国境の長いトンネルを抜けると、そこは「ぐんまちゃん」だった。上越編 ② 土樽(前編)
2023-08-26
日本有数の難所であり、鉄道敷設の際には相当の苦労があったであろう群馬対新潟の国境越えであるが、鉄道は三国峠を嫌い「清水トンネル」「新清水トンネル」で戦いを挑んだ。しかし、後に新幹線専用の「大清水トンネル」が完成し新幹線が開通すると、在来線の清水トンネル、そして新清水トンネルの役割は薄らいでいった。更に新幹線の越後湯沢から先の引き込み線を利用したガーラ湯沢が開業すると、それまでの越後中里や岩原スキー場前など、シーズンには東京から直通できるスキー場もその地位をガーラ湯沢に譲り、更に関越道によるマイカーでの利便性向上など様々な要素が絡み、在来線の役割は徐々にローカル輸送と貨物列車主体の路線へと変化していった。


ご覧の通り、関越道の側面を通じると土樽に到着する。周囲には民家らしきものは見当たらない。私の到着とほぼ同時くらいに他のギャラリーが到着した。
そんな中、上越線の国境越え3駅は非常に頑張っていた印象を受けたので是非紹介してみたい。特に今回紹介する土樽は、3駅の中で最も秘境度を感じる駅であったが、場合によっては、そして時間帯によっては何かが出そうな雰囲気さえ感じた。とは言っても、駅前を関越道が走り抜け24時間クルマの走行音が鳴り響き尾盛や田本的な秘境度はそれほど無いが、当然ながら周囲に民家は見当たらず、通学などの定期客はほぼ皆無の印象なのは誰もが感じる事であろう。
私が到着した時間帯は正午前であったが、上り列車が到着する5分前くらいで、なんと利用者がいた!もちろん、地元の方の印象は薄く、登山者風の出で立ちの方でいらっしゃったので、そうした方の利用者が大半であろうと改めて感じる瞬間でもあった。ただ、私と同業者であろうと思われるギャラリーも若干いらっしゃり、そちらの方もマイカーまたはレンタカーによる訪問であった。

私が生まれて初めて列車以外で到着した今回の土樽である。JRになりかなりリニューアルされていると思われるが、現在は駅員が配置されていない。山小屋風にアレンジされた駅舎が印象的であるが、とにかく暑い!
さて、この土樽であるが、駅前を走る高速道路は関越トンネルの北側入口手前にパーキングエリアがあり、南側のパーキングエリアである谷川岳と共にチェーン脱着場がある。冬季の積雪時には関越トンネル前後で全ての車両が強制的にこのパーキングエリアに寄らされ、タイヤチェーンかスタッドレスかのチェックが入る。もしノーマルタイヤであったならチェーン脱着スペースにてタイヤチェーンの脱着をしなけなければならない。そして関越トンネル内はチェーンを外しての走行となるため、ノーマルタイヤでの往来だとかなりの手間と時間のロスにつながる。ただ、現在はスタッドレスタイヤの普及がかなり進みこうしたやりとりもかなり減ったと思われるが、それでも雪国での交通事情を染々と肌で感じることになる。
もちろん鉄道ではこうした作業を自身がやることはなく、普通に座席に座っていれば簡単に国境越えができてしまうわけだが、それもこれも皆難工事の末に開通し、そして常日頃欠かすことなくメンテナンスをされている運営会社のおかげである。


登山客がほぼシェアしていると思われる利用者向けにインフォメーションもあるが、現在では文明も発達し、スマホのタップひとつで事前にチェックが念入りに入っていることであろう。もちろん、スマホが使えなくなってしまった場合や電波の不十分な場所ではこうしたインフォメーションがとても役に立つ。
ところで今回の土樽の紹介であるが、駅舎とホーム風景を2回に分けて紹介してみたいと思う。まずは駅舎風景をご覧いただきたいのであるが、とにかく駅舎内は国鉄時代のアピールが凄い。私にしてみれば懐かしい限りであるが、やはり時代は変化しても国境越えは人それぞれ特別な思いがあると思われる。私もこの上越の国境越えには以前から鉄道以外で訪問してみたいという思いもあり、今回の実現には実に胸を躍らせてた。ただ、季節的にもっと体に優しい時期での訪問であれば尚更意外な発見ができたかも知れない。

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「続きを読む」をクリックするとサイドメニューがご覧のなれるので是非! 駅舎内では若干がらギャラリー展になっていた。国鉄時代を知る者なら誰もが一目見てその当時に戻り、そして昔の自分が懐かしく感じる事になるであろう。










ご覧の通り、関越道の側面を通じると土樽に到着する。周囲には民家らしきものは見当たらない。私の到着とほぼ同時くらいに他のギャラリーが到着した。
そんな中、上越線の国境越え3駅は非常に頑張っていた印象を受けたので是非紹介してみたい。特に今回紹介する土樽は、3駅の中で最も秘境度を感じる駅であったが、場合によっては、そして時間帯によっては何かが出そうな雰囲気さえ感じた。とは言っても、駅前を関越道が走り抜け24時間クルマの走行音が鳴り響き尾盛や田本的な秘境度はそれほど無いが、当然ながら周囲に民家は見当たらず、通学などの定期客はほぼ皆無の印象なのは誰もが感じる事であろう。
私が到着した時間帯は正午前であったが、上り列車が到着する5分前くらいで、なんと利用者がいた!もちろん、地元の方の印象は薄く、登山者風の出で立ちの方でいらっしゃったので、そうした方の利用者が大半であろうと改めて感じる瞬間でもあった。ただ、私と同業者であろうと思われるギャラリーも若干いらっしゃり、そちらの方もマイカーまたはレンタカーによる訪問であった。

私が生まれて初めて列車以外で到着した今回の土樽である。JRになりかなりリニューアルされていると思われるが、現在は駅員が配置されていない。山小屋風にアレンジされた駅舎が印象的であるが、とにかく暑い!
さて、この土樽であるが、駅前を走る高速道路は関越トンネルの北側入口手前にパーキングエリアがあり、南側のパーキングエリアである谷川岳と共にチェーン脱着場がある。冬季の積雪時には関越トンネル前後で全ての車両が強制的にこのパーキングエリアに寄らされ、タイヤチェーンかスタッドレスかのチェックが入る。もしノーマルタイヤであったならチェーン脱着スペースにてタイヤチェーンの脱着をしなけなければならない。そして関越トンネル内はチェーンを外しての走行となるため、ノーマルタイヤでの往来だとかなりの手間と時間のロスにつながる。ただ、現在はスタッドレスタイヤの普及がかなり進みこうしたやりとりもかなり減ったと思われるが、それでも雪国での交通事情を染々と肌で感じることになる。
もちろん鉄道ではこうした作業を自身がやることはなく、普通に座席に座っていれば簡単に国境越えができてしまうわけだが、それもこれも皆難工事の末に開通し、そして常日頃欠かすことなくメンテナンスをされている運営会社のおかげである。


登山客がほぼシェアしていると思われる利用者向けにインフォメーションもあるが、現在では文明も発達し、スマホのタップひとつで事前にチェックが念入りに入っていることであろう。もちろん、スマホが使えなくなってしまった場合や電波の不十分な場所ではこうしたインフォメーションがとても役に立つ。
ところで今回の土樽の紹介であるが、駅舎とホーム風景を2回に分けて紹介してみたいと思う。まずは駅舎風景をご覧いただきたいのであるが、とにかく駅舎内は国鉄時代のアピールが凄い。私にしてみれば懐かしい限りであるが、やはり時代は変化しても国境越えは人それぞれ特別な思いがあると思われる。私もこの上越の国境越えには以前から鉄道以外で訪問してみたいという思いもあり、今回の実現には実に胸を躍らせてた。ただ、季節的にもっと体に優しい時期での訪問であれば尚更意外な発見ができたかも知れない。

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コメント
大清水トンネルの水を使った飲料水をよく見かけましたが、JR東管内ではまだ売られていますかね?
にわか者様
コメントありがとうございます。
「おおしみず」ですよね?今回の旅でもどこかで見かけたような気がします。現役でまだ販売してますよ。
土合でも、あの462段の階段脇に湧き水が流れているので「新清水」も併せて販売してみたらどうですかね。ただ、このネーミングだと静岡方面からクレーム入りそうなので名前を別に考えた方が良さそうです。
他界された柳生博氏がCMでかなり美味しそうに飲んでいたので、柳生氏に代わるタレントを起用すれば、案外行けるかも知れませんね。
「おおしみず」ですよね?今回の旅でもどこかで見かけたような気がします。現役でまだ販売してますよ。
土合でも、あの462段の階段脇に湧き水が流れているので「新清水」も併せて販売してみたらどうですかね。ただ、このネーミングだと静岡方面からクレーム入りそうなので名前を別に考えた方が良さそうです。
他界された柳生博氏がCMでかなり美味しそうに飲んでいたので、柳生氏に代わるタレントを起用すれば、案外行けるかも知れませんね。
実は我が地元の超大手某私鉄には、大清水という駅がありますよ(^_^;)
あと、この駅のギャラリーは素晴らしいですね。
もう何度言ったことか…あの頃に戻りたいです😭
あと、この駅のギャラリーは素晴らしいですね。
もう何度言ったことか…あの頃に戻りたいです😭
にわか者様
コメントありがとうございます。
全く予備知識が無いまま訪問したのですが、まさか駅舎内が展覧会になっているとは思いませんでした。
「日本列島改造論」などで一世を風靡した某総理大臣の思いか込められた新幹線の開業によりこうした列車たちはほぼ全てが思い出になってしまいましたが、例えば石打行きなどは現在では考えられないのではないでしょうか。
また、特急などのヘッドマークにイラストが入っていないものは1970年代後半頃までの撮影だと思われるので、懐かしいというよりは逆に新鮮です。
撮影された方は我々と同世代か先輩であると思われますが、私もデジタルカメラを持ってあの頃の時代に戻りたいですね。いや、別にアナログでもいいのですが、やはりバリエーションがシンプルになったような気がする現在において、昭和の、そして国鉄の体験ができただけでも我々は幸せだったような気がしますね。
強いて言えば、場所は少々違うのですが「からまつ」を小樽から乗ってみたかったえです。
全く予備知識が無いまま訪問したのですが、まさか駅舎内が展覧会になっているとは思いませんでした。
「日本列島改造論」などで一世を風靡した某総理大臣の思いか込められた新幹線の開業によりこうした列車たちはほぼ全てが思い出になってしまいましたが、例えば石打行きなどは現在では考えられないのではないでしょうか。
また、特急などのヘッドマークにイラストが入っていないものは1970年代後半頃までの撮影だと思われるので、懐かしいというよりは逆に新鮮です。
撮影された方は我々と同世代か先輩であると思われますが、私もデジタルカメラを持ってあの頃の時代に戻りたいですね。いや、別にアナログでもいいのですが、やはりバリエーションがシンプルになったような気がする現在において、昭和の、そして国鉄の体験ができただけでも我々は幸せだったような気がしますね。
強いて言えば、場所は少々違うのですが「からまつ」を小樽から乗ってみたかったえです。
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