いつか、その日が来る日まで・・・⑩ 本桐
2020-04-10

散々っ腹「交換設備、交換設備」と吠えてきた私だが、いよいよここ本桐で交換設備が登場する事となった。浦河の交換設備がなくなったのは正直ショックであるが、ここ本桐に交換設備が残されたのは様似~静内間のほぼ中間にあるという事であろうと思われる。しかしながらただそれだけではない本桐の魅力が、実際に訪問してみていろいろ発見があったから驚きだ。

まずは駅舎である。何となく石北本線の上越信号場や奥白滝のような、いわゆる北海道「らしい」駅舎が魅力的である。そして交換設備であるが、静内~様似間の中間にある「唯一」という事は本桐以降の様似までは1閉塞となり列車交換ができないという事になる!これって凄く不安な材料じゃないかな~って個人的に考えてしまうが、それでも間に合ってしまうか、いやもしかしたら過剰なくらいなのかも知れない。だが私の感覚ではかなり勇気ある決断だと感じてしまうのだが、やはりその勇気ある決断を選択したJRの思惑が見え隠れする。それは浦河の設備を思い切って撤去した事にも反映されているように、かなり日高本線の経営は20~30年くらい前から既に切羽詰まった状況なのであろう。だが、ウィキで確認してみると意外にも本桐の利用者が他の駅よりも多い事に気付かされた。かつては木材も積み出されていた事だし、かなりの盛栄があったのであろう。ただ、既にレールは錆び付いており、既に列車がやってこないのは実に寂しい。もちろん、この交換設備も無用の長物となってしまったのが一番残念であろう。




そして駅舎はご覧の通り。国鉄時代には既に無人化となったが、無人駅なのに列車交換ができるなんて凄く不思議な感じだった当時小学生の私であった。それからCTC化がブームとなり芸備線などでは交換設備を持つ駅の無人化が進みようやく中学生くらいになって無人駅の列車交換的な感覚が慣れてきた。最もここ本桐はCTCではなくスプリング式でのポイント操作であるが・・・


ご覧の通り、転轍器の表示は「S」、つまりスプリングの定位を示している。JR相模線でも非電化時代からスプリング式を採用しており、交換駅である倉見、社家、相武台下、番田などの駅はスプリング式を採用しているので私も非常に馴染みがある。







素晴らしい島式ホームの眺めである。今まで紹介してきた駅もかつてはこんな光景であったろう。ある意味ここ本桐は、かつての姿を今も残す貴重な姿かも知れない。

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