青葉城の恋唄②
2014-01-31

(面白山高原駅では、冬季にはスキー場がお出迎え。訪問手段が鉄道のみと言う立地条件であるが、冬季以外では他の交通手段でも訪問可能。)
かなり吹雪いてきた印象の中、お隣「面白山高原」に到着する。かつては「面白山」と称し、仮乗降場であった。私の前回訪問時では臨時駅に昇格していたが「毎日営業の臨時駅」的な存在で常設駅同様に毎日列車が発着していたので、既に「臨時」の印象は無かった。現在の形になったのはJR化後であろう。そしてここはなんといってもシーズンには「東北のガーラ湯沢」と言われていいほどの印象を持つ(かも知れない)「面白山スノーパーク」が駅前にある。駅前がゲレンデでリフト乗り場がすぐそこにあり「広瀬香美」的な気分になる。このスキー場は車だと道路が冬季閉鎖されるため鉄道でしか訪問する手段は無い。または「徒歩」でも可能であろうが若干「ラッセル走行」をしなければならず、ゲレンデに到着する頃にはもうスキーをする体力は残っていないであろう。何だかスキー場版「尾盛」や「小和田」的な存在かも知れない。


(奥新川も前回訪問時の写真<1983年・下>が残っていた。山深い駅であり、若干秘境気味ている印象だ。)
「面白山」の名前の由来が何だか納得しそうな印象だが、隣の奥新川駅との間には「面白山信号場」があり列車交換が行われる。そして奥新川を過ぎると最大のハイライト「八ツ森」を通過する。現在の公式記録は「休止中」となっているが、2002年以来停車する列車は存在していないと聞く。某秘境駅訪問家が絶賛していたが、訪問時にはかなりの苦労があったようだ。そんな八ツ森も私の訪問時にはあっけなく2~3秒ほどで通過してしまいじっくりと観察できなかったが、駅名表と雪の積もったホームを確認。まだまだ取り壊されずに健在であった。


(八ツ森はこれが精一杯の撮影であった。だがメンテナスもしっかりと施され、とても休止中とは思えぬ雰囲気。)
仙山線は全国でも異色の路線で愛子を境に全く別の顔を見せる。山形側は「観光」、仙台側は「生活」となるが、特に県境付近では山越えとなるため秋口の紅葉の時期は見どころであろう。だが、枯葉や落ち葉によるスリップも発生し保線屋泣かせな面もある。しかしながら面白山付近では冬季以外は登山客の姿も目立ち、仙台と山形を結ぶ重要な路線であるとともに沿線各地の輸送にも役立っている。
作並駅では作並温泉の玄関口であるとともに「こけし」がお出迎えしてくれるが、鉄道以外の交通手段においても利便性はかつてより格段に進歩しているため鉄道での訪問客は限られる事であろう。
実は先ほど「交流電化」について触れたが、交流電化される前には作並~山寺は既に直流電化されており、交流電化の実験が行われる際に日本初の「デッドセクション」が設けられた駅でもある事は意外に知られていないかも知れない。有名処では「黒磯」「門司」等が思い浮かぶが、まさか作並が初とは私も知った当時は驚いた。仙山線での交流実験データはやがて新幹線などに活かされる事になるが、そんな歴史的に偉大な駅も普段はひっそりとしている。

(作並駅ではこけしがお出迎え。しかし作並温泉までは3キロ程離れており、駅からのアクセスはバスやタクシーが便利であろう。)
愛子から「別の顔を見せる」と述べたが、作並を出たころから若干住宅がチラホラ見えだしてくる。仙台に近付くにつれ生活色が濃くなっていく風景であるが、意外にも時間の経つのが早く感じて乗っていても飽きないのが仙山線の特徴であろう。31年振りに見る風景は、31年前より当然進化しているが、この山形~作並辺りまでの区間は進化の進行具合が若干緩やかな印象であった。

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