熊に逢ったらどうするか④ トマム(前編)

石勝線の新線区間にある「トマム」は私の好きな駅のひとつである。って、「あなた、変わっているね」と思う方もおられるであろう・・・私は石勝線の新線区間が一番好きな鉄道路線であることは以前からこのブログで述べている。今回の北海道の旅において石勝線の新線区間を満遍なく訪問、かねてからの願いが叶った感じであった。そして数多く点在する信号場にも訪問できてさぞご満悦であろう・・・とお思いかもしれないが、やはり今回のテーマである「熊」には細心の注意を常に払わなければならず精神的に疲労困憊であった。そんな中でもこの「トマム」はリゾート地として開発されバブル期には東京方面より臨時列車が運転されるほどであった。しかし周知の通り、トマムの「リゾート地」に関してはバブル崩壊により経営者が変わっているが現在もなおリゾート地として活躍しているのは素晴らしい。

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トマムの駅は開業当時「石勝高原」という駅名であったが、全くと言っていいほど付近に民家はなく、完全に「秘境駅」の仲間であったろう。だが、完全に将来を見越して設計された石勝線は、既に開業当時からこの地をリゾート地として開発計画があったであろうがために設置された駅と思われる。リゾートホテル開業時には現在の駅名に改称されたが、もともと「トマム」という駅名は隣のホロカ信号場が名乗っていた。
実際に地元の方の利用は限りなくゼロに近いと思われるが、やはりこの駅の利用者の主役は「星野リゾート」の利用者であろう。駅舎には将来の有人化に向けて切符売り場を設けてあるが、室内は固くカーテンで閉ざされているのは開業当初からと思われる。私にとってはかなり新しい部類の駅であるが、隣の占冠や新夕張などを含め既に開業から30年以上経過しているので設備の老朽化を否定できなかった。
とはいえ、星野リゾート側にはJRのインフォメーションセンターが設けられ、実質そちらがトマム駅の「駅舎」のような役割を果たし新夕張から職員がやってきて「みどりの窓口」の業務を行っている。
と、かなり「リゾート」と「生活」において差が見られる駅であるが、車で国道を走っていると意外にも国道沿いに民家が多い。とはいえ何十件の集落とかになっているわけではなく、どちらかというと点在しているような感じであるが、そこに生活があるのはやはりなんというかホッとするような気持ちである。

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今回の旅では、2009年以来に宿泊した「星野リゾート」と「トマム駅」の2回に分けて紹介したいが、私の初訪は1983年10月で停車したに過ぎず下車できなかった。実際に下車したのは1993年の1月で、会社の社員旅行時の自由行動で単独にてこの地に訪問した。当時は日帰りスキーを堪能したに過ぎず、しかもレールファン休業中であったので細かい記録はしていなかったが、もちろん知識はあり特別な存在であったので実に嬉しかったのを覚えている。そして社員旅行の最終日でもあったため帰りは直接新千歳空港へ列車で向かったが列車の到着が40分くらい遅れヒヤヒヤしたものだ。ちょうどその年の前年に新千歳空港駅が開業し、実質その時に乗車したのが千歳線の空港支線初制覇の時でもあった。


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こちらがトマム駅の駅舎。鉄道雑誌や実際の訪問などでご覧になられた方も多いであろう。私はもちろん石勝高原時代から知っているが、やはり開業より30年以上経過しところどころに老朽化が目立つようになって来た。しかし、依然としてリゾートの玄関口として活躍する姿は微笑ましい。



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そしてこちらがトマム駅のホーム陣。2面2線で相対式のホームは待避線や通過線が無くシンプルな構造。2014年現在「スーパーおおぞら4号」以外は全列車停車する。



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アルファリゾート(現・星野リゾート)トマムが開業した時に新設されたリゾートに繋がる跨線橋。その先にはインフォメーションセンターがあり、実質トマム駅の旅客業務を行っている。みどりの窓口もこちらに。



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こちらは本来の駅舎をホーム側から見たもの。保線職員の詰所が併設されていて「リゾート」とはかけ離れた現実を見ることができる。こうした「縁の下の力持ち」の活躍があってこそ、私たちは安心して列車でトマムにやってこれる。とは言うものの、近年ではJR北海道の「話題」が世間を賑わせている。何卒これからも頑張っていただきたい思いである。陰ながら応援してます!



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写真だとかなり難いが、背後にはライバルである自動車道がいる。近い将来に釧路まで到達すると増々JRとの競争が激化するであろう。いっそのこと電化してしまえばと思うが、私の全財産を提供しても全く足りないくらいの経費がかかると思われ、今後の課題となるのは間違いない。



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2番線側にあるもうひとつの出口。ここより新設された跨線橋を伝えばリソートに徒歩で行けるが、次回アップで後述する星野リゾートの「シャトルバス」が列車の到着時間に合わせこの階段を降りたところまで迎えに来てくれる。



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「特急乗車口」とは、ハッキリ言ってこの駅は特急列車しかやってこない。この段階で既に特異な駅であることがお分かりであろう。



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駅前に出てみた。ハッキリ言って「リゾート」以外文明を感じるものは何もない。ある意味「秘境駅」と認定しても良さそうだが・・・駅前からは幾寅方面と占冠の中心部へと向かう路線バスが発着している。こちらは本来の駅舎の方からの駅前広場から発着。



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1基1億円とも言われているスノーシェルター。石勝線最大の特徴はこのスノーシェルターの存在であろう。石勝線は開業時、当時最新の鉄道技術を惜しみなく使用。日本の鉄道技術の水準が「ここまで来たか」というものを魅せてくれた印象であった。



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本来の駅舎内はこんな感じ。以外に華奢な待合室であるが、こちらは完全に地元民仕様。後述する占冠駅の待合室の半分にも満たないであろう室内は、冬季には寒さや雪から我々を守ってくれる。



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これは載せるか載せないか迷ったが、ご覧の通りである。比較的新しい開業の割には意外にも「昭和」の面影たっぷりであった。



ということで私が一番好きな鉄道路線巡りはまだまだ続く。一応、バブル期より憧れていたトマムの宿泊施設への訪問は次章で紹介するとして、やはり普通に考えて「リゾート」がなければこのトマムも完全に信号場になっていた事であろう。確かに飯田線などの秘境駅的な場所も凄いと思うしレールが敷かれた時代が時代だけに建設においての苦労は今とは比べ物にならないはずだ。しかし私はこの石勝線の新線区間が非常に特異に映って仕方がない。何故かは分からないが、そのひとつには「特急列車しかやってこない」という環境に答えのひとつが隠されているような気がする。



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おはようございます。

ネットの鉄道サイトや雑誌でしか観たことありませんが
トマム駅は個人的に気になる駅です。

リゾート施設の建物が今の大都会の高層ビルみたいに見えるのは僕だけでしょうか。

まさかトマムと幾寅方面とバスで結ばれてるなんて信じられないです(驚)

今の時期の道内は新緑に青空がきれいな時期でしょうね。

burning s様

コメントありがとうございます。

<トマム駅は個人的に気になる駅です>とは、素晴らしいですね!私は開業当時からもちろん知ってますが、訪問したのは1983年10月、そして初めて下車したのは1993年1月でした。

私は石勝線の新線区間が一番好きな鉄道路線で、このトマムと占冠はある意味「憧れ」でした。トマムは既に3回下車してますが、占冠は今回の旅で初めて駅をじっくりと観察しました。後日にその模様をアップする予定ですがこの占冠村は「リゾート」と中央を除けばものすごい秘境です。特に先述している東オサワは間違いなく「野生」な感覚でしょう。

トマムと幾寅のバスは1993年の訪問時も1日2本で現在も変わってませんが、これは占冠地区から新得方面などの「街」に出るときは幾寅峠を越えて徒歩で3日位かけて移動していたと聞いたことありますがその名残でしょう。ちなみにトマムから落合は意外に近く、車で15分~20分くらいでした。途中に「上落合信号場」がありますが、今回私は車から詰所を見ただけで立ち寄らなかったので次回は是非訪問してみたいです。

次回のアップで「高層ビル」を紹介しますが、今の時期は本当に新緑が美しいです。そして石勝線のこれからの時期、つまり秋は本当に素晴らしいです。是非一度「リゾート」へお越しになってはいかがでしょう。
プロフィール

ダイヤモンド☆トナカイ

Author:ダイヤモンド☆トナカイ
創設:1969.03.09
所在地:神奈川県湘南地区

〇2013年6月11日、北陸新幹線長野駅にてJR全線制覇いたしました。
国内の鉄道は、沖縄の「ゆいレール」を残し全線制覇しました。(とは言うものの、2015年3月の北陸新幹線延伸によりJR全線制覇は「ベルト返上」しました)

★ ブログ記事の「リメイク版」は、以前にホームページで紹介した旅日記をブログでリメイクしたものです。


◎ブログの登場人物

★ ダイナミック☆トナカイ
・・・中学時代の後輩で、2013年に約30年振りに再会を果たした。数多くの写真を提供していただいた「盟友」でもある。

★ おさる・・・かつて私がバンド活動をしていた時のメンバーで、鉄道復活のきっかけを作ってくれた人物。彼とは「秘境駅」を数回訪問した「親友」でもある。

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