1983年10月・「1536列車」で行く東北本線の旅(後編)

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(東北方面では主役であった電気機関車。現在も活躍中であるが・・・そろそろ見れなくなる時代もやってきているような感じだ。写真はダイナミック✩トナカイ提供。)

さて、乗客も疎らな・・・というより確か6両か8両くらいの編成のためやたらと空席が目立ち、乗客としては席を選べて実にいいが、現在では確か2両とか多くて3両のロングシートであるのが当たり前の時代では信じられない風景。私は出入り口のデッキに一番近いボックス席で過ごしていた。もちろんワンボックス占領してもまだまだ座席はいくらでもある。連絡船ではろくに寝れなかったため少し睡眠をとろう!と決意し若干ながら目を閉じていた。だが、意外にテンションが高く寝られないため「寝たふり」をした状態になってしまったが、完全に一人旅のため「ふり」をする必要もない。そんな中、通学途中の高校生が私に若干いたずらをしてきた。私が目を閉じている最中に列車の壁を「コンコン」と叩き私を起こそうとしたのだ。だが私は目を閉じているとは言え高校生が下車する気配を完全に察知していたため無表情のまま若干目を開けて確認し、再び目を閉じた反応しかしなかった。そのため少々高校生も拍子抜けした印象のまま花巻駅のホームに消えていったが・・・もうちょっと「ダチョウ倶楽部」張りにリアクションすれば良かったのかなぁ・・・と今になって思う。高校生に悪い事をしたか。当時私は中学生のため先輩だし・・・と無駄な心配をしてしまった。

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(以前に紹介したが旧型客車と気動車の共演。こんなタッグチームがあったら「世界最強」であろう!写真はダイナミック✩トナカイ提供。)

水沢までの主要駅では停車時間が2~3分であったが、一ノ関では何と25分の停車。恐らく乗務員交代でもあるのであろう。そして小牛田では28分の停車と、やたらインターバルが長い。昼間の時間帯に、例えば田尻から松山町へ移動する人はどうするのか・・・普通に15分弱での距離であるが、間に小牛田を挟むので40分くらいかかってしまう、と余計な心配をしてしまう旧型客車による旅は実に都会的ではない。
そんな事を思っていたら、気が付けば風景が都会的になってきた。新幹線が開通して新幹線の停車駅らしい風景に生まれ変わった仙台駅のホームに旧型客車の入線は「マッチ」しているとは到底思えない。とは言いながら、東北本線では当時黒磯以北では旧型客車の普通列車がまだまだ主役の時代であった。そういえば、東海道新幹線が開通した当時でも地方ではSLが活躍していた。東北と東海道・・・このよく似た風景は、ちょうど時代の移り変わりの狭間にあったのだ。

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(既に紹介しているが、1983年8月、私が東北一周の旅をした時の写真である。ご覧の通りの50系は、旧型客車の置換えとして登場したが・・・周知の通り、現在は客車時代の終焉を迎え出番が少ない印象であった。)

人はよく、新しいものを求め古いものを捨てていく・・・そんな風景をよく見かける。「ナウい」は死後であるが「ダサい」は現在でもよく使われている。このふたつの言葉は対義語を成しているが、流行った時期もほとんど同じ時代だ。もし私が今「ナウい」と言ったら私と同世代以上の方は懐かしさを感じるであろうが、そんな言葉を使う私を「ダサい」と思うであろう。しかし、もし今、現在の若者に「ナウい」という言葉をつかったら、もしかして新鮮に感じるかも知れない。そして、更に再ブレイクするかも知れない。

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(ダイナミック✩トナカイ提供の12系客車。撮影地は不明であるが、12系も現在は既に「旧客」の部類になってしまうのか・・・しかし、全国では観光列車用として改造され各地で活躍しているのは嬉しい。)

もし現在、定期列車でELの牽引する旧型客車の普通列車を運転させたらどうだろう。運転初日、というより復活初日は「ナウい」であろうがやがて「ダサい」に変化していくであろう。だが、我々レールファンは「ダサい」ものを求め、そして普段からそこにある事で安心している。私は消え行く列車の晩年に話題の中乗車するより、その列車の普段の風景を見るのが好きだ。つまり「ナウい」状態の時より「ダサい」状態の時の方が輝いて見える。私の乗車した旧型客車による東北本線の普通列車は、新幹線の新時代には「ダサい」部類であった。今思えばその「ダサい」時に経験出来た事が実に素晴らしく貴重なものと感じる。「ナウい」新幹線と「ダサい」旧型客車の共演。そんな時代を経験できた私はある意味幸せかも知れない。
仙台で乗換えた急行「まつしま」の車窓から遠ざかる旧型客車の普通列車は、普段の風景にも関わらず、私にやたらと「ナウい」輝きを放っていた。


今年も「鉄道全線完全制覇の旅」をご覧いただきありがとうございました。来年もご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

ダイヤモンド✩トナカイ




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こんばんは。
東北本線の客車列車、幼かった頃の記憶にぼんやりと残っています。
機関車が客車を引くという鉄道の原風景が、今では風前の灯火、やがて貨物列車以外は無くなってしまいそうです。
客車の一番前に行けば機関車の音、最後尾に近付けばレールのジョイント音だけの静かな車内。時に発車の時には衝撃が来たりしました。
懐かしい50系客車、既に姿を消して何年が経ったでしょうか。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/

風旅記様

明けましておめでとうございます。そしてコメントありがとうございます。

<東北本線の客車列車、幼かった頃の記憶にぼんやりと残っています。>
という事はご自宅や親戚関係の方が東北方面なのでしょうか?だとしたら羨ましいですね。かつては星の数ほど上野から東北方面に夜行列車が運転されていましたのでなどのタイミングでそれらを利用できるかも知れないので。

<客車の一番前に行けば機関車の音>
これは1983年3月に鹿児島本線の「2038列車」、いわゆる混合列車で
<最後尾に近付けばレールのジョイント音だけの静かな車内。時に発車の時には衝撃が来たりしました。>
こちらは現在は廃止されてしまった清水港線の混合列車でそれぞれ体験してますが、やはり客車ならではの「間(ま)」とでも言いましょうか、独特の雰囲気が素敵ですね。

<懐かしい50系客車、既に姿を消して何年が経ったでしょうか。 >
確か50系って旧型客車の置換えとかで登場したはずなのですが、私の印象的には出番が少ない感じだったので逆に印象に残っています。九州や東北、特に四国などでも多く見かけましたね。12系は現在も活躍しているというのに、50系はどこにいってしまったのでしょうか・・・

こちらこそよろしくお願いいたします。
プロフィール

ダイヤモンド☆トナカイ

Author:ダイヤモンド☆トナカイ
創設:1969.03.09
所在地:神奈川県湘南地区

〇2013年6月11日、北陸新幹線長野駅にてJR全線制覇いたしました。
国内の鉄道は、沖縄の「ゆいレール」を残し全線制覇しました。(とは言うものの、2015年3月の北陸新幹線延伸によりJR全線制覇は「ベルト返上」しました)

★ ブログ記事の「リメイク版」は、以前にホームページで紹介した旅日記をブログでリメイクしたものです。


◎ブログの登場人物

★ ダイナミック☆トナカイ
・・・中学時代の後輩で、2013年に約30年振りに再会を果たした。数多くの写真を提供していただいた「盟友」でもある。

★ おさる・・・かつて私がバンド活動をしていた時のメンバーで、鉄道復活のきっかけを作ってくれた人物。彼とは「秘境駅」を数回訪問した「親友」でもある。

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