どうですか、お客さん!
2013-11-23
九州新幹線(鹿児島ルート)の全線が2011年3月に全通した。寝台特急のかつての愛称「さくら」「みずほ」が蘇った。私は2011年8月、九州の鉄道未乗線区間をすべて制覇するために旅立った。4日間の行程の中、途中2日目は豪雨にて肥薩線の一部が運転見合わせとなった・・・予定を変更して何とか持ちこたえたが、最終日の4日目は観光色を強くして「旅」らしさを前面に出す計画を企てた。博多から東京目指して飛行機を既に手配してあるが、観光色を前面に出した長崎から博多目指して「かもめ」に乗る計画。どうせなら最終日だし豪華に行こうじゃないか!と、周遊券のため特急の自由席には料金がかからないがあえて別料金を支払い「グリーン個室」を手配した。結論から言うと、ハッキリ言っていい!私の旅の計画の判断に間違えは無かったのだ。
ということで、若干順を追って紹介していきたい。九州新幹線全通にあたって、鹿児島本線の特急として活躍していた「リレーつばめ」「有明」の担当車両787系が余剰となってしまった。そのため、日豊本線の宮崎~鹿児島中央間で活躍している「きりしま」など、旧国鉄車両の485系を使用しているものは787系に置き換えられた。そのほか「ソニック」「かもめ」など、既存の特急にも787系が割り当てられ、長崎本線に至っては従来の「白いかもめ」に加え、787系の「かもめ」が誕生した。

(長崎駅よりかつては貨物線が伸びていたが、現在は無くなっており、ホームの先の空間には大きな商業施設がある。お土産はもちろん、「西友」も入居しており、博多に向かう列車に乗る前に「飲料」等を購入するには重宝する。)
私にとってこの出来事は若干革命的であった!車両の脇には「つばめ」のマークがしっかりと。しかし列車は「かもめ」である。九州らしくて微笑ましいではないか。私は14:53発の長崎発博多行「かもめ28号」に乗り長崎より博多を目指して帰路へ着いた。わざわざ4人用グリーン個室を二人で使用するように手配したが、これはほんの思いつきの後付であり、事前に綿密に計画した事柄ではなかったが、やはりこの選択に間違えは無かったようだ!乗車する長崎駅では妻が興奮しっ放しで「えっ、私たちこれに乗るの?!」みたいに落ち着きが無く、これから起こる出来事に、若干夢見心地の気配さえ感じた。
私は「ちょっと写真を撮ってくる」と787系かもめを満遍なくカメラに収めまくった。そしてようやく自分の「座席」に戻った。787系のグリーン個室を簡単に紹介しておくと、4人用のため当然4つの座席があるのだが、L字型の座席は三人用と、一人用の座席がひとつの計4つの座席がある。座席に囲まれるように中央に折りたたみ式のテーブルがあり、全体的に「カラオケボックス」の印象だ。長崎で停車中の際には妻が「何か、みんな通る人が物珍しそうに覗いていくんだけど・・・」と若干恥ずかしげな様子であったが、これぞ「どうですか、お客さん!」ではないか!4人用を2人で使用する贅沢・・・「夏の終わりの蝉時雨」なんて言葉があるが、8月も下旬となったのに暑さは納まらない。近い将来、移転の計画のある長崎駅。次回来る時は、新幹線の長崎ルートも開通し高架駅に変身しているであろう長崎駅に別れを告げた。

(今回はグリーン車にある「個室」でお世話になる。絵は「つばめ」であるが表示は「かもめ」。何か妙だ。)
しばらくすると「ドアをノック」、車内販売だ。「お飲み物、お食事などご用意してまいりました。御用はございますか?」。先日の新幹線でコーヒー一杯100円券を2枚持っていたのですかさず渡した。「後ほど参ります」。私は車内を一回りしてから来るものと思い、汗だくになった服の着替えをした。これも個室ならではの行為(更衣?)ではないか!たまたま長崎本線の浦上~喜々津の新線ルートを経由していたためトンネルが多く、着替えるにはちょうど良い形となったが、ちょうど「生まれたままの姿」状態の時に再び「ドアをノック」!。当然、ドアを開けたら「軽犯罪法違反」となるであろうし、車内販売の女性の従業員も、中年男児の生まれたままの姿に若干戸惑いを感じるであろう。「ちょっと待っていただけますか?」。ドアの向こうの販売員は5分10分に感じたであろう。時間にして30秒くらいであったが、私のとっては実にスリリングなひと時であった・・・着替えが完成し販売員を招きいれると、本格的な香り漂うコーヒーが登場。恐らくJR九州車内販売の自慢の逸品であろう。しかも100円で堪能できたわけだから、これは歴史に残る1ページになりそうだ。

(写っているのは私ではないが(妻)、一応「肖像権」の関係から一部画像を編集した。車内はまるで「カラオケボックス」の様だ。)
座るところによっては冷房の効き具合が若干違うため、勿論冷房の効きのいいところを選択し「アルコール」を抜かりなく注いだが、私以上に妻が必要以上にハシャギまくり落ち着く暇も無い。肥前鹿島では「白いかもめ」とすれ違い。ここは単線区間であることをすっかり忘れていた。そして佐賀では主要駅であるかのごとく、若干の乗降客があったが「個室」の我々はまったく「他人事」であった。やがて長崎本線のニューフェイス「新鳥栖」に到着。在来線の駅は無人の様だが、新幹線からの乗り換え客と思われる乗客がかなりの数ホームにいた。
もうすぐ「博多」だ。考えてみれば、つばめ車両の「かもめ」であるが、かもめはかもめ。第二の人生を歩き出した787系の表情も全然明るい。まだまだ「年金生活」に入るには若すぎるであろうグレーの車体は、これからやてくるであろう「第三の人生」「第四の人生」に向けての「初めの一歩」を踏み出したのかも知れない。

(肥前鹿島で「白」と交換(上)。九州各地に散らばった787系は、第二の人生を送るには早すぎる(下)。)


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ということで、若干順を追って紹介していきたい。九州新幹線全通にあたって、鹿児島本線の特急として活躍していた「リレーつばめ」「有明」の担当車両787系が余剰となってしまった。そのため、日豊本線の宮崎~鹿児島中央間で活躍している「きりしま」など、旧国鉄車両の485系を使用しているものは787系に置き換えられた。そのほか「ソニック」「かもめ」など、既存の特急にも787系が割り当てられ、長崎本線に至っては従来の「白いかもめ」に加え、787系の「かもめ」が誕生した。

(長崎駅よりかつては貨物線が伸びていたが、現在は無くなっており、ホームの先の空間には大きな商業施設がある。お土産はもちろん、「西友」も入居しており、博多に向かう列車に乗る前に「飲料」等を購入するには重宝する。)
私にとってこの出来事は若干革命的であった!車両の脇には「つばめ」のマークがしっかりと。しかし列車は「かもめ」である。九州らしくて微笑ましいではないか。私は14:53発の長崎発博多行「かもめ28号」に乗り長崎より博多を目指して帰路へ着いた。わざわざ4人用グリーン個室を二人で使用するように手配したが、これはほんの思いつきの後付であり、事前に綿密に計画した事柄ではなかったが、やはりこの選択に間違えは無かったようだ!乗車する長崎駅では妻が興奮しっ放しで「えっ、私たちこれに乗るの?!」みたいに落ち着きが無く、これから起こる出来事に、若干夢見心地の気配さえ感じた。
私は「ちょっと写真を撮ってくる」と787系かもめを満遍なくカメラに収めまくった。そしてようやく自分の「座席」に戻った。787系のグリーン個室を簡単に紹介しておくと、4人用のため当然4つの座席があるのだが、L字型の座席は三人用と、一人用の座席がひとつの計4つの座席がある。座席に囲まれるように中央に折りたたみ式のテーブルがあり、全体的に「カラオケボックス」の印象だ。長崎で停車中の際には妻が「何か、みんな通る人が物珍しそうに覗いていくんだけど・・・」と若干恥ずかしげな様子であったが、これぞ「どうですか、お客さん!」ではないか!4人用を2人で使用する贅沢・・・「夏の終わりの蝉時雨」なんて言葉があるが、8月も下旬となったのに暑さは納まらない。近い将来、移転の計画のある長崎駅。次回来る時は、新幹線の長崎ルートも開通し高架駅に変身しているであろう長崎駅に別れを告げた。

(今回はグリーン車にある「個室」でお世話になる。絵は「つばめ」であるが表示は「かもめ」。何か妙だ。)
しばらくすると「ドアをノック」、車内販売だ。「お飲み物、お食事などご用意してまいりました。御用はございますか?」。先日の新幹線でコーヒー一杯100円券を2枚持っていたのですかさず渡した。「後ほど参ります」。私は車内を一回りしてから来るものと思い、汗だくになった服の着替えをした。これも個室ならではの行為(更衣?)ではないか!たまたま長崎本線の浦上~喜々津の新線ルートを経由していたためトンネルが多く、着替えるにはちょうど良い形となったが、ちょうど「生まれたままの姿」状態の時に再び「ドアをノック」!。当然、ドアを開けたら「軽犯罪法違反」となるであろうし、車内販売の女性の従業員も、中年男児の生まれたままの姿に若干戸惑いを感じるであろう。「ちょっと待っていただけますか?」。ドアの向こうの販売員は5分10分に感じたであろう。時間にして30秒くらいであったが、私のとっては実にスリリングなひと時であった・・・着替えが完成し販売員を招きいれると、本格的な香り漂うコーヒーが登場。恐らくJR九州車内販売の自慢の逸品であろう。しかも100円で堪能できたわけだから、これは歴史に残る1ページになりそうだ。

(写っているのは私ではないが(妻)、一応「肖像権」の関係から一部画像を編集した。車内はまるで「カラオケボックス」の様だ。)
座るところによっては冷房の効き具合が若干違うため、勿論冷房の効きのいいところを選択し「アルコール」を抜かりなく注いだが、私以上に妻が必要以上にハシャギまくり落ち着く暇も無い。肥前鹿島では「白いかもめ」とすれ違い。ここは単線区間であることをすっかり忘れていた。そして佐賀では主要駅であるかのごとく、若干の乗降客があったが「個室」の我々はまったく「他人事」であった。やがて長崎本線のニューフェイス「新鳥栖」に到着。在来線の駅は無人の様だが、新幹線からの乗り換え客と思われる乗客がかなりの数ホームにいた。
もうすぐ「博多」だ。考えてみれば、つばめ車両の「かもめ」であるが、かもめはかもめ。第二の人生を歩き出した787系の表情も全然明るい。まだまだ「年金生活」に入るには若すぎるであろうグレーの車体は、これからやてくるであろう「第三の人生」「第四の人生」に向けての「初めの一歩」を踏み出したのかも知れない。

(肥前鹿島で「白」と交換(上)。九州各地に散らばった787系は、第二の人生を送るには早すぎる(下)。)


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