木次恋しぐれ

1982年3月「青春18のびのびきっぷ」が誕生した。現在の「青春18きっぷ」であるが、発売から数えてもう30年以上が経過した。正直「そんなに経つの?」といった感じだが、発売当初より「普通列車限定(一部区間は例外あり)」は変わらない。私は当時中学1年から2年へステップアップする春休みであった。当時所属していたクラブ活動「鉄道研究クラブ」の事については先述しているが、このクラブ活動の一環として「18きっぷの旅」が敢行された。行程は私が計画したが、ハッキリ言ってホテルなどの宿泊代をかけるなんてとんでもない!ということで、夜は全て夜行列車で過ごす行程となった。顧問の教諭はなかなかの強者で、「あの列車に乗れ」とか「あれはリクライニングがあるぞ」とかいろいろアドバイスを受けたが、結果的に風呂も入らず、服も着替えず・・・の5日間の行程となった!今考えたらよくこんな行程で旅に出かけたものだと感心してしまうくらいだが、教諭もちょっとそういう部分を指摘しろよ!と突っ込みたくなるような心境だ。旅の行程については当ブログの「私の旅の制覇記録」というリンクを開くと出てくるのでご参考までに。

さて、今回のテーマは「木次線」である。既にこの旅の計画段階で木次線を組み込む辺りに、普通の「鉄道少年」からかけ離れた才能を持っていたに違いない(と勝手に思っているだけだが)。京都からの夜行普通列車「山陰」で一夜を過ごし宍道に降り立ったのが9時24分であった。そして木次線の時刻が9時42分発、なかなかの接続具合である。私が乗車したのはキハ20とキハ58の混結(混血?)である。木次線では車内で優雅なひと時を迎えた。確か遅い朝食を皆で食べたり持参した菓子を食べたりと、和やかなひと時が過ぎて行ったが、さすがに中学生であったため「酎ハイ」等の嗜好品は無縁の世界であった・・・

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若干中学生でありながら、この先の「出雲坂根」が密かな楽しみであったが、まだまだ先は長い。途中、木次で約20分位の停車時間があった。列車交換のためであるが、この「停車時間」こそ、貴重な「入場券購入」のチャンス時間なのである。当時はまだ「硬券」が主流であったため、窓口に申し出れば気軽に販売してくれた。ただ、中学生であったため「大人料金」を支払うのにすごく抵抗があったのだが・・・当時の料金は120円。現在も恐らく同じと思われるが、そもそも現在「入場券」て販売されているのであろうか?もちろん「券売機」で購入可能と思われるが、私はまだ試したことが無い。

さて、「世界の車窓から」ではないが「木次線の車窓から」は大自然風景のみが映し出され「人間臭さ」みたいなものはない。それは、進めば進むほど深く「進化」し「深化」してゆく。唯一、人間の匂いを感じた街は「出雲横田」であった。乗車していた列車の終点であり、ここから先、備後落合に行くには乗り換えなければならない。しかしながら備後落合行は約1時間半待ちである。だが、ちょうど昼飯時に当たったためこの時間は手頃と判断してよいであろう。おそらく駅前の食堂で何かを食べた記憶があるが、久々の「ちゃんとした食事」だったため「サイコー」だった。ただ残念であったのは、隣の「亀嵩」に訪問できなかった事である。「エキナカ」には出雲そばの店が軒を構えているのは大変有名で、一般の旅行誌等にも取り上げられている。そばながら腰があるのが特徴らしいが、残念ながら私はまだ「未体験ゾーン」である。現在は2代目が受け継いでいるらしいが、必ず訪問してみたい駅の一つである事には変わらない。

さて出雲横田は神殿造りの駅舎が印象的であったが、隣のWCもなんと「神殿造り」であった。その神殿造りの駅舎には職員がいる。つまり「有人駅」の為「改札」がある。備後落合へ向かう列車は先ほど乗ってきた列車のうちの「一両」だ。私の好きな「キハ20」である。出発の合図とともに単行は山道へと向かい、いよいよ出雲坂根に到着した。駅に着いたらまず「延命の水」を汲みに行く。ところが停車時間が3分位しかないため5~6人ゾロゾロ行くと「順番待ち」が発生!なんとこの「順番待ち」だけで停車時間が過ぎてしまったではないか・・・結局駅設備や駅名表も撮影できず・・・水を汲みにわざわざ島根県方面へ行ったのか・・・しかしながら、おかげで1年分くらいは「延命」できた気持ちが。
さっき汲みあげた水を飲みながら、某ロックアーティストの「Z」のように勾配を上っていく、所謂「3段式スイッチバック」へ挑む。途中の折り返し点では「小屋」のような屋根が設置されており、ガレージに入ったような気分になる。そして3段目に登り切った時、視界が一気に開け、今までいた「下界」を見下ろすダイナミックな景色が目に飛び込んできた。私はその雄大なスケールに目を奪われるばかりであったが、更に「単行」はエンジンを唸らせ上層部へ。三井野原に到着すると、そろそろ旅の終焉へ近づいた気持ちになったが、若干「スキー場」をアピール。しかしながら列車に揺られてスキーにやってくる「物好き」はそう多くないであろう。

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そうこうしているうちに備後落合に到着。若干「憧れ」を抱いた駅でもあった。私はこの備後落合で、芸備線の乗り換えが5分の列車に乗る計画を立てたが、列車に乗っている途中で、1時間半後に来る列車に乗っても後の行程に変化がない事が判明。この駅で1時間半を過ごす決意をした(なんの決意だ?)。
備後落合では、我々を見つけた駅員が「あの丘に行けば駅の全景が撮れるよ」と教えてくれたので早速丘の上に出向。しかし写真が見つからず、ここに紹介できないのは残念であるが、鉄道少年プラス・ワン(教諭)たちは自慢のカメラを駅設備に向けていた。ホームに戻ってくると「おでんそば」なる奇妙な看板が目に飛び込んでくる。営業はしていなかったと思うが、ここの名物らしい。ものすごい山間部の分岐駅ながら若干、鉄道の要衝駅の活気があった。

私は2010年8月に備後落合に再訪した。芸備線の乗り換えで26分位の待ち合わせ時間があったため駅を散策。しかしながら、そこはかつての面影が無い「空間」に変化していた。もちろん外見的のそれではない。駅員は既に去り「おでんそば」の看板も見当たらない。つまり「ぬくもり」とでも言おうか、私が中学生の時に訪れた時の人間臭さが感じられなかった。ちょうど観光シーズンでもあったため「乗り換え客」で意外と活気づいてはいたが、何か物足りない。だが、駅設備は昔のまま残されており、当時に戻った気分にもなったのは事実である。何か複雑な気持ちにはなったが、再び木次線を訪れることはできるのであろうか?「道路整備」が完成されたと思われる現在「ヤマタノオロチループ橋」を列車の車窓から眺める立場でありたいと思うのは私だけであろうか?

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ダイヤモンド☆トナカイさん、こんばんは。
当ブログへコメントありがとうございます。

私も木次線の旅は結構印象的な旅の一つです。
私の場合「奥出雲おろち号」だったので、
解説や停車時間があり、まずまずスムーズな旅ができました。
しかし、顧問の先生、今だと問題ありそうな人でしたね(笑)


備後落合駅。
やはり、ターミナル駅には旅情がありますね。

おろち号で訪れたとき、定年退職したおじいさん2人組が乗っていたんですが、
当然乗換駅だから、それなりの飲食店があるだろうと思っていたらしく、
この駅に着いたとたん、落胆していたのを思い出しました。

何度も行きたくなる駅、備後落合ですね。

宿はなし様

コメント「ありがとうございます。

「おろち号」に関しては私も昨年の8月に訪問しました。そして亀嵩名物も堪能し、かなり充実した旅となりました。木次線は当時約31年ぶりの訪問でしたが、特に備後落合は当時とほとんど変化がなかったのが印象的でした。飲食店は駅からかなり離れていますよね。

ところで私の場合、31年前(当時)の中学時代が初訪でしたが、その時の顧問の教諭は新米先生(確か2年目)でした。現在はもうすぐ還暦に手が届く年齢になってしまってますが、「問題ありそう」どころか「大問題」かも知れませんね。
プロフィール

ダイヤモンド☆トナカイ

Author:ダイヤモンド☆トナカイ
所在地:神奈川県湘南地区

〇2013年6月11日、北陸新幹線長野駅にてJR全線制覇いたしました(当時)。
国内の鉄道は、沖縄の「ゆいレール」を残し全線制覇しました。(とは言うものの、2015年3月の北陸新幹線延伸によりJR全線制覇は「ベルト返上」しました)

★ ブログ記事の「リメイク版」は、以前にホームページで紹介した旅日記をブログでリメイクしたものです。


◎ブログの登場人物

★ ダイナミック☆トナカイ
・・・中学時代の後輩で、2013年に約30年振りに再会を果たした。数多くの写真を提供していただいた「盟友」でもある。

★ おさる・・・かつて私がバンド活動をしていた時のメンバーで、鉄道復活のきっかけを作ってくれた人物。彼とは「秘境駅」を数回訪問した「親友」でもある。

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