熊に逢ったらどうするか⑪ 川上
2014-09-12

国鉄時代の言い方で表現すると「池北線」にあったこの駅は、某秘境駅訪問家も熱心に記事を寄せている。特に「極寒体験」などは完全に彼の個性的感性で、レールファンの感性からは完全に外れ「別世界」であろう。旧・川上駅というと素敵な木造駅舎があるのは周知の事実であった。しかし・・・私の訪問した2014年6月には事情が変わっていた。なんと、旧・川上駅は完全に更地となっていたのだ!あの素敵な木造駅舎は完全に「伝説」となってしまった。
私は訪問前からの事前調査で国道沿いにある事は知っていた。そのため並走する道路からは駅舎をイメージしてれば比較的見つけやすいであろうと考えていた。どころが・・・危うく通りすぎてしまうところであった。 私の場合は「野生の勘」が働いて何とか気づいたが、なかなか見つけるのは困難な状況であった。
私の場合、代行して走る路線バスの停留所を確認しながら運転していたため「川上」のバス停をみつけた時に絶対に付近に旧・鉄道駅があると確信。そして確認に結びついたわけだが・・・肝心の駅舎が存在しなかった。
周囲は完全に人の気配は無い。時折、高速道路建設関係と思われるダンプが横切るが、はっきり言って車の通りがほとんど無い。国鉄時代から乗降客は多いとは言えなかったが、晩年は完全にゼロに近い状態を維持していたのであろう。
とは言え、現在は陸別駅の「りくべつ鉄道」が好評であり、ここ川上まで延長計画があると聞いた。そうすると、つまり「復活」ということになる!これは実に素晴らしい。という事は隣の「分線」も復活か?と思われるが、分線は見つけることができなかった。後のリサーチだと既にホームなどは撤去されているとの事。バス停は存在したが、付近を散策していると農業関係の方がずっとこちらを警戒していたような感じであった。特に悪いことをしていた訳ではないのだが、やはり私のような行動をする人物は「要注意」となってしまったのか・・・結局草木に覆われたレール跡はかつての勇姿を見せてくれなかった。が、しかし!付近には「りくべつ鉄道」の駅「百恋駅」なる乗降場が姿を現した。全く予備知識の無かった私は非常に驚いたが、イベントなども行われ僅かな区間ながら池北線が復活しているようだ。


国道の上下線に設置された川上停留所。そして旧・ふるさと銀河線もこの辺りにあったはずであるが・・・

と思ったら何やら更地に入っていく道路が!ここが旧・川上駅であったと確信。周辺は全く人の気配無し・・・


もう完璧にここが旧・川上駅であろう。あの木造駅舎を確認してみたかったが、残念ながらご覧の通り。


かつてのホームは自然の一部になろうとしていたが、微かに現役時代を確認できる。レールは既に撤去済であったが「りくべつ鉄道」の延伸があるとかつて聞いた事がある。果たして・・・


かつての駅名標はご覧の通り。そして待合室?と思われる小屋が存在感際立つ。



そして分線駅があったと思われる場所に移動した。ハッキリ言って全くその場所が確認できなかったが、多分この辺りであったろう。国道沿いにある看板付近を歩いていたら、農業関係者が私の方を遠方からずっと眺めていて警戒されてしまった。どうやら私のような「よそ者」は不審者に映るのであろうか・・・


しかしながら、やはり痛々しい姿になっている。「りくべつ鉄道」は川上までの延伸は期待できないのか?




分線を後にし、更に進むと「百恋駅」が待っていた。訪問時には全く予備知識が無かったため正直たまげた。川上寄り(一番下の写真)は更に北に向かいレールが伸びていたが・・・
この後私は旧・陸別駅に向った。こちらの方は予備知識が豊富であるため事情も知っている。正直言って現役時代よりも活気があるように思えたが、それより何より川上駅の駅舎がなくなっていたのは寂しい。というより、現役時代に訪問してみたかったという気持ちが今更になって湧いてきてしまった。しかしこうして廃線跡を辿っていると、現役時代はさぞかし地元の方々に愛されていたのだなという確認が出来た。とは言え、やはり自然豊かな沿線風景を眺めていると、とても鉄道としての「銭儲け」とは程遠い、遥か彼方の風景であろう。勿論、それは現在の「代行バス」にも言える事であるが、最近、内閣の人事も変わり総理は「地方の活性化」を訴えているが、総理はこの川上駅を見てなんと言うであろうか?

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コメント
廃線跡地
でむろい・まぁーちん 様
コメントありがとうございます。
先週、妻が手術等で入院していたしてなかなかPCに向かう時間が少なくなっていましたがようやく退院できて再開できるようになりました。と言っても記事の方はそれを想定して予約投稿でしたが・・・
さて、この「池北線」ですが、廃止されて約8年くらい経過しました。が、ところどころ保存状態が良く、特に陸別駅は往年の姿そのまま残っている感じです。そして川上駅ですが・・・残念ながら素晴らしい木造駅舎がかつてあったのですが現在はご覧の通りです。
廃線跡の写真集などは書泉などにも当然ありますが、私の家の近所の書店でもあります。が、現在はインターネットの時代。家にいながらにして欲しいものが手に入りますね。時代もかわりました。
先週、妻が手術等で入院していたしてなかなかPCに向かう時間が少なくなっていましたがようやく退院できて再開できるようになりました。と言っても記事の方はそれを想定して予約投稿でしたが・・・
さて、この「池北線」ですが、廃止されて約8年くらい経過しました。が、ところどころ保存状態が良く、特に陸別駅は往年の姿そのまま残っている感じです。そして川上駅ですが・・・残念ながら素晴らしい木造駅舎がかつてあったのですが現在はご覧の通りです。
廃線跡の写真集などは書泉などにも当然ありますが、私の家の近所の書店でもあります。が、現在はインターネットの時代。家にいながらにして欲しいものが手に入りますね。時代もかわりました。
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貴重というか、珍しい写真ばかりですね。
私は、こういう写真に惹かれますよ。
ハイテク車両とかを映した写真を載せても、何も感じない。
廃線跡地って、詳しい人が身近にいないと足を運ぶ機会がないので、こういう写真を簡単に見られる時代になった事を嬉しく思います。
都会の書店、書泉ブックマートとか行けば、こういう写真集、専門書は置いてあるんだろうけど。
工場敷地内への引き込み線を撤去した跡地を見られる程度です。
あの黒いタンク車両、見掛けなくなりましたね。
子供の時は、しょっちゅう見たのに。