熊に逢ったらどうするか⑮ 占冠
2015-01-18

本当にこの「熊に逢ったら~」シリーズは長期連載させて頂いているが、特にこの石勝線の駅は私の好む部類であるためその思いもひと一倍だ。そして今回、初めて占冠駅を外側から見たのが実に嬉しい。実に30年来の夢が叶った感じであった。しかしながら、その30年で日本を取り巻く環境も大きく変化しており、バブルの崩壊や人口の減少など多くの課題と戦う毎日である。
占冠といえば、駅の所在は集落より若干離れておりやや利用しにくい印象であるが、基本的に普通列車がやってこないため利用者はほぼ全てが長距離客と思われる。とは言え札幌まで乗り換えなしの直通で行かれるのであるからその役割も大きい。1980年代~90年代にかけては村の人口が1000人近く増えているが、これは「リゾート」進出による従業員の移住などによるものと思われる。しかしながらその後減少している。そのリゾートはお隣「トマム」に任せて、本来の占冠は実にひっそりしている。しかし、駅から道を若干下ると集落が現れガソリンスタンドや道の駅などの商業施設があり、それなりの「街」を形成している。というより、先代の方々はよくこのような山奥をこれだけ開拓したものだと改めて関心してしまう。高速道路の開通やインターチェンジの開設でいっその発展を期待したいところであるが・・・

列車以外の方法でこの駅に来るとこの看板が目印となる。若干集落から離れているが、この村の「玄関口」であることに変わりはない。とは言え、駅前は実にひっそりとしている。

ついにベールを脱いだ?占冠駅。開業から既に30年以上が経過し、いささか設備に時代を感じるようになった。だが、私の中学生時代に開業した石勝線の新夕張~新得間は、当時最新の鉄道技術を惜しみなく投入した斬新な新線区間は強い衝撃を受けた。




早速待合室に入ってみた。かつては職員がいたが、現在は簡易委託駅に。開業当時は駅弁も販売していたが・・・

そしてホームに向かってみる。待合室からの入口とは別に改札がある。そういえば、この改札を抜けてホームを観察していたら「今日はまだ熊を見かけねえなぁ~」と会話が聞こえてきた。それは・・・熊よけの鈴の音を大きく鳴らしながら歩く保線職員数名の姿であった。「今日はまだ」という事は普段は頻繁に目撃しているのか・・・今考えたらかなり物騒な会話をしていた感じだ。




そしてホームへ。ホームは2面3線あるが、使用しているのは2面2線のみであろうと推測する。時刻表で確認した限り占冠での列車交換風景は皆無であったが、実際問題どうなのであろうか。


駅前に再び出てみた。駅前より路線バスが日高町方面へ出ている。かつての鉄道計画路線では日高町から占冠に結ばれ、更に金山へ繋がる「金山線」なる幻の鉄道路線が計画されていた。その後「紅葉山線」と「狩勝線」に計画が変更され、その一部が石勝線として開業して現在の姿になっている。もし、日高町と占冠が鉄道で結ばれていたら・・・


そしてこちらが占冠駅から少し下ったところにある集落と道の駅。「鉄道の駅」よりも賑やかさを感じるのは気のせいか?

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