俺はモグラか?
2013-01-13
「君は土合を知っているか?」などと質問されて、鉄道愛好家は十中八九「もちろん」と答えるであろう。それくらい基本知識の駅が、ここ「土合」である。念のために解説しておくと、上越線の「国境越え」付近にある駅で、群馬県の所属であり、下りホームが新清水トンネル内にある。そのトンネル内のホームに地上の駅舎からたどり着くのに約10分位かかるので、利用の際は時間に余裕を持たなければならない。ちなみに地上からホームまでの階段数が462段!と聞く。途中、260段付近に休憩用のベンチがあるらしい、というくらい利用するのに手間がかかる。

私は2008年3月に訪問した。3月といえば「青春18」が春休みバージョンで販売中である。「18」とは遙か彼方の時代に経験済みだが・・・「18」を使用するのに申し訳ない年齢に達してしまった訳だが、思う存分「青春」してみたい。そんな事を思いながら雪解け間近の「土合」に訪ねてみようと思った。3月というと関東地区ではそろそろ「重いコート脱いで出かけませんか?」という時期であろう。しかしこれから訪問しようとする土合は、スキー場の「メッカ」付近のため、更にもう一枚コートを必要とするくらいの寒さである。
土合行きの行程としては必需品「ムーンライトえちご」で一路新潟へ。折り返し長岡まで行き、上越線に乗り換えて土合に向かった。そうすると朝8時半頃に着く。9時59分発という、何とも微妙な時間に下りに乗り越後湯沢に向かい「ガーラ湯沢」を制覇してから再び上越線で帰郷する予定だ。

ということで、上り列車で土合に到着した。上りホームは旧線を利用した「地上駅」である。構内はそれなりに本線級の設備がそろっているが、現在は設備が過剰なくらい立派なたたずまいである。変な話「JR」として残っているのが不思議なくらいであるが、どちらかというと「汽車」という名の列車の方がお似合いである。
そして名物の下りホーム。こちらは駅舎からの専用通路より向かう。いきなり階段が始まるわけでなく、若干「スノーシェルター」に覆われた「廊下」を通り、そして階段が始まる。下り始めると、下から冷たい風が吹き上げてくる。するといきなり「ゴーッ」という音がこだまする。そう、貨物列車が通過したのだ。音はしてるがホームが見えない。階段の先は暗闇だ。

私はその「暗闇」向かい歩き出した。意外と寒さは無い。そもそもなんでこんな時期にこのようなところに来る計画を立てたのであろう?夏に来れば「避暑地」として活用できるではないか。しかし私は「ガーラ湯沢」を制覇しなければならなかった。そのため「ついでに」土合に訪問ということとなったわけだ。
早速長い階段を「下る」。私は2012年10月に「秋吉洞」に行ったが、予備知識が無かったためバスセンターからの訪問となった。そのため「登り」の行動になってしまい観光のはずが登山になってしまった。この土合に関しては当然予備知識があるため「失敗」は無い。しっかりと460段近くを下らせていただいた。
ホームに着いたら当然薄暗い。東京寄りのホームの端に待合室とWCがある。ホームは本線から枝分かれした待避線上にある。そのため通過列車はホームを通らない。現在はホームが拡大され待避線が無くなり本線上にホームがあるらしい。

一時間半という時間はあっという間に過ぎてしまったが、トンネル内は暖かくは無いが寒くも無い。やがてトンネルの先に一筋の光がこちらに近づいてきた。「ゴーッ」という濁音とともに。何両編成かわからなかったが、乗車したのは私たち御一向のみ。車内では即座に車掌がやってくる。「乗車券拝見」である。18きっぷを丁寧に見せると、何か納得したかのように一礼してその場を去った。
これから私たちは用も無いのに「ガーラ湯沢」に向かう。越後湯沢で待っていたのは定員約1600人の「Max」であった。ガーラ湯沢に着いたら隣ホームの「Max」に乗る。なんとも奇妙な行動であるが、こちらはほぼ回送状態である。1600人も乗れる新幹線をわざわざ一駅だけの乗車に使うのも贅沢である。「このまま上野まで行かれたら・・・」の思いがよぎる。しかし、越後湯沢で乗り換えなければならない。我々の前を「ゴーッ」という濁音とともに去っていった新幹線。その濁音はいつしか雪の中へと消えていった。


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私は2008年3月に訪問した。3月といえば「青春18」が春休みバージョンで販売中である。「18」とは遙か彼方の時代に経験済みだが・・・「18」を使用するのに申し訳ない年齢に達してしまった訳だが、思う存分「青春」してみたい。そんな事を思いながら雪解け間近の「土合」に訪ねてみようと思った。3月というと関東地区ではそろそろ「重いコート脱いで出かけませんか?」という時期であろう。しかしこれから訪問しようとする土合は、スキー場の「メッカ」付近のため、更にもう一枚コートを必要とするくらいの寒さである。
土合行きの行程としては必需品「ムーンライトえちご」で一路新潟へ。折り返し長岡まで行き、上越線に乗り換えて土合に向かった。そうすると朝8時半頃に着く。9時59分発という、何とも微妙な時間に下りに乗り越後湯沢に向かい「ガーラ湯沢」を制覇してから再び上越線で帰郷する予定だ。

ということで、上り列車で土合に到着した。上りホームは旧線を利用した「地上駅」である。構内はそれなりに本線級の設備がそろっているが、現在は設備が過剰なくらい立派なたたずまいである。変な話「JR」として残っているのが不思議なくらいであるが、どちらかというと「汽車」という名の列車の方がお似合いである。
そして名物の下りホーム。こちらは駅舎からの専用通路より向かう。いきなり階段が始まるわけでなく、若干「スノーシェルター」に覆われた「廊下」を通り、そして階段が始まる。下り始めると、下から冷たい風が吹き上げてくる。するといきなり「ゴーッ」という音がこだまする。そう、貨物列車が通過したのだ。音はしてるがホームが見えない。階段の先は暗闇だ。

私はその「暗闇」向かい歩き出した。意外と寒さは無い。そもそもなんでこんな時期にこのようなところに来る計画を立てたのであろう?夏に来れば「避暑地」として活用できるではないか。しかし私は「ガーラ湯沢」を制覇しなければならなかった。そのため「ついでに」土合に訪問ということとなったわけだ。
早速長い階段を「下る」。私は2012年10月に「秋吉洞」に行ったが、予備知識が無かったためバスセンターからの訪問となった。そのため「登り」の行動になってしまい観光のはずが登山になってしまった。この土合に関しては当然予備知識があるため「失敗」は無い。しっかりと460段近くを下らせていただいた。
ホームに着いたら当然薄暗い。東京寄りのホームの端に待合室とWCがある。ホームは本線から枝分かれした待避線上にある。そのため通過列車はホームを通らない。現在はホームが拡大され待避線が無くなり本線上にホームがあるらしい。

一時間半という時間はあっという間に過ぎてしまったが、トンネル内は暖かくは無いが寒くも無い。やがてトンネルの先に一筋の光がこちらに近づいてきた。「ゴーッ」という濁音とともに。何両編成かわからなかったが、乗車したのは私たち御一向のみ。車内では即座に車掌がやってくる。「乗車券拝見」である。18きっぷを丁寧に見せると、何か納得したかのように一礼してその場を去った。
これから私たちは用も無いのに「ガーラ湯沢」に向かう。越後湯沢で待っていたのは定員約1600人の「Max」であった。ガーラ湯沢に着いたら隣ホームの「Max」に乗る。なんとも奇妙な行動であるが、こちらはほぼ回送状態である。1600人も乗れる新幹線をわざわざ一駅だけの乗車に使うのも贅沢である。「このまま上野まで行かれたら・・・」の思いがよぎる。しかし、越後湯沢で乗り換えなければならない。我々の前を「ゴーッ」という濁音とともに去っていった新幹線。その濁音はいつしか雪の中へと消えていった。


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コメント
冬の土合駅素敵ですね!
でこすけ様
コメントありがとうございます!
土合は地下駅よりむしろ地上駅の方が風情がありましたよ。私が訪れたとき、駅員無配置の駅舎には外国人の登山客が数名いました。駅前に車を待たせてあり(タクシーではなく友人みたいです)即座に退散してしまいました。
わざわざ寒い時に行かなくても・・・と思ったのですが、ガーラがどうやっても制覇のネックとなっていたため、土合含めの行程となりました。
でこすけさんのコメントの通り、ムーンライトを使えば乗り継ぎは、それほど待ち時間のロスが無く土合に着けるはずです。ついでに「ガーラ」も立ち寄ってみては?
土合は地下駅よりむしろ地上駅の方が風情がありましたよ。私が訪れたとき、駅員無配置の駅舎には外国人の登山客が数名いました。駅前に車を待たせてあり(タクシーではなく友人みたいです)即座に退散してしまいました。
わざわざ寒い時に行かなくても・・・と思ったのですが、ガーラがどうやっても制覇のネックとなっていたため、土合含めの行程となりました。
でこすけさんのコメントの通り、ムーンライトを使えば乗り継ぎは、それほど待ち時間のロスが無く土合に着けるはずです。ついでに「ガーラ」も立ち寄ってみては?
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いつも行きたいけれど「乗り継ぎの壁」に阻まれて(?)断念していましたが、なるほど「ムーンライト」を使う方法に気が付きませんでした。
それでも列車に乗るまでが寒そうですが、ムーンライトと土合駅の誘惑で耐えられそうです。
階段部分が寒くないとの事なので出来れば雪の残る時にいってみたいと思います(^^)