北海道全線制覇の時⑤
2014-05-21
「日本で一番好きな路線はどこですか?」と問われ、あなたなら何と答えるであろうか。迷わず「石勝線」と答える私は異色の存在であろうか?しかも旧・夕張線の区間ではなく、新夕張~新得の新線区間だ。これは以前にも紹介し重複してしまう事柄であるが、1981年10月、突然姿を現した「石勝線」は、私にとって、まるで魔法にでもかけられたような感じであった。それこそサマンサが口元を「リルリルリ」と左右に動かしたら突然石勝線が現れた・・・くらいの出来事であった(ちょっと引用が古いが・・・)。全く予備知識や事前情報などない。まだ中学生で鉄道誌などは殆ど読んでおらず、全く知らなかったが、ある日、ダイヤ改正で時刻表を購入したら突然「石勝線」が現れていたのだから。

(石勝高原改め「トマム」。石勝高原時代と決定的に違うのは「リゾート」の拠点駅となった事だ。長い跨線橋は「リゾート」へとつながる連絡橋だ。)
私が初めて石勝線を訪問したのは1983年10月である。ちょうど白糠線が廃止との情報を聞き、学校行事の代休絡みの連休を利用してひとり旅立った時である。車窓に映る「大自然」は、まるで人間の営みなど見向きもしない、ほとんど「ジャングル」のような佇まいであった。「佇まい」とは、いささか表現がおかしいが、まるで人を寄せ付けないような「オーラ」を放つ一方、赤や黄色で染まる山肌は、季節柄車窓を賑やかにしてくれる。

(石勝線の新線区間にはポイント部分に「スノーシェルター」が装備されている。当時の最先端技術を惜しみなく披露しているが、なんと一基ウン億円相当らしい!)
季節感が無い私でもいささか感心してしまうほどの風景であるが、やはりこれだけの場所にレールを敷くと言う事は、さぞかし難工事であったろう。最初に調査をした人々は、ヒグマや蚋、虻などにやられやしなかったのかと心配してしまう。いや、何度も危ない目にあったであろう。それでも鉄道にかける「情熱」には本当に頭がさがる思いである。
新得から、そんな思いを抱く私の一番好きな鉄道路線「石勝線」で今夜の宿「トマム」に向かう。1992年にも実は石勝線を訪れているが、その時はレールファンを休業していた。とは言え当然知識はあるのでこの石勝線に乗るのがいささか楽しみであった。その時はスキーでトマムにやって来たのだが、やはり当時はバブルの絶頂期。「リゾート」などの言葉が流行しており、弱冠20代の私もその波に乗っていた。

(ツインタワーからはゲレンデが一望できる。全体的にフラットな斜面はビギナー向きであろう。)
それ以来の訪問であるトマムであるが、あこがれていた「ツインタワー」に宿泊。その模様は当ブログ「石勝線への招待」でも詳しく紹介している・・・と、本当はもっと石勝線に触れていたいのだが、石勝線の話をすると恐らく紙面が足りなくなるので次へ進もう。
翌朝トマムから釧路目指して「スーパー」なる「おおぞら」に乗り根室本線に合流する。そういえば、こんな清々しい朝は初めてだ。若干と言うか、かなりの銀世界であるが、青く染まった空は私に「列車に乗れ」と誘っているようだ。そんな根室本線の中心的存在なのが帯広であろう。現在ではすっかり高架化されスリムになったが、かつての地上時代には士幌線と広尾線を分岐していた。3面5線のホームには頻繁ではないが列車が行き来するたびににぎわいを見せていた事であろう。現在もそれに変わりはないが、近代化された駅は、なんだか宮崎駅と勘違いしてしまいそうだ。そう、ちょうど静岡と浜松のような関係か。下車してみたかったが、わずか30秒停車であったので出入口から本当に「一歩」足を出しただけで終わってしまった。

(トマム駅の切符売り場は閉鎖されているが「リゾート」側のインフォメーションセンターにはみどりの窓口がある。)
ワインで有名な池田を過ぎると、やがて終点の釧路に到着。今夜はここに宿泊予定であるが、まだ12時前である。これから根室に向かい「日本最東端」目指して更に列車に揺られていく。

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私が初めて石勝線を訪問したのは1983年10月である。ちょうど白糠線が廃止との情報を聞き、学校行事の代休絡みの連休を利用してひとり旅立った時である。車窓に映る「大自然」は、まるで人間の営みなど見向きもしない、ほとんど「ジャングル」のような佇まいであった。「佇まい」とは、いささか表現がおかしいが、まるで人を寄せ付けないような「オーラ」を放つ一方、赤や黄色で染まる山肌は、季節柄車窓を賑やかにしてくれる。

(石勝線の新線区間にはポイント部分に「スノーシェルター」が装備されている。当時の最先端技術を惜しみなく披露しているが、なんと一基ウン億円相当らしい!)
季節感が無い私でもいささか感心してしまうほどの風景であるが、やはりこれだけの場所にレールを敷くと言う事は、さぞかし難工事であったろう。最初に調査をした人々は、ヒグマや蚋、虻などにやられやしなかったのかと心配してしまう。いや、何度も危ない目にあったであろう。それでも鉄道にかける「情熱」には本当に頭がさがる思いである。
新得から、そんな思いを抱く私の一番好きな鉄道路線「石勝線」で今夜の宿「トマム」に向かう。1992年にも実は石勝線を訪れているが、その時はレールファンを休業していた。とは言え当然知識はあるのでこの石勝線に乗るのがいささか楽しみであった。その時はスキーでトマムにやって来たのだが、やはり当時はバブルの絶頂期。「リゾート」などの言葉が流行しており、弱冠20代の私もその波に乗っていた。

(ツインタワーからはゲレンデが一望できる。全体的にフラットな斜面はビギナー向きであろう。)
それ以来の訪問であるトマムであるが、あこがれていた「ツインタワー」に宿泊。その模様は当ブログ「石勝線への招待」でも詳しく紹介している・・・と、本当はもっと石勝線に触れていたいのだが、石勝線の話をすると恐らく紙面が足りなくなるので次へ進もう。
翌朝トマムから釧路目指して「スーパー」なる「おおぞら」に乗り根室本線に合流する。そういえば、こんな清々しい朝は初めてだ。若干と言うか、かなりの銀世界であるが、青く染まった空は私に「列車に乗れ」と誘っているようだ。そんな根室本線の中心的存在なのが帯広であろう。現在ではすっかり高架化されスリムになったが、かつての地上時代には士幌線と広尾線を分岐していた。3面5線のホームには頻繁ではないが列車が行き来するたびににぎわいを見せていた事であろう。現在もそれに変わりはないが、近代化された駅は、なんだか宮崎駅と勘違いしてしまいそうだ。そう、ちょうど静岡と浜松のような関係か。下車してみたかったが、わずか30秒停車であったので出入口から本当に「一歩」足を出しただけで終わってしまった。

(トマム駅の切符売り場は閉鎖されているが「リゾート」側のインフォメーションセンターにはみどりの窓口がある。)
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