ダイナミックなスイッチバック・・・小田急線・藤沢駅
2013-11-25
自慢ではないが、私は根っからの「湘南ボーイ」である。神奈川県は茅ヶ崎で生まれ寒川町で育ったが、現在は本厚木駅が最寄り駅となっている。寒川時代は、このブログでも散々紹介しているが「西寒川」の駅前で10年位過ごしたことがある。その暮らしが「現在の私」を決定付けたであろう。
ただ、茅ヶ崎はともかく、寒川を「湘南」と呼べるかどうか、若干疑問が残る所であるが・・・そもそも「湘南」とはどういう「地区」を指すのであろう。一応、得意の「ウィキペディア」で確認してみた。

(小田急線・藤沢駅は全国でも珍しい複線のスイッチバック式駅である。)
「湘南(しょうなん)は、神奈川県の相模湾沿岸地方を指す名称である。語源は、かつて中国に存在した長沙国湘南県で、現在の湖南省南部地域の地名である」
となっているが、皆さんは「湘南」をどういう印象をお持ちであろうか?現在の京浜急行の前身は「湘南電気鉄道」である。が、基本「湘南」らしい地域を走っている印象がない。なのになぜ「湘南」が付いているのか・・・その昔、現在の金沢文庫付近にある砂浜の海岸付近の事を「湘南」と呼んだそうだ。このことはウィキペディアには記されていない。「逗子・葉山」を通る予定と言う事ももちろんあったであろうが、どうやら「湘南電気鉄道」の名称の「原点」がこの砂浜の地区にあるらしい。現在の「湘南」のイメージからはかなりかけ離れた場所であるが、湘南電気鉄道の「ルーツ」がなんとなくわかるような気がする。


(小田急・藤沢駅は頭端式ホームである。つまりロマンスカーを含む全列車が停車する事になる。)
そんな湘南地区に住んでいる私は、小学校時代、ものすごく気になっていた駅があった。それは藤沢駅である。東海道線のそれではない。気になるのは小田急側の方である。小田急線は全線複線化されている。そんな藤沢駅はなんと全列車が停車する複線のスイッチバック駅である。一体どんな配線になっているのかと、藤沢に行くたびによく線路を眺めたものだ。だが、解読してみると意外に「シンプル」である事に気付かされた。複線同士で藤沢駅付近にやってきた両線は、上りの線路のみYの字風に内側で一本にまとまる。外側には下り線が上り線と並行してホームに入る。つまり3本になってホームに入ると言う事だ。そしてその3本の線路を3つのダブルクロッシングが実に巧妙に処理するというシステムだ。

(複線スイッチバックというとさぞかし複雑であろうと思ていたが、意外にシンプル。3つのダブルクロッシングで巧みに処理。)
若干見難いが、私の略図を参考にしていただきたい。ご覧の通り、実に巧みな配線処理であることが分かる。とはいうものの、開業当時からほとんど変わらずの姿は、輸送量が増えた現在、果たして対応できているのであろうか?
近年に登場した「快速急行」は藤沢以南には行かず、全て藤沢止まりとなる。これは藤沢以南の駅が10両編成の列車が対応できるホームがないため、どうしても藤沢止まりにしなければならない結果である。
私個人としては、藤沢~片瀬江ノ島を区間運転にして、新宿から来る列車は全て藤沢止まりにすれば運用もかなりスリムになるのではと思うが、現行ダイヤでは各駅停車をはじめ各列車のほとんどが藤沢を「途中駅」のように律儀にスイッチバックしていく。ホームの長さの関係から1番線のみが10両編成の列車が入線できることを考えるとやはり手狭な印象を否定できない。

(私の幼少時代からほとんど変わっていないホームの佇まい。「頭端式ホームマニア」っているのであろうか?もしおられるならマニアにはたまらない駅のひとつであろう。)
そもそもなぜスイッチバックの形になったかはこちらを参照していただくと非常に良くわかると思うが、現在の藤沢駅の状況を考えると、ホームの延伸や増設は100%無理である。そのため「地下化」か現在の東海道線との交点の辺りに駅を新設するか、どちらか以外に方法は考えられない。しかしながらどちらにしても現実的ではないので将来もこのままの姿で残るであろう。

(ホーム延伸工事の結果、ダブルクロスのすぐそばまでホームが来ている。)
湘南と言えば「海」のイメージが強いが、気が付けば、身近にもこんなに魅力のある「駅」がある。現在の小田急・藤沢駅は、約16万人の人々が乗降している。JRは20万人近く利用があり、あわせて36万人が1日にこの駅を利用している。プラス江ノ電の1万6千人を含めると実に「駅」として機能している数字だ。
「海」のイメージが強い湘南に在住する私は、海とは全く違う事を頭に描いていた少年であった・・・

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ただ、茅ヶ崎はともかく、寒川を「湘南」と呼べるかどうか、若干疑問が残る所であるが・・・そもそも「湘南」とはどういう「地区」を指すのであろう。一応、得意の「ウィキペディア」で確認してみた。

(小田急線・藤沢駅は全国でも珍しい複線のスイッチバック式駅である。)
「湘南(しょうなん)は、神奈川県の相模湾沿岸地方を指す名称である。語源は、かつて中国に存在した長沙国湘南県で、現在の湖南省南部地域の地名である」
となっているが、皆さんは「湘南」をどういう印象をお持ちであろうか?現在の京浜急行の前身は「湘南電気鉄道」である。が、基本「湘南」らしい地域を走っている印象がない。なのになぜ「湘南」が付いているのか・・・その昔、現在の金沢文庫付近にある砂浜の海岸付近の事を「湘南」と呼んだそうだ。このことはウィキペディアには記されていない。「逗子・葉山」を通る予定と言う事ももちろんあったであろうが、どうやら「湘南電気鉄道」の名称の「原点」がこの砂浜の地区にあるらしい。現在の「湘南」のイメージからはかなりかけ離れた場所であるが、湘南電気鉄道の「ルーツ」がなんとなくわかるような気がする。


(小田急・藤沢駅は頭端式ホームである。つまりロマンスカーを含む全列車が停車する事になる。)
そんな湘南地区に住んでいる私は、小学校時代、ものすごく気になっていた駅があった。それは藤沢駅である。東海道線のそれではない。気になるのは小田急側の方である。小田急線は全線複線化されている。そんな藤沢駅はなんと全列車が停車する複線のスイッチバック駅である。一体どんな配線になっているのかと、藤沢に行くたびによく線路を眺めたものだ。だが、解読してみると意外に「シンプル」である事に気付かされた。複線同士で藤沢駅付近にやってきた両線は、上りの線路のみYの字風に内側で一本にまとまる。外側には下り線が上り線と並行してホームに入る。つまり3本になってホームに入ると言う事だ。そしてその3本の線路を3つのダブルクロッシングが実に巧妙に処理するというシステムだ。

(複線スイッチバックというとさぞかし複雑であろうと思ていたが、意外にシンプル。3つのダブルクロッシングで巧みに処理。)
若干見難いが、私の略図を参考にしていただきたい。ご覧の通り、実に巧みな配線処理であることが分かる。とはいうものの、開業当時からほとんど変わらずの姿は、輸送量が増えた現在、果たして対応できているのであろうか?
近年に登場した「快速急行」は藤沢以南には行かず、全て藤沢止まりとなる。これは藤沢以南の駅が10両編成の列車が対応できるホームがないため、どうしても藤沢止まりにしなければならない結果である。
私個人としては、藤沢~片瀬江ノ島を区間運転にして、新宿から来る列車は全て藤沢止まりにすれば運用もかなりスリムになるのではと思うが、現行ダイヤでは各駅停車をはじめ各列車のほとんどが藤沢を「途中駅」のように律儀にスイッチバックしていく。ホームの長さの関係から1番線のみが10両編成の列車が入線できることを考えるとやはり手狭な印象を否定できない。

(私の幼少時代からほとんど変わっていないホームの佇まい。「頭端式ホームマニア」っているのであろうか?もしおられるならマニアにはたまらない駅のひとつであろう。)
そもそもなぜスイッチバックの形になったかはこちらを参照していただくと非常に良くわかると思うが、現在の藤沢駅の状況を考えると、ホームの延伸や増設は100%無理である。そのため「地下化」か現在の東海道線との交点の辺りに駅を新設するか、どちらか以外に方法は考えられない。しかしながらどちらにしても現実的ではないので将来もこのままの姿で残るであろう。

(ホーム延伸工事の結果、ダブルクロスのすぐそばまでホームが来ている。)
湘南と言えば「海」のイメージが強いが、気が付けば、身近にもこんなに魅力のある「駅」がある。現在の小田急・藤沢駅は、約16万人の人々が乗降している。JRは20万人近く利用があり、あわせて36万人が1日にこの駅を利用している。プラス江ノ電の1万6千人を含めると実に「駅」として機能している数字だ。
「海」のイメージが強い湘南に在住する私は、海とは全く違う事を頭に描いていた少年であった・・・

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コメント
小田急江ノ島線には川を渡る橋梁がありませんね
SAKA様
コメントありがとうございます。
今年いっぱい多忙につきブログ管理に時間を取れず、コメント返し遅れております。
確かにご指摘のように、小田急江ノ島線には川を渡る橋梁はありませんね。地形的に引地川と境川に挟まれた場所にレールがあるため自然とそうなってしまいますが「登山電車」でもないのにスイッチバックする藤沢駅も不思議です。もちろん歴史的背景の理由になりますが、何れにしても昔の面影を引きずっているため藤沢以南ではやはり制約があり、小田急も苦労しているみたいですね。
今年いっぱい多忙につきブログ管理に時間を取れず、コメント返し遅れております。
確かにご指摘のように、小田急江ノ島線には川を渡る橋梁はありませんね。地形的に引地川と境川に挟まれた場所にレールがあるため自然とそうなってしまいますが「登山電車」でもないのにスイッチバックする藤沢駅も不思議です。もちろん歴史的背景の理由になりますが、何れにしても昔の面影を引きずっているため藤沢以南ではやはり制約があり、小田急も苦労しているみたいですね。
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不思議です。