鉄道全線完全制覇の旅

昭和から平成へ・・・全線制覇の旅紀行!

よろしく哀愁。よろしく九州⑨ 加津佐

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(2016年、つまり今回の訪問時である旧・加津佐駅。下記には2008年訪問時も掲載したが、その当時とほとんど変化がないのがおわかりいただけるであろう。)

島原鉄道の終点であり、そして海水浴場にほどなく近い加津佐であるが、その海水浴客も晩年は列車を利用して訪れる客はそう多くなかったであろう。私がここに初めて訪れたのは先述通り2008年1月で廃止直前であった。学生諸君の利用も多いはずであろうと思っていたが、意外にも並行する路線バスの方が格段に多かったのには驚いた。というのも、2008年訪問時は加津佐から路線バスで小浜温泉を抜け諫早に出るという事であったので、私も地元の人に混ざってバスの乗客のひとりとなったのだ。だが、驚いたのは学生諸君が私を見つけるなり座席を譲ってくれた事。と言っても決して席を譲っていただくほどの年齢には達していない自信はあったが(当時)、一目見て「地元民ではない」と判断されたのであろう。キャスター付きのバックを抱えなれない仕草で路線バスに乗り込んできたのだから当然と言えば当然であるが、なんというか、そういった配慮をしてくれる学生たちは実に清々しく思えた。その好意にあえて遠慮なく甘えさせていただいたが、実に心打たれる学生たちであった。

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(2008年訪問時の加津佐駅舎。営業はしているが既に駅員無配置となり、なんとなく廃止を待つだけの状態になっていた印象であった。)

そんな学生たちが暮らす島原半島も、現在では列車がやってこなくなってしまった区間が出来てしまった。そしてここ加津佐も終点でありながら列車はやってこなくなってしまった。そういえば、この並行するバスは、私たちが席を譲っていただくほど満員御礼の乗車率であった。あの普賢岳の災害以来列車での通学は避けられてしまったのであろうか。加津佐までやって来た私が乗った列車は加津佐に着く頃にはハッキリ言ってほぼ貸切状態であった。だがバスは満員御礼。この時点で明暗が分かれていたのであろうか。

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(2008年訪問時のホームの様子。当時、列車から降りた乗客は私たち御一行のみであった。)

そんな列車で加津佐に到着すると、ちょっと理解の範囲を超えた出来事が起こった。私は島鉄のフリーきっぷを下車時に運転手に見せたが、その運転手は「整理券は?」と聞いてきた。「?」私は一瞬状況が読み込めなかった。「いや、フリーきっぷだから整理券は取ってないですよ。」と告げると「次回からは取ってくださいね」と注意されてしまった。「そうか、島鉄ではフリーきっぷでも整理券を取らなければいけないのか・・・」という状況、私は全国各地で色々な鉄道旅をしてきたが、このような経験は初めてであった。そしてその「次回」に訪れたが、訪問したのはレンタカーであったため整理券は取れなかった。

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(そして今回訪問時。廃止されて8年経ったとは思えないくらいの状態である。やはり「もったいない」的な言葉が浮かんでくる。)

そんな状況の加津佐であったが、今回訪問時もやはり他の駅同様、しっかりと遺構が確認された。もちろんレールは無いが、駅舎やプラットホームに至るまでほぼ廃止前の状況そのままであった。そして私が写真を撮影していると、島鉄バスが駅前まで入ってきた。「回送」と表示されていたが、バスはわざわざ加津佐駅前まで入ってくるみたいだ。加津佐の駅前は主要道路から分岐し入江のような状態になっている。そのためわずかながら「駅前広場」が存在する。だが、基本的に路線バスのバス停は主要道路側にある。であるが、ごくまれに駅前まで入ってくるバスもあると聞いていた。まさにその場面に偶然遭遇したわけであるが、やはり列車にはもっと活躍して欲しかったというところが正直な印象であった。

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(ホームに接する線路の他に2本の側線があった。廃止駅とはわかっているものの、なんとなく他の廃止駅より荒れている印象ではなかろうか。詳しい歴史等は確認していないが、加津佐から先の延伸計画は存在したのであろうか。もしあったとしたら、それこそ島原半島一周的な感じであろう。)

今回の島鉄廃止区間、いわゆる「南目線」を廃止後に訪問するという一大プロジェクトを敢行したが・・・やはり先述通りもったいないという印象がとても強かった。というより、役目を終える時期が早すぎたとでも言おうか。特に安徳などにそれが象徴されている。北海道の廃止路線とは違った雰囲気であるのは、沿線各地にしっかりと生活が営まれている点であろう。北海道の場合、その多くが石炭と強い結びつきがあるため、炭鉱閉山などと共に沿線人口が減少し、中には過疎化どころか大自然になってしまった場所も少なくない。

今回の島原訪問はその決定的な違いを私に教えてくれた。もちろんモータリゼーション的な理由もあろう。全国的に衰退していく鉄道路線であるが、かつては地域の発展に限りなく貢献したはずだ。恐らくであるが、首都圏に住む私と、こうした地方に住まわれる方では鉄道に対する感覚が違うであろう。事実、かつての職場では四国出身の新入社員がいた。その新入社員は予土線沿線が地元である。そして社会人として首都圏に配属になり、最初に15両編成の東海道線普通列車を見た時に驚いたという。考えてみたら予土線は普通に考えて1両編成の列車しかやって来ない。そう、1両編成の列車が彼にとってみたら常識であったのだ。基本的に鉄道の最大のメリットは「大量輸送」である。であるが、地方などではその機能を持て余すべく1両でも過剰な場合がほとんどだ。
そんな鉄道に私は何を求めているのであろうか。その答え探しにこうしてまた旅に出るのかも知れない。


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ダイヤモンド☆トナカイ

Author:ダイヤモンド☆トナカイ
所在地:神奈川県湘南地区

〇2013年6月11日、北陸新幹線長野駅にてJR全線制覇いたしました(当時)。
国内の鉄道は、沖縄の「ゆいレール」を残し全線制覇しました。(とは言うものの、2015年3月の北陸新幹線延伸によりJR全線制覇は「ベルト返上」しました)

★ ブログ記事の「リメイク版」は、以前にホームページで紹介した旅日記をブログでリメイクしたものです。


◎ブログの登場人物

★ ダイナミック☆トナカイ
・・・中学時代の後輩で、2013年に約30年振りに再会を果たした。数多くの写真を提供していただいた「盟友」でもある。

★ おさる・・・かつて私がバンド活動をしていた時のメンバーで、鉄道復活のきっかけを作ってくれた人物。彼とは「秘境駅」を数回訪問した「親友」でもある。

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