広島。そこは素晴らしき鉄道ワンダーランドだった。番外編③ 水島
2021-06-20

会社名にもなっている水島であるが、高架化されるまでは一面一線の他に貨物側線1本を持つシンプルな構造であった。現在の姿は周知の通り、立派な高架駅となり駅前ロータリーも完備され、ある意味鳥取や静岡に似たような印象になった。コロタン文庫の「私鉄駅名全百科」によると水島に、そして同じくコロタン文庫の「私鉄全百科」によると三菱自工前に車庫がある表示がなされているが、実際は、これらの出版された昭和53~56年頃には二つ隣の栄(当時は栄町操車場)に車庫があった。その機能が既に紹介している倉敷貨物ターミナルに移設され栄自体もその跡地に立派な高架駅に変身して活躍している。
高架化以前は栄で列車交換が行われていたが、高架化によりその設備を水島に移し、栄は一面一線のシンプルな構造となった。私の初回訪問時は既に紹介した可愛いイラストの入ったDCでの制覇となったが、2回目のレンタカーにての訪問時にはなんと国鉄カラーに染まったDCが行き違い列車を待っていた。もちろん「キハ10」「キハ20」など歴代の水島を彩った車両たちとの遭遇を心待ちにしていたが、それでも近年登場の車両を国鉄色の、しかもたらこ色ではない2色のツートンカラーで登場されるとこちらはやられてしまう。
そして何より貨物専用の港東線を分岐するが、私の東水島への訪問がまだ実現していないため、コロナ収束後には是非とも訪問してみたいものだ。更に以前廃止された西埠頭への貨物路線も分岐していたが、倉敷貨物ターミナル開業により三菱自工前よりの分岐に変更されている。現在もその遺構が残っている事は先述しているが、既に先述している「川鉄前」とともに非常に興味深い内容となっている。



島式ホーム一面二線と貨物側線一本を持つ高架駅に変身した水島。貨物列車が多く行き交う水島臨海鉄道であるが、水島はある意味旅客に専念している感がある駅になっている。




もちろん意図的に国鉄色に染めているのであろうが、こちらは2度目の訪問でご対面が実現した。たらこ色ではないのが尚更ファンにはたまらないであろう。高架化の際に列車交換設備が栄から水島に移って、いっそ旅客色が濃くなった。



そして後部に回ると、なんと国鉄が出現!某プロレスラーは「プロレスラブ」のポーズを決めているが、こんな景色を見ると、私も「国鉄ラブ」のポーズを決めたくなる(どんなポーズかは未定だが)。キハ10やキハ20なら尚更OK!




やや陽炎(かげろう)に揺れているDCが、残暑厳しい夏の終わりを思わせる。かげろうと聞くと「我夢」と思ってしまうのは私くらいか・・・いや、わかった貴方のジェネレーションは私と同じくらいか先輩の方と推測・・・

そしてホームの先では東水島へと繋がる鉄路を分岐する。できればそちら方面にも旅客列車を走らせてもらいたい!
という事で水島臨海鉄道の旅を番外編としてお届けしたのだが、やはり貨物駅など臨海鉄道特有の「隠れキャラ」の存在が実に大きい。しかしながら2度の訪問でも東水島への訪問ができなかったので今度は是非「3度目の正直」としてもっと細かく、そしてじっくりと水島臨海鉄道に時間を掛けて訪問してみたい。なぜならそこに鉄道があるから・・・などとかっこいい台詞は言わないが、やはり水島臨海鉄道のような客・貨両方を扱う鉄道が本来の鉄道の役割であったはずである。しかしながら時代が変わり高速道路の整備や車の性能向上による貨物列車の衰退は、特に地方における鉄道は本来の鉄道能力をフルに発揮できていないように思える。
今回「広島」と題しておきながら岡山県の鉄道を紹介してるが、やはり瀬戸内を持つ岡山・広島は港への輸送が重要課題になると思うし、そして四国とのやり取りもひとつの大きな役割である。
しかしながら瀬戸大橋の開通によりその役割も大きく変化し、四国へのやりとりは事実上陸続きになったため港の役割も大きく変化した事であろう。そしてキーワードとしてよく出てくるモータリゼーションによる鉄道自体の衰退による廃止が続いている中で、この水島臨海鉄道は現在まで本当によく頑張っている印象である。これからも是非「国鉄」を残しつつ未来への「ワンダーランド」として活躍していただきたい思いでいっぱいである。
次回では更に番外編として水島臨海鉄道の旅客駅全駅の駅名標を紹介してこの章を締めくくりたいと思うのでお付き合いいただければ幸いである。

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