北陸新幹線と北海道新幹線などの開業によりタイトルは返上しています。

JR以外の私鉄を含む鉄道未制覇路線は北陸新幹線(長野~金沢)・北海道新幹線・仙台地下鉄東西線・仙石東北ライン・富山地方鉄道延伸部分・ゆいレール・相鉄直通線(相鉄新横浜線)、そして新規開業の西九州新幹線や宇都宮に開業したライトレールも新たに加わりますます未制覇路線が増えてしまいました・・・

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