永遠のひとかけら(後編)

やがて岩泉線の列車が到着する。当時はキハ20で「相模線!」の印象であった私だが、当時の相模線はキハ30とかであったため、このキハ20が非常に嬉しく感じたものだ。途中「押角」は、ご存じ「スイッチバック」の名残がある。現在は(というより当時から)秘境駅として名高いが、本当に山の中の「秘境」にあり、その存在意義を疑う。車内では夏休みとあってか、私たちの他に若干の乗客もあった。と言ってもそちらも同業者であるが・・・

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(浅岸駅構内。ご覧の通り「島式ホーム」であるが、片面はレールが無い。画像はウィキペディアより。)

考えてみたら、当時は私が乗車した時間帯にも列車設定があった。現在は、というより災害前は朝晩だけの運転であるためお日様が高い位置にいる時の運転は無い。列車は宮古まで直通であったが私は茂市で下車し、茂市駅の観察をした。同行の仲間は「宮古まで乗ればいいのに。」と言ってくれたが、この茂市を観察したかったのと、宮古ではたった5分の接続、というより折り返しであったため、あまり気のりしなかった。せっかくの御言葉ではあったが、私は茂市駅をじっくり観察した。1時間オーバーの待ち合わせ時間であったが、やがてやって来た山田線・盛岡行きの列車は「満員御礼」。座席の余地が全く無く、素直に宮古まで行っていればなぁとの思いがふと過った。

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(これは以前に紹介した、私が所有する岩泉線の一枚。岩泉駅のホームからはこんな景色が見える。1983年8月に訪問。)

しかし立席ながら「大志田」「浅岸」等のスイッチバック跡はしっかり確認。というより、新幹線開通に併せCTC化による合理化でスイッチバックが無くなった直後であった。まだまだホームやレールもしっかり残っており、今でも列車がやってきそうな感じでもあった。
そんな駅も今は「冬眠」してしまい「秘境駅」の名前にふさわしい佇まいとなってしまった。

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(秘境駅として有名な押角。かつてはスイッチバック駅であったが、若干まだ痕跡が確認できる。画像はウィキペディアより。)

岩泉線の余命もあとわずか・・・というより実質「廃止」となってしまった岩泉線は、かつて小本までの延伸計画があった。もし繋がっていたら、当然運命もまた違っていたであろう。しかしこのご時世、存続するにはかなりの労力が必要とし、結局「同じ道」と辿っていたかもしれない。しかし私たちはこの岩泉線の歴史の「生き証人」としてこれからも語り継いでいく事であろう。そしてその勇姿をしっかりと記憶に刻み込んだ時、岩泉線の真価が「進化」し「深化」していく事であろう。



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No title

こんばんは。
2007年から鉄道の旅を始めた僕なんですが、
岩泉線、結局いちども乗れないまま廃線、ということになりそうです(泣)。
震災とも関係なく、なし崩し的に「はい、もうアウト」っていうのは
何とも無情な感覚です…。
こうして「記憶」がちゃんと存在していらっしゃるダイヤモンド☆トナカイさんが羨ましい!

Re: kyo-to様

コメントありがとうございます!!

2007年から鉄道の旅をはじめられたのですか?偶然ながら、実は私も2007年頃から鉄道の旅を「再開」したのです。私の場合、1984年頃からしばらく鉄道を「お休み」していました。約23年のブランクの後に再会した列車たちは、国鉄時代とは全く違う斬新なデザインの車両ばかりで最初は戸惑いましたが、その中でも「昭和」「国鉄」とも再会できたことは非常に大きな「励み」となり「再開」に向けていいスタートを切れました。そして現在に至ってますが・・・・

岩泉線は私が中学3年の時に「東北ワイド周遊券」を使い一人旅(厳密に言うと後輩が所々でスポット参戦)で8日間かけて周った時のものです。それこそ「仙石線」もこの時の旅で制覇しました。
当時は岩泉線のような「盲腸線」がたくさんありましたが、今の時代に岩泉線が残っていたのは奇跡に近かったですね。
やはり「乗れる時に乗る」のが一番いいのかもしれません。私もかつての「北海道」や「北九州」の廃止路線は、実は未制覇ですので・・・
プロフィール

ダイヤモンド☆トナカイ

Author:ダイヤモンド☆トナカイ
所在地:神奈川県湘南地区

〇2013年6月11日、北陸新幹線長野駅にてJR全線制覇いたしました(当時)。
国内の鉄道は、沖縄の「ゆいレール」を残し全線制覇しました。(とは言うものの、2015年3月の北陸新幹線延伸によりJR全線制覇は「ベルト返上」しました)

★ ブログ記事の「リメイク版」は、以前にホームページで紹介した旅日記をブログでリメイクしたものです。


◎ブログの登場人物

★ ダイナミック☆トナカイ
・・・中学時代の後輩で、2013年に約30年振りに再会を果たした。数多くの写真を提供していただいた「盟友」でもある。

★ おさる・・・かつて私がバンド活動をしていた時のメンバーで、鉄道復活のきっかけを作ってくれた人物。彼とは「秘境駅」を数回訪問した「親友」でもある。

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