レールファン復活後、初めての単独遠征⑥ 予讃線
2014-11-23
宇和島より予讃線に入る。宇和島と言えば「闘牛」や「養殖真鯛」で有名である。特に真鯛に関しては熊本産とともに市場やスーパーなどでもよくその銘柄を見かける。そんな愛媛県と香川県を結ぶ予讃線は四国ではとても重要な路線である。特に高松・岡山~松山(正確には伊予市)間は電化され特急も高速で走るようになった。しかし松山~宇和島間は昔ながらの非電化路線である。が、しかし私が前回の1984年に訪問した時と決定的に違うのは「内子線」であろう。


(宇和島からは「バイキン」に乗っていざ出陣。今や完全にJR四国の主役となったアンパンマンシリーズは、車内やシートもアンパンマン!)
1984年の訪問時の内子線は五郎より分岐し内子までコトコト走る典型的なローカル線に過ぎなかった。しかし1986年には伊予大洲(正確には伊予若宮信号場)~新谷間に新線を敷き、新たに向井原~内子間が建設され予讃線に組み込まるる形になり、実質「本線」に昇格した。私からすれば内子線に特急が走るシーンが信じられないが、現在の内子線の姿は全くの別物で、ほとんどが「新線」として建設されたようなものだ。そう考えるとなんとなく納得できるような感じだが・・・って、何を納得するのかは意味不明・・・

予讃線と内山線(予讃線・内子方面への建設時の路線名)を分岐する向井原。交換設備は無く、宇和島寄りで分岐する形をとる。)
それより、特急列車が内子線回りになったお陰で、旧来の本線であった伊予長浜などに特急列車はやてこなくなってしまった。そのため、あの独特の海岸風景が特急列車では見られない!しかしながら普通列車であればあの下灘にも訪問できるから、逆にある意味「価値」が出てきたかも知れない。むしろ現在、この区間は特異に煌くような気がしてならない。この辺りの事情を若いレールファンはどのように捉えているのであろうか?もちろん、物心ついてレールファンになった時には現在の形であったろうし、かつての内子線の姿を体験していないので見る感覚も違うであろう。

(2013年に訪問時の下灘。ご覧のように「海に一番近い」の名文句があるほどの素晴らしいロケーション。全国各地に「日本一」はあるが、ここも日本一を名乗っても全然納得する材料が揃いすぎている。ただ、特急列車がやってこなくなってしまったため交換設備などが全て撤去されてしまい棒線化されてしまった。)
と、宇和島から一気に話が飛んでしまったが、予讃線の景色で最大に目を引くのが「みかん」であろう。松山に向かう列車では進行方向左側は海、右側はみかんと、とても長閑な風景が続いていく。
ちなみに言い忘れていたが、宇和島から乗った列車は特急「宇和海」である。松山までの非電化区間(伊予市~松山は電化されているが)を担当する。宇和島~高松を特急で向かう際には松山で必ず乗り換えが発生する。松山ではほぼすべての列車がこの乗り換えが同一ホームで可能だ。が、しかし・・・例えば駅舎に接する1番線を使用する場合、片面ホームの端と端に列車を止めることになる。つまり乗り換えの際には前もって先頭車両に移動しなければ便が悪い。じゃないと事がスムーズに運ばないのは想像つくであろう。この時の旅は、この松山駅を単に乗り換え駅としての利用に過ぎなかったが、後年(2012年)にはここを宿泊の地として下車し「千と千尋の神隠し」の舞台にもなった「道後温泉」も訪問したし、何といってもYAZAWAフリークにはたまらない「古川屋台ソウヅ」にも詣(もうで)に行った。私にとってこの松山は非常に思い出深い街となっている。

(2013年訪問時の松山駅。写真左側にて、松山での特急列車はご覧のように1番線を使用し乗り換えに階段を使わないような配慮をしている。が、事前に事情を知っていないと、場合によってはとんでもなく長い距離を歩く乗り換えとなる。)
そんな松山を過ぎ、ラストスパートの高松に向かう。乗った列車は特急「いしづち」だ。カーブの度に列車が傾く「振り子式」と呼ばれる車両は実に新鮮であった。やはり観光だけでなくビジネスとしても利用者が多いのは車内を見れば一発でわかる。松山駅で買った駅弁を頬張りながら、暮れゆく海とみかん畑が遠ざかる景色を見つめていると、新しい予讃線の息吹きが勢いよく聞こえてくるような気がした。

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(宇和島からは「バイキン」に乗っていざ出陣。今や完全にJR四国の主役となったアンパンマンシリーズは、車内やシートもアンパンマン!)
1984年の訪問時の内子線は五郎より分岐し内子までコトコト走る典型的なローカル線に過ぎなかった。しかし1986年には伊予大洲(正確には伊予若宮信号場)~新谷間に新線を敷き、新たに向井原~内子間が建設され予讃線に組み込まるる形になり、実質「本線」に昇格した。私からすれば内子線に特急が走るシーンが信じられないが、現在の内子線の姿は全くの別物で、ほとんどが「新線」として建設されたようなものだ。そう考えるとなんとなく納得できるような感じだが・・・って、何を納得するのかは意味不明・・・

予讃線と内山線(予讃線・内子方面への建設時の路線名)を分岐する向井原。交換設備は無く、宇和島寄りで分岐する形をとる。)
それより、特急列車が内子線回りになったお陰で、旧来の本線であった伊予長浜などに特急列車はやてこなくなってしまった。そのため、あの独特の海岸風景が特急列車では見られない!しかしながら普通列車であればあの下灘にも訪問できるから、逆にある意味「価値」が出てきたかも知れない。むしろ現在、この区間は特異に煌くような気がしてならない。この辺りの事情を若いレールファンはどのように捉えているのであろうか?もちろん、物心ついてレールファンになった時には現在の形であったろうし、かつての内子線の姿を体験していないので見る感覚も違うであろう。

(2013年に訪問時の下灘。ご覧のように「海に一番近い」の名文句があるほどの素晴らしいロケーション。全国各地に「日本一」はあるが、ここも日本一を名乗っても全然納得する材料が揃いすぎている。ただ、特急列車がやってこなくなってしまったため交換設備などが全て撤去されてしまい棒線化されてしまった。)
と、宇和島から一気に話が飛んでしまったが、予讃線の景色で最大に目を引くのが「みかん」であろう。松山に向かう列車では進行方向左側は海、右側はみかんと、とても長閑な風景が続いていく。
ちなみに言い忘れていたが、宇和島から乗った列車は特急「宇和海」である。松山までの非電化区間(伊予市~松山は電化されているが)を担当する。宇和島~高松を特急で向かう際には松山で必ず乗り換えが発生する。松山ではほぼすべての列車がこの乗り換えが同一ホームで可能だ。が、しかし・・・例えば駅舎に接する1番線を使用する場合、片面ホームの端と端に列車を止めることになる。つまり乗り換えの際には前もって先頭車両に移動しなければ便が悪い。じゃないと事がスムーズに運ばないのは想像つくであろう。この時の旅は、この松山駅を単に乗り換え駅としての利用に過ぎなかったが、後年(2012年)にはここを宿泊の地として下車し「千と千尋の神隠し」の舞台にもなった「道後温泉」も訪問したし、何といってもYAZAWAフリークにはたまらない「古川屋台ソウヅ」にも詣(もうで)に行った。私にとってこの松山は非常に思い出深い街となっている。

(2013年訪問時の松山駅。写真左側にて、松山での特急列車はご覧のように1番線を使用し乗り換えに階段を使わないような配慮をしている。が、事前に事情を知っていないと、場合によってはとんでもなく長い距離を歩く乗り換えとなる。)
そんな松山を過ぎ、ラストスパートの高松に向かう。乗った列車は特急「いしづち」だ。カーブの度に列車が傾く「振り子式」と呼ばれる車両は実に新鮮であった。やはり観光だけでなくビジネスとしても利用者が多いのは車内を見れば一発でわかる。松山駅で買った駅弁を頬張りながら、暮れゆく海とみかん畑が遠ざかる景色を見つめていると、新しい予讃線の息吹きが勢いよく聞こえてくるような気がした。

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コメント
No title
リラ様
コメントありがとうございます。
ご令息様(?!)も下灘駅に訪問なさいましたか!レールファンはともかく、一般的にも地味に有名で、映画のロケとかに使用されています。特に「男はつらいよ」では第19作のオープニングで登場し、監督のレールファン振りがよく伝わってきます。
道後温泉は2012年にも再訪してますが「改築される」とは・・・残念ですね。日本を代表する温泉地なだけに、なるべくなら元祖の、というより原型の形を保ちつつリニューアルしてもらいたいものです。「そのまま残せ」とは言わないので・・・
ところで「アンパンマン」乗車なされましたか。アンパンマンはバリエーションがたくさんあって、私の場合は「バイキン」でしたが、アンパンマンやクリームパンダなど、なんとなく大人でも楽しめそうなバージョンが豊富です。
バリエーションは私のブログでも紹介してますので是非ご覧下さい。
http://4190koawazay.blog.fc2.com/blog-category-41.html
ご令息様(?!)も下灘駅に訪問なさいましたか!レールファンはともかく、一般的にも地味に有名で、映画のロケとかに使用されています。特に「男はつらいよ」では第19作のオープニングで登場し、監督のレールファン振りがよく伝わってきます。
道後温泉は2012年にも再訪してますが「改築される」とは・・・残念ですね。日本を代表する温泉地なだけに、なるべくなら元祖の、というより原型の形を保ちつつリニューアルしてもらいたいものです。「そのまま残せ」とは言わないので・・・
ところで「アンパンマン」乗車なされましたか。アンパンマンはバリエーションがたくさんあって、私の場合は「バイキン」でしたが、アンパンマンやクリームパンダなど、なんとなく大人でも楽しめそうなバージョンが豊富です。
バリエーションは私のブログでも紹介してますので是非ご覧下さい。
http://4190koawazay.blog.fc2.com/blog-category-41.html
No title
東京の京急電鉄と相模鉄道ではアンパンマン列車を走らせず、代わりに京急・相鉄では美少女戦士セーラームーン、京急ではフレッシュ・ハートキャッチ・スイート・スマイル・ドキドキ・ハピネスチャージ・GO!プリンセスの各プリキュアの電車を走らせるそうで、該当する編成では車内やシートにもセーラームーンやプリキュアが登場するそうです(京阪と富士急との間での機関車のトーマスの対決はあるがアンパンマンの対決は無く、1994年と1995年に京王帝都電鉄(現・京王電鉄)で8000系や今は無き6000系を使ってセーラームーンエクスプレスを走らせていたが、京急や相鉄がアンパンマン列車を走らせる予定はない)。
理由として、アンパンマンの作者のやなせたかしさんがなくなられたとかでアンパンマンの人気が落ち込んでいることと、アンパンマンのアニメで「顔がぬれて力が」というシーンがかつての京急1500形電車の脱線事故廃車や相鉄8000系電車の衝突事故廃車を連想させて不吉・不適切なことと、京急沿線にはアンパンマンがきらいでセーラームーンやプリキュア、相鉄沿線にはアンパンマンがきらいでセーラームーンが好きな人が多いためです。
理由として、アンパンマンの作者のやなせたかしさんがなくなられたとかでアンパンマンの人気が落ち込んでいることと、アンパンマンのアニメで「顔がぬれて力が」というシーンがかつての京急1500形電車の脱線事故廃車や相鉄8000系電車の衝突事故廃車を連想させて不吉・不適切なことと、京急沿線にはアンパンマンがきらいでセーラームーンやプリキュア、相鉄沿線にはアンパンマンがきらいでセーラームーンが好きな人が多いためです。
まいんど様
コメントありがとうございます。
ラッピングやキャラクターを使用するにも色々背景があり複雑ですね。特に相鉄は我が地元の列車で、特にかしわ台には親戚がいるので幼少時代には親戚宅から列車を眺めてました。
かしわ台の車庫には往年の車両が停泊してますが、地元民しかわからないような小道から入っていくとその車両達がいつでも拝めます。
京急や相鉄沿線ではアンパンマンの人気がそれほどでもないという事はコメントいただいて初めて知りましたが、確かに私の幼い甥なども最近はアンパンマンとは言わなくなってきましたね。とは言え、ドラえもんとともにずっと続いている国民的人気キャラですね。
ラッピングやキャラクターを使用するにも色々背景があり複雑ですね。特に相鉄は我が地元の列車で、特にかしわ台には親戚がいるので幼少時代には親戚宅から列車を眺めてました。
かしわ台の車庫には往年の車両が停泊してますが、地元民しかわからないような小道から入っていくとその車両達がいつでも拝めます。
京急や相鉄沿線ではアンパンマンの人気がそれほどでもないという事はコメントいただいて初めて知りましたが、確かに私の幼い甥なども最近はアンパンマンとは言わなくなってきましたね。とは言え、ドラえもんとともにずっと続いている国民的人気キャラですね。
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下灘駅の写真、息子も3年程前、同じ様な構図で撮っていました。私は行った事がないけれど、写真を見せてもらっていたので、懐かしく感じます。
「千と千尋の神隠し」の舞台となった道後温泉本館も、老朽化で数年後には改築するらしいですね。前に松山へ行った時は寄れなかったので残念でなりません。
アンパンマンの列車は乗りましたよ。頭がバイキンマンだったとは...知りませんでした。(^^;)